昨年2年ぶりに国内展開が再開されたサイクリングシューズの老舗ブランド、LAKE(レイク)。今回はそのラインアップ中最軽量モデルである「CX301」をピックアップ。BOAクロージャーや手入れのしやすい人工皮革を使い、その重量は僅か160gに抑えられている。



レイク CX301レイク CX301 photo:MakotoAYANO/cyclowired.jp
サイクリングシューズ専業メーカーのLAKE Cycling社は、1982年にアメリカのイリノイ州エヴァンストンにて創業。カーボンソールを採用した量産シューズ、マウンテンバイクやトライアスロンといった各競技に特化した専用のシューズ、極寒仕様に耐えるウィンター用のシューズ、あるいは熱成形のできるシューズなど、これまでに数多くの”業界初”を送り出してきたシューズメーカーだ。

現行の製品の多くには本革アッパーが採用されており、履いていく内にどんどん足へ馴染んでいく独特のフィット感がレイクシューズの特徴だろう。また上位モデルでは熱成形式ヒールやカラーカスタマイズなど、自分だけの一足を実現するサービスを提供している。

レイクが他社との差別化を図るべく特にこだわっているのがラスト(足型)である。各モデルの用途に応じて異なるラストが使い分けられ、さらにモデル内でも最多でレギュラー、ワイド、ウィメンズという3タイプのラストが用意されているなど、より多くのユーザーにフィットするよう配慮されている部分も良心的だ。

レイク CX301(フルオ・イエロー)レイク CX301(フルオ・イエロー) タン部分にはメッシュ素材を配し軽量化とともに通気性を高めるタン部分にはメッシュ素材を配し軽量化とともに通気性を高める

BOAクロージャーが1つのみで素早いフィッティングと着脱が可能だBOAクロージャーが1つのみで素早いフィッティングと着脱が可能だ 細身でスタイリッシュなバックスタイル。踵上部には補強を兼ねた光反射パネルが配される細身でスタイリッシュなバックスタイル。踵上部には補強を兼ねた光反射パネルが配される


今回紹介するのは、重量僅か160g(片側カタログ値、サイズ42、インソール含まず)という超軽量モデルの「CX301」である。現在のマーケットではシューレースを用いた紐靴タイプの軽量シューズが一般的だが、BOAダイヤル仕様の軽量モデルを、という強い要望を形にしているという。

採用するクロージャーシステムはBOAダイヤルのL6。締め付けるときに1mm単位で調節でき、脱ぎ着する際にはダイヤルを上に引っ張るだけでリリースできる機能を備えている。軽量化のためダイヤルは1つのみ備え、上から下までワイヤーの締め付けのみでアッパーのフィッティングを行う仕様だ。

アッパーには天然皮革に次ぐ質感としなやかさを持つ素材として親しまれている、クラレ社の人工皮革「クラリーノ」を採用。同社がトップモデルに採用するカンガルー皮革に近い質感が再現されており、高級感あるルックスはそのままに、メンテナンス性は天然皮革よりも高いものになっている。

アッパーにはほぼ全面にパンチング加工が施され通気性を高めるアッパーにはほぼ全面にパンチング加工が施され通気性を高める インソールを取り除くと中空2層構造アウトソールのカーボンミッドソールが姿を現すインソールを取り除くと中空2層構造アウトソールのカーボンミッドソールが姿を現す

エアホールが配されるアウトソール。ヒールパッドは交換可能なネジ止め式だエアホールが配されるアウトソール。ヒールパッドは交換可能なネジ止め式だ クリート調整の目盛りは細かく刻まれセッティングし易くなっているクリート調整の目盛りは細かく刻まれセッティングし易くなっている


軽量化のために薄く成形されたアッパーは柔らかく足を包み込み、その軽さと相まって高い一体感を生み出してくれるだろう。アッパーには随所にパンチング加工がされ、シューズのタンにもメッシュ素材を採用することで通気性を高め、軽量化にも貢献している。更に、レイクが「テックタイル」と呼んでいる、自社製品に定める高水準の品質規定を満たす数々の合成素材を各所に配すことで、引っ張り強度や耐水性を高め、軽量シューズながら機能性も損なわない完成度を見せている。

ソールにはレイクの特許技術である中空2層構造を取るフルカーボン製ソールを採用。硬く高剛性でパワー伝達の高いアウトソールと、適度なしなりを生むミッドソールを組み合わせたもので、優れたペダリングフィーリングを生み出しつつ足への負担を軽減してくれる。アウトソールだけでなくミッドソールにもエアホールが設けられることで、排熱・冷却効果も期待できるだろう。

ブラックカラーは光沢のある色味ブラックカラーは光沢のある色味 発泡ウレタンを使用した標準的なインソールが付属する発泡ウレタンを使用した標準的なインソールが付属する


なお、このシューズはヒール上までカーボンソールがこないタイプであり、熱成形には対応していないので注意して欲しい。ヒールパッドやインソールもそれぞれ単体で購入が可能となっているため、すり減ったり破損したりしても交換ができるのもポイントだろう。

カラーはホワイト、ブラック、フルオ・イエローの3色。サイズは39~50(ハーフサイズは39.5~46.5)まで幅広く揃え、ワイドタイプとウィメンズタイプ(ウィメンズは36~43、ハーフサイズは37.5~42.5)もラインアップしている。ルックやシマノといった3穴仕様のクリート対応だ。価格は39,800円(税込)で、取り扱いはキルシュベルク。ヒルクライムレース等で軽量化を求めるライダーはぜひチェックして欲しい。

レイク CX301レイク CX301 photo:MakotoAYANO/cyclowired.jp


レイク CX301
アッパー素材:クラレ クラリーノ
アウトソール:中空2層式フルカーボン
クロージャー:BOA L6クロージャー
対応クリート:3穴
重量:160g(片側カタログ値、サイズ42、インソール含まず)
タイプ:レギュラー、ワイド、ウィメンズ
サイズ:39~50(メンズ、ハーフサイズは39.5~46.5)、36~43(ウィメンズ、ハーフサイズは37.5~42.5)
カラー:ホワイト、ブラック、フルオ・イエロー
価格:39,800円(税込)

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