ジロ・デ・イタリア開幕まで4週間を切った4月10日、開幕地サルデーニャ島出身のファビオ・アル(イタリア、アスタナ)が膝の故障による欠場を発表した。



2015年ブエルタ・ア・エスパーニャ覇者のファビオ・アル(イタリア、アスタナ)2015年ブエルタ・ア・エスパーニャ覇者のファビオ・アル(イタリア、アスタナ) photo:CorVosスペインでトレーニングキャンプを行っていたアルは、4月2日、ライド中の落車で膝を打ち付けた。膝の痛みが治まらず、イタリア・ミラノに戻って診察を受けたアル。下された診断は膝蓋骨滑液包炎だった。アスタナのプレスリリースによると、アルは10日間の休養と治療を必要とし、4月20日に再検査を行って経過を見る。

トロフェオセンツァフィーネと並ぶファビオ・アル(イタリア、アスタナ)トロフェオセンツァフィーネと並ぶファビオ・アル(イタリア、アスタナ) photo:RCS Sport2017年ジロはアルの出身地であるサルデーニャ島で開幕を迎える。開催100回目という記念大会であり、史上3回目のサルデーニャでの開幕。アルはコース発表時から出場を表明していたが、膝の故障によって欠場という苦しい判断を下した。

「落車による怪我を残念に思う。そして申し訳ない気持ちに苛まれている。サルデーニャ島のジロ開幕を夢見ていて、何ヶ月もジロに合わせてトレーニングを重ねてきたのに。残念ながら落車によって最高の状態でスタートに立つという夢が断たれた。どうすることもできず、諦めるしか選択肢がなかった」とアルはプレスリリースの中でコメントしている。

1990年7月3日生まれのアルは2014年のジロ・デ・イタリアで総合3位に入って一気にブレイク。2015年ジロで総合2位に入るとともに、ブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を飾った。ジロではステージ通算3勝を飾っている。18あるUCIワールドチームの中で唯一今シーズンまだ0勝のカザフスタンチームにとってアルの戦線離脱は痛手だ。

ジロ第100回大会にはナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)やヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)、ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)、ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)、ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)、トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)、イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)、イェーツ兄弟(イギリス、オリカ・スコット)らが参戦予定。5月5日にサルデーニャ島北部のアルゲーロでスタートが切られる。

text:Kei Tsuji