マリアローザが動いたジロ第13ステージ。ステージ優勝を果たしたミケル・ニエベや、「マリアローザはコスタリカのファンたちへ捧げる」と語るアンドレイ・アマドールらのコメントを紹介します。



ステージ優勝を果たしたミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)

自身2度目のステージ優勝を飾ったミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)自身2度目のステージ優勝を飾ったミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ) photo:Kei Tsuji
プロセッコを開けるミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)プロセッコを開けるミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ) photo:Kei Tsuji今日はタフなステージだったよ。勝つためには早めにアタックする必要があったので、残り35km地点で仕掛けることにした。登りでも脚は回っていたし、下りも問題なくこなせた。今日は全てが上手くいった。

ここ数日感じていた調子の良さは今日も続いていたから、ステージ優勝へむけてトライしたいと思っていた。今日のステージは全力だったし、チームに勝利をもたらすことができて嬉しいよ。ランダのリタイアは残念で、チームの士気が少し下がってしまったのは事実。今日は、チームがステージ優勝を狙っていく上で大切な結果を残すことができた。チームの士気を上げることができたと思う。

マリアローザを受け取ったアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)

これは夢じゃないかと思っている。今週、何度もアタックを繰り返してきたけれど、このステージでマリアローザを手に入れることができるとは思っていなかった。きっとこのジャージを手放すのはそう遠くない日のことになるだろう。それは、バルベルデがチームのエースで、僕らは彼をサポートすることに全力を注ぐつもりだから。

プロセッコを一口飲むアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)プロセッコを一口飲むアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター) photo:Kei Tsuji
マリアローザを獲得したアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)マリアローザを獲得したアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター) photo:Kei Tsuji今日が総合を争う最初の山岳ステージということで、とても重要だと考えていた。だから総合争いに影響のある逃げを潰すために、チームが一丸となって働いたんだ。アレハンドロは今日の登りで、印象的な強さを見せつけたと思っている。僕は自分のペースで登っていたが、最後のヴァッレの登りのピークの2km手前で力尽き、彼から離れてしまった。それでも、なんとかこのジャージを着るために下りで追い付くことができた。

僕はピュアクライマーではないから、今日のステージを最終的に先頭集団でフィニッシュ出来たことをとても誇りに思う。チームにとって最も大切なことは、アレハンドロの総合成績を守るためにあらゆるチャンスを逃さないこと。

明日は今年のジロで最難関のステージになる。そして、日曜日の山岳タイムトライアルと合わせて、この大会の勝負を左右する週末になるはずだ。マリアローザを着て、クイーンステージを走る瞬間を楽しむつもりさ。

コスタリカは小さいけれど、大きな志を持った国。レース中に、一人のコスタリカ人のファンが僕を応援してくれた。たった一人だったけど、僕にとっては100人の応援団にも等しかった。このジャージは故国のファンたちへ捧げるよ。彼らは今まで僕の成績が良い時も悪い時も支え続けてくれた。そして、このジャージが、ヨーロッパの選手たちと互角に戦うことができる才能が僕たちコスタリカの若者たちにもあることの証明となり、自信に繋がることを望んでいる。

メイン集団の先頭でゴールしたヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)

1分17秒遅れの集団スプリントでヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が3位に入る1分17秒遅れの集団スプリントでヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が3位に入る photo:Kei Tsuji今日言えることは最後のスプリントが上手くいったということ。最後の山岳ではステージ優勝を目論んでアタックを試みたが、全く簡単ではなかった。バルベルデが守りに入ったかって?彼のレース運びはとてもスムーズだったし、脚を使った頭の戦いだ。

登りでは集団を引き延ばすために加速したが、メイン集団に残ったメンバーの走りは皆強力だった。バルベルデとマイカ、チャベス、クルイシュウィックは力があるし、その全員があの場面に残っていた。

ニーバリに次いでフィニッシュしたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

前に逃げメンバーが2人しか残っていないとは知らなかった。もし自分が状況を把握していればスプリントは違った結果になったと思う。ただレースとしては誰もがイコールであった。そして大切なことはチームとして欲していたマリアローザを手に入れたことだ。明日もタフな1日であり、数秒が重要になってくる。

ステージ5位、ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)

コンディションは日に日に上がっている。最後の登りでは強さを感じていた。チーム、特に素晴らしい働きをしてくれたマヌエーレ・ボアーロには感謝をしたい。総合表彰台に上がることが今回のジロの目標だが、強力なライバルが多い。特に今日強かったのはバルベルデ。間違いなく最強の一人だし、これからエキサイティングな戦いを披露できると思う。

独走で1級山岳モンテマッジョーレを登るステファン・デニフル(オーストリア、IAMサイクリング)独走で1級山岳モンテマッジョーレを登るステファン・デニフル(オーストリア、IAMサイクリング) photo:Kei Tsuji序盤から積極的に動いたステファン・デニフル(オーストリア、IAMサイクリング)

トップ10に入るために全力を尽くした。結果にも満足しているし、逃げグループにブリッジする際に協力してくれたルームメイトのマティアス・ブランドルに感謝したい。彼のサポートは今回だけではなく、以前のツール・ド・スイスの時にも献身的な働きをしてくれたんだ。今日はしっかりと回復し次なるステージに向けていきたい。

マリアローザを手放したボブ・ユンヘルス(ベルギー、エティックス・クイックステップ)

ニーバリらから50秒遅れたボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ)ニーバリらから50秒遅れたボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ) photo:Kei Tsuji
今日はタフなステージになると誰しもが分かっていた。逃げメンバーも多かったため追走に力を使ってしまったが、アスタナが加速するまでチームとして素晴らしい仕事ができた。その後も付いていくことはできたものの、下りで必要以上に脚を使ってしまい、なるべく回復するよう試みたんだ。最後の登りで限界を迎えてしまったが、下りで追いついてきたブランビッラと共に全力で前を追いかけたんだ。

マリアローザを着て過ごした数日間は、これまでの競技人生で最も美しい日々だった。でも今の僕にはマリアビアンカを守るという責務がある。全く簡単ではないが、戦う準備はできている。まだゴールまでは8ステージも残っていて、様々なことは起きると思う。初めてのグランツアーで総合成績を狙えていること、これまでの好結果を楽しめていること、そしてエティックス・クイックステップの一員としてジロを走れていることを嬉しく思っている。

マリアロッサを着たジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード) マリアロッサを着たジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード)  photo:CorVosマリアロッサを着たジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード) 

マリアロッサが登りでも力になってくれた。最初の中間スプリントを狙っていたものの、ラインを阻まれてしまいスプリントができなかった。でも中間ポイントを取れなかったことは残念だが、脚の調子自体は悪くない。今日はものすごくキツい1日で、明日のことを考えれば憂鬱だ。日曜日のスプリントと、その次の休息日を楽しみにしている。

グルペットでゴールした山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ)

この日最後の2級山岳ヴァッレを登る山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ)この日最後の2級山岳ヴァッレを登る山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ) photo:Kei Tsuji
予想していたよりも遥かに早いタイミングでのグルペット入りだったが判断としては悪くなかったと思う。これからのグルペットの指標としてはベルラートだろうか?自分の調子を見つつ人数の多いグルペットに入るのが一番楽をする方法だと思う。ここからはグルペットの見極めが非常に重要になるので集中して判断したい。なぜコースに馬が侵入してきたのかは謎だったが、これもジロ・デ・イタリアなのか……といった感じだった。明日は今年のジロにおいて最初の「超級山岳ステージ」なので未知のキツさに負けないように頑張りたい。

かなり早くにグルペット送りになったが、先頭も引かずに付いて行くだけで良かったので意外と疲れていないかも入れない。それでも獲得標高3300mのハードなレースだったので疲労は絶対していると思う。しっかり休みたい。(本人ブログ「Genki一杯」より抜粋)

※各コメントはレース/チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイト/Twitter/Facebookより。

text:So.Isobe


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