今ツール最後の山岳ステージは雨。攻めた下りで勝利を掴んだヨン・イサギーレ、リスクを負わずに優勝に王手を掛けたクリス・フルームらのコメントを紹介。



逃げ切り勝利を飾ったヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)

ステージ優勝を挙げたヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)ステージ優勝を挙げたヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター) photo:Makoto.AYANO
逃げグループには強力な選手が揃っていただけに、彼らを振り切ってステージ優勝できたことをとても嬉しく思う。下りが得意なニーバリとパンタノを引き離すことができるとは思わなかった。

もちろんチームはマイヨジョーヌを狙っていたけど、今年のツールではフルームが強すぎた。とは言っても最後の山岳ステージで優勝し、(キンタナの)総合表彰台もキープ。チーム総合成績でもトップを維持することができたので、チームにとって良い1日だったと思う。

ステージ2位に入ったヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、IAMサイクリング)

雨降りしきる超級山岳ジュー・プラーヌ峠を登るヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、IAMサイクリング)とジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)雨降りしきる超級山岳ジュー・プラーヌ峠を登るヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、IAMサイクリング)とジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ) photo:Makoto.AYANOザッカリンのサポートを受けて超級山岳ジュー・プラーヌ峠を登るホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)ザッカリンのサポートを受けて超級山岳ジュー・プラーヌ峠を登るホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) photo:TDWsport/Kei Tsujiヨン(イサギーレ)のダウンヒルは冴え渡っていた。本当に速かった。限界まで攻める走りで、とても付いていけなかった。偉大な選手である彼がステージ優勝をつかんだことを嬉しく思う。今日は強い雨が降り、下りが勝負を決めるとても難しいステージだった。

ステージ2位には満足している。いつでも勝てるわけじゃない。ツール最終週に良い走りをしたことは、将来に向けての大きな自信につながるよ。

総合7位にジャンプアップしたホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

総合11位から総合7位に浮上。素晴らしい結果だ。苦しみながら戦い抜いた末に、良い形でツール・ド・フランスにサヨナラを言える。今日のステージが始まる前に想像していたよりもずっと良い結果になったけど、振り返ってみると、これが開幕前に望んでいたポジションだ。

カチューシャにとっては良いツールになった。チームとして結果を出したし、イルヌール・ザッカリンは将来の可能性を示した。もし明日アレクサンダー・クリストフが勝つことがあれば最高だ。

3度目の総合優勝を決めたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)

クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) の優勝記者会見クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) の優勝記者会見 photo:Makoto.AYANO
リスクを負わずに下りをこなしたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)が笑顔でフィニッシュリスクを負わずに下りをこなしたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)が笑顔でフィニッシュ photo:TDWsport/Kei Tsuji質問に答えるクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) 質問に答えるクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO昨日の落車の影響で膝と背中が痛んだものの、脚の調子自体は悪くなかった。4分のアドバンテージがあったので気持ちに焦りはなく、ライバルたちの動きに警戒しながら落ち着いて走った。この24時間は混沌としていたけど、チームメイトたちのおかげでマイヨジョーヌをキープ。フィニッシュラインを切った時はホッとしたよ。

ツール総合優勝を決めた今、素晴らしい気持ちに包まれている。初めて総合優勝を果たした時のような気分だ。強力なチームスカイのリーダーとして走ったことを誇りに思う。チーム総合成績ではトップに立てなかったものの、史上最強チームだったことは間違いないだろう。

アルベルト・コンタドールが第1ステージで落車してしまい、総合争いに絡めなかったことは残念だった。終わってみれば4分差の勝利になったものの、毎日が新しいチャレンジと新しいバトルの連続だった。ナイロ・キンタナは明らかに過去よりも強くはなかった。自分が総合優勝した2013年と2015年の大会では、最後の最後まで自分を苦しめる存在だったのに、今年は何らかの理由でベストとは程遠い状態だった。来年はまた貪欲に勝利を狙ってくると思う。

この先5〜6年にわたってツールに出場し、総合優勝を狙い続けるのが夢。3度目の総合優勝を果たした今も、マイヨジョーヌを着る喜びは変わらない。ロードレースにおける最大の栄誉ともいうべきマイヨジョーヌをまた着るために、来年も出場したい。

総合3位で最終山岳ステージを終えたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)

リラックスしてスタートに向かうナイロ・キンタナ(モビスター)リラックスしてスタートに向かうナイロ・キンタナ(モビスター) photo:Makoto.AYANO
チームとして全力を尽くしたと胸を張って言える。ヨン・イサギーレの勝利でツールを良い形で締めくくることができた。もちろん個人的にはもっと上を目指していたけど、総合表彰台は悪くない結果だ。雨には苦しめられたけど、アレルギー症状が緩和されたので調子良く走ることができた。沿道で声援を送ってくれたコロンビアのファンたちに感謝している。

そして総合優勝に輝いたクリス・フルームを祝福したい。彼は今も昔も変わらず偉大なライバル。これからも彼とのライバル関係は継続すると思う。彼が勝つときもあれば、自分が勝つときもある。

総合5位のリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)

ジュー・プラーヌでゲラント・トーマスが強力なペースで集団を引き続けたので、誰もアタックできなかった。今日の下りはどれもスリッピーな状態だったので、誰もリスクを負わずに走っていた。そもそもチームスカイが状況を支配していたので誰も動けなかった。危険なステージをトラブルなく走り終えたことに満足している。

総合5位は悪くない結果だけど、前半ステージでタイムを失ったことが悔やまれる。その悔しさが来年へのモチベーションに繋がっているし、このツールで得た良いコンディションをリオ五輪のロードレースに生かしたい。

2度目の山岳賞獲得を決めたラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)

風邪をひいた上に疲れ切っているけど、結果には満足している。ティンコフはステージ3勝とマイヨヴェール、マイヨアポワ獲得。序盤ステージの不運を払拭する結果だと思う。クリス・フルームの総合優勝を祝福するとともに、チームの活躍を同時に祝いたい。

総合敢闘賞獲得を決めたペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)

逃げグループをリードするペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)逃げグループをリードするペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ) photo:TDWsport/Kei Tsuji総合敢闘賞を獲得できると思っていた、昨年は。だから1年後の今こうして総合敢闘賞に輝いたことを嬉しく思う。ステージ3勝でマイヨヴェール獲得は2012年のツールのよう。アルベルト・コンタドールのリタイアを埋め合わせることができたけど、世界トップチームなので驚くべき結果ではない。とにかく山岳ステージを乗り切ることができたので、明日のパリが楽しみだ。

ヤングライダー賞を守り抜いたアダム・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ)

マイヨブランを着るアダム・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ)マイヨブランを着るアダム・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ) photo:TDWsport/Kei Tsuji3週間のステージレースで総合争いに絡めるとは想像していなかった。昨日はバッドデーに見舞われたけど、うまく乗り切ることができたと思う。マイヨブランを守り抜いたことを本当に嬉しく思う。確かに総合表彰台に上がることができれば一層良かったけど、これはツール・ド・フランス。2回目の出場でここまでのパフォーマンスを発揮できたことに喜んでいる。

山岳アシストとして働き続けたゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)

総合でリードを得ていた状況だったので、落ち着いて集団をコントロールし、無理にペースを上げることもしなかった。登りで集団のペースを作り、下りではフルーミーに後ろに付くように言った。何かが起こってもすぐ対処できるように、彼の後ろにチームメイト3名(ポエルス、エナオ、ニエベ)をつかせた。スムーズなライン取りで下りきった。

text:Kei Tsuji
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