2009/10/20(火) - 15:53
最終戦ジロ・ディ・ロンバルディア後の10月19日、UCI（国際自転車競技連合）はワールドカレンダーの最終ランキングを発表した。個人ワールドランキング首位に輝いたのは、ツール・ド・フランス総合優勝のアルベルト・コンタドール（スペイン、アスタナ）。スペイン勢がトップスリーを独占した。
パリで2度目のマイヨジョーヌを受け取ったアルベルト・コンタドール（スペイン、アスタナ） photo:Makoto Ayanoフィリップ・ジルベール（ベルギー、サイレンス・ロット）が圧勝したジロ・ディ・ロンバルディアを最後に、2009年度UCIワールドカレンダーの全24レースが終了した。
2008年度のプロツアーレースと、グランツール主催者が開催するヒストリカルレースの合計ポイントで争われる新システムで今年始動したワールドカレンダー。年間チャンピオンに輝いたのは、ツール・ド・フランスで自身2度目の総合優勝を飾ったコンタドールだ。
ブエルタ総合優勝を果たしたアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、ケースデパーニュ） photo:Unipublicコンタドールはパリ〜ニース（総合4位）とブエルタ・アル・パイスバスコ（総合優勝）、ドーフィネ・リベレ（総合3位）でコンスタントにポイントを重ね、ツールの総合優勝＆ステージ3勝（1勝はチームTT）で264ポイントを荒稼ぎした。ツール以降の獲得ポイントはゼロ。しかしランキング首位の座が揺らぐことはなかった。
コンタドールと44ポイント差の2位に入ったのは、2006年と2008年にプロツアーチャンピオンに輝いたアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、ケースデパーニュ）だ。バルベルデはツールを欠場したが、ブエルタ・ア・エスパーニャの総合優勝で2位の座を射止めた。バルベルデはボルタ・ア・カタルーニャとドーフィネ・リベレで総合優勝。ワンディクラシックでも好成績を残している。
シーズン後半に大きくポイントを伸ばしたサムエル・サンチェス（右、スペイン、エウスカルテル） photo:Cor Vos最終戦ロンバルディアで2位に入り、80ポイントを獲得したサムエル・サンチェス（スペイン、エウスカルテル）は、アンディ・シュレク（ルクセンブルク、サクソバンク）やカデル・エヴァンス（オーストラリア、サイレンス・ロット）らを抜いて8位から3位まで急上昇。スペイン人選手が3位までを独占する結果となった。
プロレースでの勝利数だけを見ると、マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームコロンビア・HTC）が23勝でトップ。カヴはミラノ〜サンレモで優勝、ジロ・デ・イタリアでステージ4勝、ツールでステージ6勝という輝かしい成績を残したが、ステージレースの総合上位に絡んでいないため個人ランキング8位に。
チームランキングトップに輝いたアスタナ photo:Cor Vos日本人選手としては、ツール第2ステージで5位に入った新城幸也（Bboxブイグテレコム）が2ポイント獲得で240位にランクインしている。
各国上位5名の合計ポイントで争われる国別ランキングは、スペイン（コンタドール527pts、バルベルデ483pts、サンチェス357pts、LLサンチェス211pts、アスタルロサ178pts）がトップ。2位のイタリア（クネゴ235pts、バッソ229pts、レベッリン194pts、ガルゼッリ170pts、ペッリツォッティ156pts）の2倍近い圧倒的な獲得ポイントで、プロツアー時代から数えて4年連続トップに輝いた。
この二大国に続いて3位に入ったのは、ドイツやベルギーを始めとするヨーロッパの伝統国ではなく、成長著しいオーストラリア。若手の台頭も目立つオーストラリアは、獲得ポイントで強国イタリアに迫る勢いだ。
各チーム上位5名の合計ポイントで争われるチームランキングでは、ツールでポイントを稼いだアスタナがケースデパーニュの追い上げを振り切って首位に君臨。アスタナは2005年のプロツアー発足以降初めて年間ランキングトップに輝いた。
シーズンを通して活躍したチームコロンビア・HTCやサクソバンクが順当にランキング上位に名を並べる中、サーヴェロ・テストチーム、ディキジョヴァンニ、アックア・エ・サポーネのプロコンチネンタル3チームが上位に入った。UCIはこの3チームの2010年度プロツアーレース出場を優遇する予定だ。
UCIワールドランキング最終結果（10月19日確定）
個人ランキング
1位 アルベルト・コンタドール（スペイン、アスタナ） 527pts
2位 アレハンドロ・バルベルデ（スペイン、ケースデパーニュ） 483pts
3位 サムエル・サンチェス（スペイン、エウスカルテル） 357pts
4位 アンディ・シュレク（ルクセンブルク、サクソバンク） 334pts
5位 カデル・エヴァンス（オーストラリア、サイレンス・ロット） 333pts
6位 エドヴァルド・ボアッソン（ノルウェー、チームコロンビア・HTC）322pts
7位 ロマン・クロイツィゲル（チェコ、リクイガス） 319pts
8位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームコロンビア・HTC）304pts
9位 フィリップ・ジルベール（ベルギー、サイレンス・ロット） 295pts
10位 ロバート・ヘーシンク（オランダ、ラボバンク） 266pts
240位 新城幸也（日本、Bboxブイグテレコム） 2pts
チームランキング
1位 アスタナ 1100pts
2位 ケースデパーニュ 1048pts
3位 チームコロンビア・HTC 957pts
4位 サクソバンク 946pts
5位 リクイガス 923pts
国別ランキング
1位 スペイン 1756pts
2位 イタリア 984pts
3位 オーストラリア 960pts
4位 ドイツ 753pts
5位 ベルギー 675pts
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Makoto Ayano, Unipublic
パリで2度目のマイヨジョーヌを受け取ったアルベルト・コンタドール（スペイン、アスタナ） photo:Makoto Ayanoフィリップ・ジルベール（ベルギー、サイレンス・ロット）が圧勝したジロ・ディ・ロンバルディアを最後に、2009年度UCIワールドカレンダーの全24レースが終了した。2008年度のプロツアーレースと、グランツール主催者が開催するヒストリカルレースの合計ポイントで争われる新システムで今年始動したワールドカレンダー。年間チャンピオンに輝いたのは、ツール・ド・フランスで自身2度目の総合優勝を飾ったコンタドールだ。
ブエルタ総合優勝を果たしたアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、ケースデパーニュ） photo:Unipublicコンタドールはパリ〜ニース（総合4位）とブエルタ・アル・パイスバスコ（総合優勝）、ドーフィネ・リベレ（総合3位）でコンスタントにポイントを重ね、ツールの総合優勝＆ステージ3勝（1勝はチームTT）で264ポイントを荒稼ぎした。ツール以降の獲得ポイントはゼロ。しかしランキング首位の座が揺らぐことはなかった。コンタドールと44ポイント差の2位に入ったのは、2006年と2008年にプロツアーチャンピオンに輝いたアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、ケースデパーニュ）だ。バルベルデはツールを欠場したが、ブエルタ・ア・エスパーニャの総合優勝で2位の座を射止めた。バルベルデはボルタ・ア・カタルーニャとドーフィネ・リベレで総合優勝。ワンディクラシックでも好成績を残している。
シーズン後半に大きくポイントを伸ばしたサムエル・サンチェス（右、スペイン、エウスカルテル） photo:Cor Vos最終戦ロンバルディアで2位に入り、80ポイントを獲得したサムエル・サンチェス（スペイン、エウスカルテル）は、アンディ・シュレク（ルクセンブルク、サクソバンク）やカデル・エヴァンス（オーストラリア、サイレンス・ロット）らを抜いて8位から3位まで急上昇。スペイン人選手が3位までを独占する結果となった。プロレースでの勝利数だけを見ると、マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームコロンビア・HTC）が23勝でトップ。カヴはミラノ〜サンレモで優勝、ジロ・デ・イタリアでステージ4勝、ツールでステージ6勝という輝かしい成績を残したが、ステージレースの総合上位に絡んでいないため個人ランキング8位に。
チームランキングトップに輝いたアスタナ photo:Cor Vos日本人選手としては、ツール第2ステージで5位に入った新城幸也（Bboxブイグテレコム）が2ポイント獲得で240位にランクインしている。各国上位5名の合計ポイントで争われる国別ランキングは、スペイン（コンタドール527pts、バルベルデ483pts、サンチェス357pts、LLサンチェス211pts、アスタルロサ178pts）がトップ。2位のイタリア（クネゴ235pts、バッソ229pts、レベッリン194pts、ガルゼッリ170pts、ペッリツォッティ156pts）の2倍近い圧倒的な獲得ポイントで、プロツアー時代から数えて4年連続トップに輝いた。
この二大国に続いて3位に入ったのは、ドイツやベルギーを始めとするヨーロッパの伝統国ではなく、成長著しいオーストラリア。若手の台頭も目立つオーストラリアは、獲得ポイントで強国イタリアに迫る勢いだ。
各チーム上位5名の合計ポイントで争われるチームランキングでは、ツールでポイントを稼いだアスタナがケースデパーニュの追い上げを振り切って首位に君臨。アスタナは2005年のプロツアー発足以降初めて年間ランキングトップに輝いた。
シーズンを通して活躍したチームコロンビア・HTCやサクソバンクが順当にランキング上位に名を並べる中、サーヴェロ・テストチーム、ディキジョヴァンニ、アックア・エ・サポーネのプロコンチネンタル3チームが上位に入った。UCIはこの3チームの2010年度プロツアーレース出場を優遇する予定だ。
UCIワールドランキング最終結果（10月19日確定）
個人ランキング
1位 アルベルト・コンタドール（スペイン、アスタナ） 527pts
2位 アレハンドロ・バルベルデ（スペイン、ケースデパーニュ） 483pts
3位 サムエル・サンチェス（スペイン、エウスカルテル） 357pts
4位 アンディ・シュレク（ルクセンブルク、サクソバンク） 334pts
5位 カデル・エヴァンス（オーストラリア、サイレンス・ロット） 333pts
6位 エドヴァルド・ボアッソン（ノルウェー、チームコロンビア・HTC）322pts
7位 ロマン・クロイツィゲル（チェコ、リクイガス） 319pts
8位 マーク・カヴェンディッシュ（イギリス、チームコロンビア・HTC）304pts
9位 フィリップ・ジルベール（ベルギー、サイレンス・ロット） 295pts
10位 ロバート・ヘーシンク（オランダ、ラボバンク） 266pts
240位 新城幸也（日本、Bboxブイグテレコム） 2pts
チームランキング
1位 アスタナ 1100pts
2位 ケースデパーニュ 1048pts
3位 チームコロンビア・HTC 957pts
4位 サクソバンク 946pts
5位 リクイガス 923pts
国別ランキング
1位 スペイン 1756pts
2位 イタリア 984pts
3位 オーストラリア 960pts
4位 ドイツ 753pts
5位 ベルギー 675pts
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Makoto Ayano, Unipublic
