5月17日~24日にかけて開催されたツアー・オブ・ジャパンから、海外勢を中心とした10チームのプロバイクを2編に分けて紹介。後編はスカイダイブドバイ、NIPPOヴィーニファンティーニ、ドラパックプロサイクリング、RTSサンティック、愛三工業レーシングをピックアップします。



スカイダイブドバイ 【サーヴェロ S5】

スカイダイブドバイ サーヴェロ S5スカイダイブドバイ サーヴェロ S5 photo:Yuya.Yamamoto
チュニジアチャンピオンのラファー・シティウィやフランシスコ・マンセボ(スペイン)ら有力メンバーを従えツアー・オブ・ジャパンに参戦したスカイダイブドバイ。アラブ首長国連邦籍のコンチネンタルチームが駆るのはサーヴェロのエアロロード「S5」だ。ただし、昨年8月にデビューした新型ではなく、旧型を使用。パーツアッセンブルはUCIコンチネンタルチームながら、どのライダーのバイクも比較的メーカーが揃えられている。

コンポーネントは機械式のシマノDURA-ACEをメインに、ローターのクランク及びチェーンリングを組み合わせている。パワーメーターも基本はローター純正のROTOR POWERながら、マンセボのバイクにはROTOR POWERとパワータップの2つのパワーメーターが取付られていた。なお、どちらでパワーを計測していたのかは不明である。

サンマルコのチームエディションサドルで統一サンマルコのチームエディションサドルで統一 photo:Yuya.Yamamoto3Tのホイール「MERCURIO」シリーズを使用する3Tのホイール「MERCURIO」シリーズを使用する photo:Yuya.Yamamoto

クランクとチェーンリングはロータークランクとチェーンリングはローター photo:Yuya.Yamamotoフランシスコ・マンセボ(スペイン)のバイクにはROTORPOWERとパワータップの2つのパワーメーターが取付られていたフランシスコ・マンセボ(スペイン)のバイクにはROTORPOWERとパワータップの2つのパワーメーターが取付られていた photo:Yuya.Yamamoto


ホイールには独特の構造をとる3Tの「MERCURIO」を採用。40mmと60mmの2種類のハイトと使い分けており、同様にハンドル及びステムも3Tを使用する。タイヤはシュワルベながら、現在はラインアップに存在しない従来のフラッグシップ「ULTREMO HT」を使用。赤のチームカラーで統一されたサドルはサンマルコとしている。



NIPPOヴィーニファンティーニ 【デローザ PROTOS】

NIPPOヴィーニファンティーニ デローザ PROTOSNIPPOヴィーニファンティーニ デローザ PROTOS photo:Yuya.Yamamoto
タイヤはIRCのプロトタイプチューブラーをメインに使用タイヤはIRCのプロトタイプチューブラーをメインに使用 photo:Yuya.YamamotoスペアバイクにはプロトタイプのFormula PRO TUBELESSが装着されていたスペアバイクにはプロトタイプのFormula PRO TUBELESSが装着されていた photo:Yuya.Yamamoto


ニコラス・マリーニ(イタリア)が第3ステージ美濃の集団スプリントを制したNIPPOヴィーニファンティーニはイタリアの老舗ブランドであるデローザのフラッグシップ「PROTOS」を使用する。パーツアッセンブルはイタリア色が強い一方で、タイヤには国産ブランドIRCを採用していることがトピックだ。

メインコンポーネントはカンパニョーロSUPERRECORD EPSで、チームカーのルーフに積まれたスペアバイクは機械式の新型SUPERRECORDとされていた。なお、レース中に限ってはパワーメーターは一切使用していない様子で、サイクルコンピューターも非常にオーソドックスなものとしている。

サドルはセライタリアのTEAM EDITIONサドルはセライタリアのTEAM EDITION photo:Yuya.Yamamotoハンドル、ステム、シートポストはFSAで統一ハンドル、ステム、シートポストはFSAで統一 photo:Yuya.Yamamoto

コンポーネントはカンパニョーロSUPERRECORDコンポーネントはカンパニョーロSUPERRECORD photo:Yuya.Yamamotoタックスの新たなスタンダードボトルケージDivaタックスの新たなスタンダードボトルケージDiva photo:Yuya.Yamamoto


ホイールはカンパニョーロBORA ULTRA 50で統一。これにあわせてタイヤにはIRCのプロトタイプをアッセンブル。またスペアバイクには「Fomula PRO」とだけ書かれたチューブレスタイプのプロトタイプが装着されていた。トレッドパターンは昨年リリースしたクリンチャータイヤ「ASPITE PRO WET」と同様で、恐らくウェットコンディション用のハイグリップモデルと考えられる。その他はほぼ昨年と共通で、ハンドル、ステム、シートポストはFSA、サドルはセライタリア、ボトルケージはタックス、ペダルはタイムとしている。



ドラパックプロサイクリング 【スウィフトカーボン ULTRAVOX TI】

ドラパックプロサイクリング スウィフトカーボン ULTRAVOX TIドラパックプロサイクリング スウィフトカーボン ULTRAVOX TI photo:Yuya.Yamamoto
不意の落下や盗難を防ぐためにサイクルコンピューターはストラップでステムに繋げられている不意の落下や盗難を防ぐためにサイクルコンピューターはストラップでステムに繋げられている photo:Yuya.YamamotoTRAIN、EAT、SLEEP、RACEのレターは今年も継続TRAIN、EAT、SLEEP、RACEのレターは今年も継続 photo:Yuya.Yamamoto


ドラパックプロサイクリングは昨シーズンに引き続き、スウィフトカーボンのオールラウンドモデル「ULTRAVOX TI」を使用。トップチューブに英国の自動車メーカー「ジャガー」のロゴが入り、トップチューブのSWIFTロゴのレイアウトが変更になった以外はカラーリングにもほとんど変更は無く、トップチューブには「TRAIN EAT SLEEP RACE」のフレーズが入っている。

そして、パーツアッセンブルもほぼ昨年と同じ。コンポーネントはスラム RED22で、リアディレーラーはロングゲージタイプの「WiFli」を標準装備としている。パワーメーターはクランク式の「Quark」としているが、ライダーによって使用するか否かはまちまち。

タイヤはヴィットリアの定番モデルCORSA EVO CXの25mmタイヤはヴィットリアの定番モデルCORSA EVO CXの25mm photo:Yuya.Yamamotoサドルはフィジークで統一サドルはフィジークで統一 photo:Yuya.Yamamoto

コンポーネントはスラムRED22コンポーネントはスラムRED22 photo:Yuya.Yamamotoアランデールのボトルケージを使用するアランデールのボトルケージを使用する photo:Yuya.Yamamoto


ホイールはジップで、202、303、404、808と好みによって4種類のハイトを使い分けている。同じくハンドル、ステム、シートポストもジップ。タイヤはヴィットリアCORSA CXで、幅は25mmで統一されていた。サイクルコンピュータはガーミンで、不意の落下と盗難を防ぐためにストラップを装着し、それをステムに引っ掛けている。その他サドルはフィジーク、ボトルケージはアランデールだ。



RTSサンティック 【RTS TTRX-ISP、TTR7 Knight】

RTSサンティック RTS TTRX-ISPRTSサンティック RTS TTRX-ISP photo:Yuya.Yamamoto
RTSサンティックはタイトルスポンサーでもある台湾のバイクブランド「RTS」のバイクを使用。エアロ形状フレームにネオンイエローのカラーリングを纏ったアグレッシブな印象のハイエンドモデル「TTRX-ISP」と、ホリゾンタルスタイルがトラディショナルなラグドモデル「TTR7 Knight」の2モデルを使い分けている。

近年は見かけないラグ方式を採用するTTR7 Knight近年は見かけないラグ方式を採用するTTR7 Knight photo:Yuya.Yamamotoホイールはフレームと同じくRTS製ホイールはフレームと同じくRTS製 photo:Yuya.Yamamoto

コンポーネントはRED22やFORCEなどスラムを使用コンポーネントはRED22やFORCEなどスラムを使用 photo:Yuya.Yamamotoチャオヤンというブランドのタイヤを使用するチャオヤンというブランドのタイヤを使用する photo:Yuya.Yamamoto


パーツアッセンブルはアジア色が非常に強く、NIPPOヴィーニファンティーニにとは対象的だ。コンポーネントはマイクロシフトのサポートを受けるものの、実際にはスラムを使用。ホイールはフレームと同じくRTSで、新型と思われるXEROというモデルをメインに使用。タイヤはチャオヤン(CHAO-YANG)という、自動車用やオートバイ用も手がける総合タイヤブランドのもので統一されていた。



愛三工業レーシング 【スコット FOIL、ADDICT】

愛三工業レーシング スコット ADDICT愛三工業レーシング スコット ADDICT photo:Yuya.Yamamoto
アジアツアーを転戦する愛三工業レーシングのバイクはスコット。軽量オールラウンドモデルの「ADDICT」をメインに、エアロモデル「FOIL」をライダーの好みに合わせて使い分けている。あわせてハンドル、ステム、シートポスト、サドル、ボトルケージに至るまでスコット傘下のパーツブランドであるシンクロスで統一。

ハンドルやステムのみならず、サドルまでシンクロスで統一されているハンドルやステムのみならず、サドルまでシンクロスで統一されている photo:Yuya.Yamamotoサイクルコンピューターはキャットアイのサポート。ハンドルバーにはスプリントポイントの情報がメモされていたサイクルコンピューターはキャットアイのサポート。ハンドルバーにはスプリントポイントの情報がメモされていた photo:Yuya.Yamamoto

コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2 photo:Yuya.YamamotoエアロロードのFOILとADDICTを使い分けているエアロロードのFOILとADDICTを使い分けている photo:Yuya.Yamamoto


コンポーネントとホイールは長年使用していたカンパニョーロから今季よりシマノにスイッチ。コンポはDURA-ACE Di2で、ホイールはWH-9000シリーズの各ハイトをシチュエーションに合わせて使い分けている。タイヤはコンチネンタルからサポートを受け、プロツアーチーム御用達の「COMPETITION PROLTD」を装着したバイクも見られた。サイクルコンピューターはキャットアイのGPS対応モデル「STEALTH50」としている。



text&photo:Yuya.Yamamoto