自転車競技先進国の1つであるスペインのサドル専業ブランド、イーサックス。四半世紀の歴史を持つ同社のラインアップの中でも一際異彩を放つ話題のエルゴノミックサドル「Shark」をインプレッション。後端付近に設けられた三角錐型のフィンがもたらす効果とはいかに。



イーサックス Sharkイーサックス Shark photo:Yuya.Yamamoto
Ergonomic、Saddle、 SAX(サックス/所在地名)の頭文字からブランド名を取ったESSAX(イーサックス)は地中海に面するスペイン・アリカンテ州を拠点とするサドル専業ブランド。国内への輸入は開始されたばかりとあって、その名前を聞き慣れない方がほとんどだと思われるが、実は既に25年もの歴史を持つ。

そんな同社のスタッフの多くはサイクリストであり、どのような製品が必要かを常に追求しながら日々研究開発を行っているという。そして同社のサドルは全てスペイン国内にてハンドメイドされており、スペインの有力プロコンチネンタルチームであるカハルーラルへの供給実績もある。

腰を正しい位置に導き、かつペダリングによる腰の左右の動きを矯正し安定させるためのフィン腰を正しい位置に導き、かつペダリングによる腰の左右の動きを矯正し安定させるためのフィン 座面は比較的フラットだ座面は比較的フラットだ

先端部は適度に幅があり、深い前傾時の前乗りにも対応先端部は適度に幅があり、深い前傾時の前乗りにも対応 地球環境に優しいバイオプラスチックを採用したベース地球環境に優しいバイオプラスチックを採用したベース


さて、イーサックスのラインアップを見てみると、日本でも有名なイタリアンブランドにも負けず劣らずの豊富なバリエーションが取り揃えられている。その中でも特に異彩を放っているのが今回インプレッションする「Shark」サドル。その特徴は、後端部に設けられた「フカヒレ」とも言うべき三角錐型のフィンにある。

このフィンは腰を正しい位置に導き、かつペダリングによる腰の左右の動きを矯正し安定させる役割を持つ。結果として安定感が高まることから、出力の向上が期待できるという。更には常にサドルの中心に座ることで左右の坐骨に均等に圧力が分散するため、より快適になるとのこと。フィン自体はベースと同様に硬質で、XS、S、Mという3サイズが用意されている。また、ベースの幅は130mmと142mmから選択可能。

フィンはXS、S、Mの3サイズをラインアップフィンはXS、S、Mの3サイズをラインアップ 地球環境に優しいバイオプラスチックを採用したベース地球環境に優しいバイオプラスチックを採用したベース


ベース素材にはカーボンファイバーで強化した、地球環境に優しいバイオプラスチックを採用する。ベースの裏に格子状のラインを設けることでサドル剛性を高め、不要なしなりによるパワーロスを防止。坐骨が乗る部分は厚さ5mmの、ノーズ部分には厚さ4mmのフォームを配し、快適性の向上を図った。

レール素材はチタン、クローム、スチールという3種類が用意され、予算等に応じてチョイスできる。カラーはホワイトとブラックというシンプルな2種類を用意。取り扱いはゼータトレーディングが行う。



ーインプレッション

なんといっても、その奇抜なフォルムに目が行ってしまうが、結論から先に述べると「Shark」サドルは狙った通りの性能を実現しており、筆者はその効果を体感することができた。他にはない科学的なアプローチでパフォーマンスの向上を図るという点では、同郷のローターが展開する楕円チェーンリング「Q-Rings」と同様の雰囲気がある。また、全ての人が同じように効果を体感できるというわけではない点も両者に共通するものだ。

より効率の良いペダリングを手に入れたいという競技者向け。奇抜な見た目だが、一度試す価値は充分にあるより効率の良いペダリングを手に入れたいという競技者向け。奇抜な見た目だが、一度試す価値は充分にある photo:Makoto.AYANO
まずはフィンのサイズから。国内代理店を務めるゼータトレーディングによると、前傾が深くなるほどに大きく、アップライトな程に小さくという指針があるとのこと。これは筆者の考えだが、恐らくはサドルトップと恥骨との距離、つまりはお尻の肉付きも関わってくるだろう。しかし、上体の角度等による厳密なサイジングガイドはなく結局の所はフィーリングによるところも大きいため、購入前には可能であればテストサドルを置いてあるプロショップで試したいところ。

フィンの先端部~ノーズ付近で最も隆起している点を結んだ線がやや後ろ下がりになる様にセットフィンの先端部~ノーズ付近で最も隆起している点を結んだ線がやや後ろ下がりになる様にセット 高いホールド感をもたらすベース幅広部のくぼみ高いホールド感をもたらすベース幅広部のくぼみ 次はセッティングについてだが、フィンがあることから、サドルの上に置いた定規や平たい板の上に水準器を当てて水平を出すという一般的な方法は適用できない。そして、メーカーサイドではセッティング方法に関する情報がないことから、今回のインプレッションは目視でセッティングを行った。

筆者の場合にはフィンの先端部~ノーズ付近で最も隆起している点を結んだ線がやや後ろ下がりになる様にセット。この状態で十分な長さのある板をサドルの上に置き、分度器を当てると9°。なお、サンマルコのセッティング方法に倣い、フィンの先端部~ノーズ付近で最も隆起している点を水平にすると、フィンに押されて前側に落ちるような感覚があった。

さて実際の使用感だが、確かにフィンの存在感は大きいものの、見た目から想像するほどではなく、ライディングポジションにおいて割れ目に突き刺さるということはない。ただし、信号待ちなどで無意識に後方に座り直すと硬いフィンが突き刺さり、なんとも言えない痛みに襲われるので注意も必要だ(笑)。

普段から自分なりに綺麗なペダリングを心がけてきたつもりの筆者だが、Sharkサドルを使うと、いかに腰が左右に動いているのかを再認識することとなった。特に効果を感じるのは、シフトチェンジをすべきか迷うような緩斜面。フィンに加えて、ベース幅広部の前方付近に設けられたくぼみが腰の左右方向への動きを抑えてくれるため、ケイデンスが落ちて踏むペダリングになっても腰を落ち着かせることができた。

見た目的には、前後に腰が動かしやすいとされるセライタリアSLRなどのフラットなサドルが近いが、その座り心地がやや異なる。どちらかといえば、セライタリアのFliteやサンマルコのConcorシリーズなど、Sharkの高いホールド感は後端がせり上がっているサドルにも近い。

力がより必要となるシーンでは、ついつい前方に腰を移動しがちだが、Sharkサドルの場合にはベース後部のくぼみに坐骨を引っ掛けて腰を後方にホールドさせた方が、よりラクに走れる。幅については、このホールド感に応じて選択すればよいはず。

イーサックス Sharkイーサックス Shark photo:Makoto.AYANO
快適性については、レーシングサドルとしては標準的なところで、クッションが薄いことから硬質だが、ベースが僅かにしなってくれる。会陰部へのプレッシャーも少なく、尿道がしびれるということは無かった。

このサドルをオススメしたいのは、より効率の良いペダリングを手に入れたいという競技者。見た目で食わず嫌いしてしまいそうになるが、一度試す価値は充分にある。普段使いはもちろんのこと、ペダリングスキル矯正用としてトレーニング用バイクにのみ取り付けるのもアリだ。



イーサックス Shark
レール素材:Ti(チタン)、Chrome(中空クローム)、FEC(鉄)
フィンサイズ(最大幅x高さx長さmm:実測):
XS(29.9x22.5x83.9)、S(32.4x27.4x103.0)、M(37.3x31.0x118.2)
サドル幅:130mm、142mm
実測重量(130mm/フィンサイズXS):174g(Ti)、269g(FEC)
カラー:ホワイト、ブラック
価格:21,000円(Ti)、14,000円(Chrome)、10,600円(FEC、いずれも税抜)

impression:Yuya.Yamamoto
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