2017/02/06(月) - 15:07
イーリョ・ケイセとミカル・クウィアトコウスキーの逃げは残り300mで吸収され、スプリントに持ち込んだブライアン・コカールが勝利。13秒のリードを守ったナイロ・キンタナが総合優勝に輝いた。
ボルタ・ア・ヴァレンシアナ(UCI2.1)の最終日となる第5ステージ。当初はヴァレンシアの街を発着して郊外の3級山岳を経由する130kmコースが予定されていたが、山岳地域の突風を考慮して「悪天候時実施要綱(エクストリーム・ウェザー・プロトコル)」を適用することに。中盤部分までをざっくりとカットし、終盤の市街地サーキットコースだけを用いた50kmレースが行われることになった。
レーススタートと共にアタックを仕掛けたのは、ベルギーを代表するトラック選手でもあるイーリョ・ケイセ(ベルギー、クイックステップフロアーズ)。複数名が追走を試みたものの、ケイセは持ち前のスピードで寄せ付けず、単独で40秒差をキープし続けた。
レース距離が半分を消化すると、集団からは元世界王者のミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)が合流。最終盤にオリカ・スコットやディレクトエネルジーが本格的に追走を開始したが、リードの減少を最小限に留めていく。逃げ切りの可能性も匂わせながら最終周回の鐘を聞いた。
全速力で追走劇を繰り広げた先頭2名とメイン集団だったが、分があったのは人数を揃えたメイン集団だった。残り300mで二人を捕まえると、同時にコーエン・フェルメルトフォールト(オランダ、ルームポット・ネデランセロテリ)がロングスパートを開始する。
しかしタイミングを待ったブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)とナセル・ブアニ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)がフィニッシュライン直前でフェルメルトフォールトをパス。フランス人スプリンター同士による争いはコカールに軍配した。
「とにかく逃げの2人が強かった。更に吸収と同時にフェルメルトフォールトがスパートしたので混乱が生まれ難しい展開だった」と語るコカールは今季初戦で初勝利。今後はパリ〜ニース、そしてツール・ド・フランスと出場していく予定だという。
そして危なげなくフィニッシュし、ヴァレンシアナ総合優勝を達成したたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)は、「13秒差での優勝だったので、初日のチームタイムトライアルを上手く走れたことが勝利に繋がった。それに数ヶ月間レースから離れていたので、決して簡単な勝利ではなかったことも伝えたい。今の状態は昨年とほぼ同じと言って良いと思う。ジロとツールを見据え、少々休息を挟んでアブダビツアーやティレーノ〜アドリアティコを目指していく」とコメント。モビスターはチーム総合でも優勝して総合力を見せつけた。
そして2年ぶりのヨーロッパレース参戦となったチーム右京は、エースのジョン・アベラストゥリ(スペイン)を13位に送り込みレースを終えた。
「最終ラップでフェルナンデス、グアルディオラがアベラストゥリ選手を集団前方まで上げますが中々入ることを許されず難しい展開になり、最終的に最後まで10番手より前に行くことができず、13位でゴールしました。ここまで支えて下さったパートナー企業の皆様、ファンの皆様の応援があったからこそチャレンジできたレースです」とFacebookレポートの中で伝えている。
今回参加したメンバーはそのままスペインに残り、2月11日にムルシア地方で行われるワンデーレース「ブエルタ・ア・ムルシア」に出場する予定だ。
ボルタ・ア・ヴァレンシアナ2017第5ステージ結果
1位 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー) 1h01’23”
2位 ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)
3位 コーエン・フェルメルトフォールト(オランダ、ルームポット・ネデランセロテリ)
4位 イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
5位 イーリョ・ケイセ(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
6位 ビアチェスラフ・クズネツォフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
7位 マグナスコルト・ニールセン(デンマーク、オリカ・スコット)
8位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、イスラエルサイクリングアカデミー)
9位 エンリケ・サンツ(スペイン、スペインナショナルチーム)
10位 クリスティアン・ズバラーリ(イタリア、ディメンションデータ)
個人総合成績
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) 15h21’49”
2位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング) +13”
3位 マヌエル・センニ(イタリア、 BMCレーシング) +32”
4位 ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) +52”
5位 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +1’09”
6位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ) +1’42”
7位 ダビ・デラクルス(スペイン、クイックステップフロアーズ) +1’53”
8位 ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) +2’12”
9位 メルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ) +2’13”
10位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、モビスター) +2’25”
山岳賞
1位 シリル・ゴティエ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)
ヤングライダー賞
1位 マヌエル・センニ(イタリア、 BMCレーシング)
チーム総合成績
1位 モビスター
text:So.Isobe
photo:CorVos
ボルタ・ア・ヴァレンシアナ(UCI2.1)の最終日となる第5ステージ。当初はヴァレンシアの街を発着して郊外の3級山岳を経由する130kmコースが予定されていたが、山岳地域の突風を考慮して「悪天候時実施要綱(エクストリーム・ウェザー・プロトコル)」を適用することに。中盤部分までをざっくりとカットし、終盤の市街地サーキットコースだけを用いた50kmレースが行われることになった。
レーススタートと共にアタックを仕掛けたのは、ベルギーを代表するトラック選手でもあるイーリョ・ケイセ(ベルギー、クイックステップフロアーズ)。複数名が追走を試みたものの、ケイセは持ち前のスピードで寄せ付けず、単独で40秒差をキープし続けた。
レース距離が半分を消化すると、集団からは元世界王者のミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)が合流。最終盤にオリカ・スコットやディレクトエネルジーが本格的に追走を開始したが、リードの減少を最小限に留めていく。逃げ切りの可能性も匂わせながら最終周回の鐘を聞いた。
全速力で追走劇を繰り広げた先頭2名とメイン集団だったが、分があったのは人数を揃えたメイン集団だった。残り300mで二人を捕まえると、同時にコーエン・フェルメルトフォールト(オランダ、ルームポット・ネデランセロテリ)がロングスパートを開始する。
しかしタイミングを待ったブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)とナセル・ブアニ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)がフィニッシュライン直前でフェルメルトフォールトをパス。フランス人スプリンター同士による争いはコカールに軍配した。
「とにかく逃げの2人が強かった。更に吸収と同時にフェルメルトフォールトがスパートしたので混乱が生まれ難しい展開だった」と語るコカールは今季初戦で初勝利。今後はパリ〜ニース、そしてツール・ド・フランスと出場していく予定だという。
そして危なげなくフィニッシュし、ヴァレンシアナ総合優勝を達成したたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)は、「13秒差での優勝だったので、初日のチームタイムトライアルを上手く走れたことが勝利に繋がった。それに数ヶ月間レースから離れていたので、決して簡単な勝利ではなかったことも伝えたい。今の状態は昨年とほぼ同じと言って良いと思う。ジロとツールを見据え、少々休息を挟んでアブダビツアーやティレーノ〜アドリアティコを目指していく」とコメント。モビスターはチーム総合でも優勝して総合力を見せつけた。
そして2年ぶりのヨーロッパレース参戦となったチーム右京は、エースのジョン・アベラストゥリ(スペイン)を13位に送り込みレースを終えた。
「最終ラップでフェルナンデス、グアルディオラがアベラストゥリ選手を集団前方まで上げますが中々入ることを許されず難しい展開になり、最終的に最後まで10番手より前に行くことができず、13位でゴールしました。ここまで支えて下さったパートナー企業の皆様、ファンの皆様の応援があったからこそチャレンジできたレースです」とFacebookレポートの中で伝えている。
今回参加したメンバーはそのままスペインに残り、2月11日にムルシア地方で行われるワンデーレース「ブエルタ・ア・ムルシア」に出場する予定だ。
ボルタ・ア・ヴァレンシアナ2017第5ステージ結果
1位 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー) 1h01’23”
2位 ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)
3位 コーエン・フェルメルトフォールト(オランダ、ルームポット・ネデランセロテリ)
4位 イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
5位 イーリョ・ケイセ(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
6位 ビアチェスラフ・クズネツォフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
7位 マグナスコルト・ニールセン(デンマーク、オリカ・スコット)
8位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、イスラエルサイクリングアカデミー)
9位 エンリケ・サンツ(スペイン、スペインナショナルチーム)
10位 クリスティアン・ズバラーリ(イタリア、ディメンションデータ)
個人総合成績
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) 15h21’49”
2位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング) +13”
3位 マヌエル・センニ(イタリア、 BMCレーシング) +32”
4位 ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) +52”
5位 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +1’09”
6位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ) +1’42”
7位 ダビ・デラクルス(スペイン、クイックステップフロアーズ) +1’53”
8位 ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) +2’12”
9位 メルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ) +2’13”
10位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、モビスター) +2’25”
山岳賞
1位 シリル・ゴティエ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)
ヤングライダー賞
1位 マヌエル・センニ(イタリア、 BMCレーシング)
チーム総合成績
1位 モビスター
text:So.Isobe
photo:CorVos
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