和歌山国体トラック3日目。決勝種目の少年男子スプリントは和歌山県の布居大地が、成年は同じく橋本凌甫が圧倒して優勝。和歌山県は総合の得点数に興味が移るほどの圧倒的な結果を出している。



成年男子スプリント 1位の橋本凌甫(和歌山県)と2位の橋本瑠偉(佐賀県)成年男子スプリント 1位の橋本凌甫(和歌山県)と2位の橋本瑠偉(佐賀県) photo:Hideaki TAKAGI
和歌山国体トラック3日目が9月30日、和歌山競輪場(400m)で行なわれた。決勝種目は少年、成年の男子スプリント。ともに地元和歌山県が優勝し、最終日の決勝種目でさらに加点する勢いに。



少年スプリントは布居大地(和歌山県)が優勝

少年男子スプリント 1位の布居大地(和歌山県)と2位の梶原大地(福岡県)少年男子スプリント 1位の布居大地(和歌山県)と2位の梶原大地(福岡県) photo:Hideaki TAKAGI
少年男子スプリント 3位の田中克尚(岡山県)と4位の中島詩音(山梨県)少年男子スプリント 3位の田中克尚(岡山県)と4位の中島詩音(山梨県) photo:Hideaki TAKAGI少年男子スプリント 表彰少年男子スプリント 表彰 photo:Hideaki TAKAGI


予選の200mFTTは1/8決勝進出者の16名中6位の11秒274だった布居大地(和歌山県、和歌山北高)。その後はすべてストレート勝ちして勝負強さを見せ、決勝ではインターハイ覇者の梶原大地(福岡県、祐誠高)相手に2本先取し優勝。

「決勝は徹底先行で行こうと思いました。兄が昨年の国体決勝で敗れていたのでそれのリベンジマッチです(兄の布居翼は昨年の長崎国体少年スプリント決勝で梶原大地に負けていた)。今までタイムが出なかったり練習がきつかったり、でもチームメイトや監督、家族、友達が支えてくれてその時期を越えられたので今の優勝があると思います」と布居は語る。

少年男子スプリント結果
1位 布居大地(和歌山県)
2位 梶原大地(福岡県)
3位 田中克尚(岡山県)
4位 中島詩音(山梨県)
5位 甲斐俊祐(大分県)
6位 真鍋智寛(愛媛県)
7位 小泉智也(埼玉県)
8位 久保光司(佐賀県)



成年スプリントは橋本凌甫(和歌山県)が優勝

成年男子スプリント 3位の曽我圭佑(熊本県)と4位の坂本佳哉(青森県)成年男子スプリント 3位の曽我圭佑(熊本県)と4位の坂本佳哉(青森県) photo:Hideaki TAKAGI成年男子スプリント 表彰成年男子スプリント 表彰 photo:Hideaki TAKAGI

成年男子スプリント 対戦相手から祝福される優勝した橋本凌甫(和歌山県)成年男子スプリント 対戦相手から祝福される優勝した橋本凌甫(和歌山県) photo:Hideaki TAKAGI成年男子スプリント 優勝した橋本凌甫(和歌山県)は2位と約10cm差成年男子スプリント 優勝した橋本凌甫(和歌山県)は2位と約10cm差 photo:Hideaki TAKAGI


決勝は予選タイム1位10秒664の橋本瑠偉(佐賀県、明治大)と2位10秒696の橋本凌甫(和歌山県、和歌山県教委/マトリックスパワータグ)の対戦に。昨年の長崎国体では橋本瑠偉がストレート勝ちしていたが、今年の国体では逆に橋本凌甫がストレート勝ち。ただし2本とも接戦で、特に2本目は両者ともにどちらが勝ったかわからないというほど。写真判定の結果、約10cm差で橋本凌甫が先着していたが(前輪前端)、後輪後端ではほぼ同じで橋本瑠偉が追い込んだことを示していた。橋本凌甫はこれで国体4年間で3回優勝。

橋本凌甫は語る。「決勝は2本目で絶対に決めたいと思っていたのですが接戦勝負のいいレースになったと思います。去年2位で凄く悔しい思いをしたので、積み重ねてきた練習の成果が出たと思います。今年は和歌山県で総合優勝するために自分がここにいるわけで、そのプレッシャーがとても大きかったです。そのぶん嬉しさが大きいですね。和歌山チームで走れてお互いに高めあっているので、本当に素晴らしいチームだと思います」

成年男子スプリント
1位 橋本凌甫(和歌山県)
2位 橋本瑠偉(佐賀県)
3位 曽我圭佑(熊本県)
4位 坂本佳哉(青森県)
5位 栗田万生(石川県)
6位 坂井洋(栃木県)
7位 後藤悠(岩手県)
8位 牧田賢也(福島県)



残すは最終日のみ

成年男子4km速度競走準決勝 インカレポイントレースとは逆に小林泰正(群馬県)をマークする橋本英也(岐阜県)。ともに決勝へ成年男子4km速度競走準決勝 インカレポイントレースとは逆に小林泰正(群馬県)をマークする橋本英也(岐阜県)。ともに決勝へ photo:Hideaki TAKAGI少年男子4km速度競走準決勝 決勝へ上がったポイントレース世界チャンピオンの今村駿介(福岡県)少年男子4km速度競走準決勝 決勝へ上がったポイントレース世界チャンピオンの今村駿介(福岡県) photo:Hideaki TAKAGI

成年ポイントレース予選 決勝へ上がった窪木一茂(和歌山県)と片桐善也(新潟県)成年ポイントレース予選 決勝へ上がった窪木一茂(和歌山県)と片桐善也(新潟県) photo:Hideaki TAKAGI少年ケイリン準決勝 決勝へ上がった岡本隼(和歌山県)、黒枝咲哉(大分県)ら少年ケイリン準決勝 決勝へ上がった岡本隼(和歌山県)、黒枝咲哉(大分県)ら photo:Hideaki TAKAGI


トラック3日目を終えた時点で総合得点は参加得点10点を入れて、1位和歌山県87点、2位愛媛県45点、3位大分県40点と、地元和歌山県が大量リードしている。翌日の最終日は個人種目が6種目で、和歌山県はうち4種目で決勝進出を決めており、総合優勝は手中にしている。何点を稼ぐか興味の移るところに。



photo&text:高木秀彰