アスタナの2名が先行し、カチューシャの2名が追走し、モビスターの2名が失速し、チームスカイの2名が大きくタイムを失ったブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージ。獲得標高差4950mのクイーンステージを走り終えた選手たちのコメントをお伝えします。



ステージ優勝を飾ったミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)

勝利の美酒を振り回すミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)勝利の美酒を振り回すミケル・ランダ(スペイン、アスタナ) photo:Tim de Waele
独走のままフィニッシュしたミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)独走のままフィニッシュしたミケル・ランダ(スペイン、アスタナ) photo:Tim de Waele3日前に総合争いのチャンスが無くなってしまったので、今日は最初からステージ優勝を狙って逃げに乗ったんだ。

少しでもメイン集団からリードを広げた状態で登りに挑みたかった。最後の山岳はとても厳しかったよ。残り5kmの時点で勝利を確信したものの、残り3kmは人生で最もタフだった。チームとして総合リードを得た今、最後までそのリードを守り抜きたい。

総合首位に立ったファビオ・アル(イタリア、アスタナ)

ハイペースでライバルたちを突き放すファビオ・アル(イタリア、アスタナ)ハイペースでライバルたちを突き放すファビオ・アル(イタリア、アスタナ) photo:Tim de Waele今日はチームとしてハードな展開に持ち込む作戦だった。総合ライバルたちが牽制しているのを見て、自分のペースで走りたくて全力でアタック。もちろんとても苦しんだよ。

勇敢に挑んでステージ優勝を掴んだミケル(ランダ)を祝福したい。今朝のミーティングの時点で、彼がステージ優勝を狙うことが決まっていた。ジロで僕をアシストし続けてくれた彼の活躍を嬉しく思う。

まだ10ステージ残っているけど、このレッドジャージを守ることが我々の最大の目標。このブエルタに向けて周到に準備したし、スペインでのレースを楽しんでいる。

ステージ3位 イアン・ボスウェル(アメリカ、チームスカイ)

ステージ3位でフィニッシュするイアン・ボスウェル(アメリカ、チームスカイ)ステージ3位でフィニッシュするイアン・ボスウェル(アメリカ、チームスカイ) photo:Tim de Waele自分の一日には満足だったけど、フルームとニコ(ロッシュ)がタイムを失ってしまったので、チームバスに戻るときは複雑な心境だった。スタートしてすぐアタック合戦が始まった時、マークすべき大きなグループが先行を始めたので反応した。そこからメイン集団とのタイム差が広がり始めた。

今日自分は他のメンバーとは違う使命を担っていた。チームカーに乗るギャバ(ラッシュ監督)が逃げグループに合流してくれて、しっかり食べて飲むといった基本的なことを促してくれた。逃げに乗ると様々な経験を積むことが出来る。良い走りをして満足しているけど、同時に将来に向けて改善すべき多くの点を見つけることが出来たよ。

ステージ優勝の可能性についてはあまり考えていなかった。最後の登りの麓に着いた時、ダリオ(チオーニ監督)から「2分差だ。ステージ優勝を狙え」という指示を受けた。逃げ切れるとは思っていなかった。アルが後ろから追いついてきた時、彼に食らいつけばステージのトップ3に入れると思ったよ。逃げ切りはそんな頻繁に起こるものじゃない。だから最後は少し驚きの感情を持ってフィニッシュした。

総合2位に順位を上げたホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

5番手でフィニッシュを目指すホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)5番手でフィニッシュを目指すホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) photo:Tim de Waeleレースを支配していたのはモビスターで、積極的にリードすることで多くの選手が苦しんだ。でも同時に彼ら自身も苦しめていた。アルのアタックには反応出来なかったものの、自分のリズムを出来るだけ高く保ちながら走行。1名(アル)からタイムを失い、その他の多くの選手からタイムを奪う結果となった。

これからは毎日様子見ながらの走りになる。このとてつもなくハードな一日から早くリカバリーすることが何より大切。フルームやモビスターだけでなく、今日は全員が苦しんだ。

マイヨロホを失ったものの総合3位に残ったトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)

アルに先行を許しながらもペースを刻むトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)アルに先行を許しながらもペースを刻むトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) photo:Tim de Waeleとてむ苦しんだけど今日のパフォーマンスには満足している。超級山岳でアスタナのペースアップが始まった時、自分はリミットを迎えていた。何とか食らいついて頂上を越えたけど、ジャケットのジッパーに手こずってポジションを落としてしまった。下り区間で後退したために追走に力を使う必要が出てきた。その無駄な追走さえ無ければ最後の山岳でもう少しタイムを失わずに済んだのに。

総合4位に浮上したラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)総合4位に浮上したラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) photo:CorVos徐々に距離の長い山岳に対応出来るようになってきた。総合3位に残ったし、これからも諦めずに総合成績を狙いたい。この先の難関山岳ステージでまたタイムを失うだろうけど、総合成績を諦めたくないんだ。

総合4位に浮上したラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)

今日の結果には満足している。信じられないほどハードなステージを終えた今、ただただ疲れている。アルから48秒、そしてロドリゲスから数秒失ったものの、ドゥムランやバルベルデ、キンタナからタイムを奪い、総合4位までジャンプアップ。自分にとってもチームメイトたちにとっても良い結果になった。

チームメイトたちの働きが明日からのモチベーションになったよ。まだまだ厳しいステージが控えている。もちろんブエルタの総合争いは終わったわけじゃないし、これからもベストを尽くしたい。

ステージ8位、総合5位エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)

半年間ずっと頭の中にあったステージ。人生の中で一番ハードなステージが終わったことに喜びを感じているよ。総合トップ10でレースを終えるために、闇雲に走るのではなく、頭を使って戦っている。ライバルたちが連発するアタックには無理に反応せず、一定ペースで走ることを心がけた。ペースを刻んだおかげで先行していた選手たちを追い抜くことも出来たし、結果的にアルやプリート(ロドリゲス)から大きく遅れずに済んだ。

ステージ12位に終わったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

地獄のような一日になると予想していた。結果は決して良好とは言えないものになったけど、チームとしての動きや努力には満足している。今日はアルやプリート(ロドリゲス)から大きくタイムを失う結果になった。

前から言っているように、コンディションは悪くないけど、ツールの疲労が影響している。単純に、ツールを走っていた時のコンディションとは違う。今日は誰もが苦しんでいた。フルームがタイムを落としたけど、今日は落車や小さなミス一つが命取りになる、そんな一日だった。まだモビスターは死んだわけじゃないし、多くのステージが残っている。もっとタイムを失うかもしれないし、逆にタイムを挽回出来るかもしれない。とにかく戦い続けるよ。

レース中盤に独走したイマノル・エルビーティ(スペイン、モビスター)レース中盤に独走したイマノル・エルビーティ(スペイン、モビスター) photo:Tim de Waele
体調不良に苦しんだナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)

昨晩は脱水症状と発熱で寝付けなかった。幸い今日という厳しい一日を乗り切ることが出来て良かったよ。我々は人間であり、良い日もあれば悪い日もある。今日は体調不良に苦しめられる結果となった。

レース中に2回ほどリタイアが頭をよぎったけど走り続けた。チームの戦力を減らすわけにはいかない。自分のペースを刻んで、苦しみながら今日を乗り切ったんだ。自分にはそれ以上何も出来なかった。少なくともレースに残ったので、リカバリーしてこれからのステージでチームメイトたちをサポートしたい。

ステージ17位、総合10位ルイス・マインティーズ(南アフリカ、MTNキュベカ)

エピックなステージだった。大きく天候が崩れなかったのが救い。最初の山岳でチェーントラブルに見舞われ、追走に力を使ってしまったことが残念だった。それでも最後の山岳を全開で走り、今日という大きな一日をトップライダーたちとともに終えることが出来て良かったよ。

序盤に落車し、集団から大きく遅れたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)

「松葉杖なしでは歩けない状態なのでスタート出来るかどうかは疑わしい」「松葉杖なしでは歩けない状態なのでスタート出来るかどうかは疑わしい」 photo:CorVos
8分41秒遅れでフィニッシュしたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)8分41秒遅れでフィニッシュしたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Tim de Waele沿道の柵と石壁に衝突してしまった。明日の朝にスキャン検査を受ける予定だけど、松葉杖なしでは歩けない状態なのでスタート出来るかどうかは疑わしい。

たくさん届いたメッセージに感謝している。今日はレースを続けたいという思いからベストを尽くして食らいついた。一日中ずっとそばにいてくれたゲラント・トーマスをはじめ、サポートに徹してくれたチームに感謝だ。

アシストに徹したゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)

フルーミーは明らかに激しく落車していて、足を打ち付けたと言っていた。脚の調子自体は悪くないと言っていたものの、超級山岳でアスタナのペースアップが始まると苦しみながら脱落。ちょうど自分も脱落しそうな状態だったので、ペースを弱めて彼を待った。

最後の登りで少しペースを戻したものの厳しい戦いに変わりはなかった。フルーミーは戦い続けた。ニコも落車の影響で遅れてしまったし、チームにとって理想的な一日ではなかったけど、ボズ(ボスウェル)が逃げに乗って結果を残したことを嬉しく思う。

クイーンステージを60位で終えた新城幸也(ユーロップカー)

昨日、最初の登りを試走したので、きつさをきちんと把握できていたのが良かった。休息日できちんと疲れが取れたし、今日は暑さもなかったので体調が上向きになった。明日から後半に向けて楽しみになるようなコンディションだ。

選手コメントは各チーム公式サイト、Twitter、ならびにTeamユキヤ通信より。

text:Kei Tsuji


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