ブエルタ・ア・サンフアン第2ステージの集団スプリントでトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)が先着。UCIロードレース初となるディスクブレーキ搭載バイクによる勝利を挙げた。



特徴的な地形の山間部を通過するプロトン特徴的な地形の山間部を通過するプロトン photo:CorVos


準備を進めるフェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ)とマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)準備を進めるフェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ)とマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン) photo:CorVos巨大なヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)に見守られてスタート巨大なヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)に見守られてスタート photo:CorVosトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)がスプリントを開始トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)がスプリントを開始 photo:CorVosエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)を抑えたトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)が勝利エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)を抑えたトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)が勝利 photo:CorVos初のディスクブレーキバイクによるUCIロードレース勝利をアピールするトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)初のディスクブレーキバイクによるUCIロードレース勝利をアピールするトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ) photo:TDWsportブエルタ・ア・サンフアン第2ステージは、昨日に引き続きサンフアン市街地を発着する128.8kmのコース。途中に3級山岳を含む大周回を2周するもので、ゴールはスプリンター向け。35度前後まで気温が上がる中、最大3分差で逃げる4名を、リーダージャージのフェルナンド・ガビリア(コロンビア)擁するクイックステップフロアーズが追いかける展開でレースが進んだ。

逃げグループに入ったペドロ・ゴンザレス(エキッポ・コンチネンタル・ポシート)が山岳賞首位に浮上したのち、UAEアブダビなどもペースアップに加わったことでエスケープは終了。スプリントに向けてスピードを上げ続ける集団内では2度落車を発生させながら、最後の直線へとなだれ込んでいく。

この日もゴール前で主導権を握ったのはクイックステップフロアーズだった。ワールドツアーチームに所属する唯一のアルゼンチン選手、マキシミリアーノ・リケーゼがリードアウトを開始すると、次いで前日勝利したフェルナンド・ガビリア(コロンビア)がボーネンを発射した。

コース右側からスプリントを開始したボーネンは、追い上げてきたエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)を抑えつつ先頭でフィニッシュ。自身今季初、チームには開幕2ステージ連続、そしてディスクブレーキ搭載バイク初となるUCIロードレースでの勝利を挙げた。

「今日僕で勝利できたのは当初のプラン通り。マックス(リケーゼ)とフェルナンドが素晴らしい働きをしてくれたので先着できた。熱狂的なアルゼンチンのファンの前で勝利できたことも嬉しい」と言うボーネン。ディスクブレーキに関しては自身のSNSで「Venge Vias Discで勝利した最初のプロ選手となれて嬉しい。僕はディスクブレーキが好きだし、安全性だけでなくコーナー進入時のコントロール性もより向上している」と支持するコメントを発した。

またこの日、ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)が残り3kmの落車で足止めされたものの復帰し、差を付けることなくゴール。残り8km地点の落車では窪木一茂とダミアーノ・クネゴのNIPPOヴィーニファンティーニ勢が巻き込まれ、1分後方の第2集団でフィニッシュしている。以下は窪木のコメント。

「今日は逃げができても集団は、落ち着かなかった。なぜなら強風が強く吹いていたからだ。常に緊迫していたと感じた。残り8km、2回目の登りが終わり、アップダウンのある丘を走っているときに前方で落車が発生しし、NIPPOヴィーニファンティーニの選手たちが固まる付近で集団分裂が起きた。無線で監督のマリオが「前へ前へ」と言っていたが、僕らが丘でのトラブルを予知して、もう少し前に固まって位置していたら変わっていたと思う。次回に活かしたい」

選手コメントはチーム公式HP、SNSより。



ブエルタ・ア・サンフアン2017第2ステージ結果
1位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)      3h00’40”
2位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)
3位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
4位 リカルド・エスケーラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
5位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、UAEアブダビ)
6位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ)
7位 ルーク・ケオー(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
8位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、ウィリエール・セライタリア)
9位 エウジェニオ・アラファーチ(イタリア、トレック・セガフレード)
10位 マッティア・ヴィエル(イタリア、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)
99位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)              +1’07”

個人総合成績
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)         6h08’12”
2位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)         +01”
3位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)              +02”
4位 ジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)  +06”
5位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)           +08”
6位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)           +12”
7位 ゲーヴィン・マニオン(アメリカ、ユネイテッドヘルスケア)
8位 ドゥーリョ・ラモス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)
9位 オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン・インデル)
10位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)

山岳賞
1位 ペドロ・ゴンザレス(エキッポ・コンチネンタル・ポシート)

ヤングライダー賞
1位 ドゥーリョ・ラモス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)

チーム総合成績
1位 クイックステップフロアーズ

text:So.Isobe
photo:CorVos,Tim de Waele

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