アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)の勝利で幕を下ろしたロンド・ファン・フラーンデレン(UCIワールドツアー)。優勝をかけて争った選手たちのコメントをお届けします。



1位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)とニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)が最後のパテルブルグで先行するアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)とニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)が最後のパテルブルグで先行する photo:Makoto.AYANO
第99回ロンド・ファン・フラーンデレン表彰式 優勝したアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) は子どもと一緒に表彰台へ第99回ロンド・ファン・フラーンデレン表彰式 優勝したアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) は子どもと一緒に表彰台へ photo:Makoto.AYANO子供の頃から夢見ていたフランドルで、夢が現実になった。

ニキ(テルプストラ)のアタックを見て反応しなければならないと判断した。オウデクワレモントで彼がアタックした時は苦しんだけど、石畳の登りの感触は良く、彼をコントロール下に置いている気分だった。終盤ニキが協力を拒否したので、後続に追いつかれるんじゃないかと少しナーバスになったけど、たとえ100%の力を出せなくても、スプリント勝負になれば勝機があると思っていたよ。

デパンヌと合わせると今週5勝目。これ以上望めないほどの成績であり、間違いなくキャリア最高の1週間だ。デパンヌの成功が自信となって今日の走りに繋がったのは間違いない。

キャリアを通して単なるスプリンターの枠に収まりたくないという思いがある。スプリンターでありながらフランドルクラシックも勝ってしまうトム・ボーネンが見本になっている。集団スプリントではなくアタックで勝負が決まるフランドルでの勝利は大きな自信になる。

仮にボーネンやカンチェラーラが出場していたらどんなレース展開になっていたのか分からない。でもそんなことは関係無い。今日という日のシナリオが完璧だっただけ。自分のライバルと闘っただけだ。パリ〜ルーベはまた違ったレースだけど、脚の調子は良いので、不可能なことは無いと思っている。

2位 ニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)

クリストフを引き連れて先頭を走るニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)クリストフを引き連れて先頭を走るニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ) photo:Tim de Waeleクリストフを良い逃げのパートナーだと思った。スプリントに持ち込まれれば不利になるのは確実だったけど、飛び出した段階ではまだ3つの急坂があったし、登りで振り切れると思っていた。つまり登りでアタックして、動きを作る必要があった。でも登りでも彼は素晴らしく強くて、パテルベルグでは彼の前に出ることさえ出来なかった。先週見せていた強さを改めて彼はアピールした。

彼と2人で残り10kmを切った時点で、もう為す術はなかった。スプリントでの力の差が歴然だったので、残り3kmから先頭交代を拒否。もしかしたら彼は疲れ切っているかもしれないという淡い期待を抱いたけど、彼に対してスプリントを開始すると、加速力で置いて行かれた。彼が最強だということは明らかであり、勝利に値する走りだったと思う。自分としてはモニュメントで2位という結果には満足している。今回の戦況を考えると2位は満足のいくものであり、来週のパリ〜ルーベに向けて自信になる。調子の良さを見せつけることが出来たし、来週はディフェンディングチャンピオンとして誇り高きゼッケン1を付けての出場だ。

3位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)

アグレッシブにアタックを仕掛けるグレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)アグレッシブにアタックを仕掛けるグレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング) photo:Makoto.AYANO最後の最後に表彰台に上ることが出来て満足している。でも今日は1日中ずっと調子の良さを感じていたし、勝つ準備は出来ていた。クリストフとテルプストラが飛び出した時、まだ数チームが状況をコントロールしている段階だったので、すぐに反応しなかった。でもその判断が致命的になった。

5位 ティエシー・ベノート(ベルギー、ロット・ソウダル)

ドワーズドア・フラーンデレンとE3ハレルベークでも自分の走りに驚いていたけど、今日の5位という結果は本当のサプライズ。レース終盤、追走グループのペースが上がらなかったのでアタックするとラース・ボームだけがついてきた。彼と協力して先頭交代し、スプリントで彼を負かして5位に入った。(21歳の)ネオプロとして初めて出場したロンドで5位という成績はスペシャル。来週のパリ〜ルーベも出場予定なんだ。それ以降の予定はチームと相談して決めるよ(ベノートはヘント大学で経済学を専攻するフルタイムの学生)。

7位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)

パテルベルグでクリストフらに遅れを喫したジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)パテルベルグでクリストフらに遅れを喫したジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) photo:Makoto.AYANOチームのおかげで無駄な力を使うことなく終盤の登りに挑めたし、今日の調子は本当に良かった。でも決定的な動きが予想よりもずっと早く生まれたんだ。(クリストフとテルプストラの)リードが広がり始めた時点で、自分の目標を勝利から順位にスイッチした。明らかに追走グループ内の協力体制は薄く、ペースが上がらなかった。ジャイアント・アルペシンのチームワークは誇れるものだったし、来週のパリ〜ルーベに向けての自信を得たよ。

9位 ゼネク・スティバル(チェコ、エティックス・クイックステップ)

ゲラント・トーマス(チームスカイ)とゼネク・スティバル(エティックス・クイックステップ)がクリストフとテルプストラを追うゲラント・トーマス(チームスカイ)とゼネク・スティバル(エティックス・クイックステップ)がクリストフとテルプストラを追う photo:Makoto.AYANO(インプラントの)歯が取れてしまったことがパフォーマンスに影響したことは否めない。こんな大きなレースで歯に悩まされるなんて残念だ。2回目のオウデクワレモントで歯が揺れ始め、取れてしまった。歯がない状態で走るのは居心地が悪かった。調子自体は良かったのに。

スイスチャンピオンのマルティン・エルミガー(スイス、IAMサイクリング)がパテルベルグを登るスイスチャンピオンのマルティン・エルミガー(スイス、IAMサイクリング)がパテルベルグを登る photo:Makoto.AYANO最後のオウデクワレモントでトーマスと飛び出した時、ニキ(テルプストラ)が見えてきたので、捕まえてしまう恐れがあったのでそれ以上追うのをやめた。トーマスをマークしながら登りをクリアして、次のパテルベルグまではライバルのアタックをチェックし続けた。そこで力を使い果たしてしまい、パテルベルグで飛び出したファンアフェルマートとサガンについていけなかった。でもニキのために働いた代償であり、自分の走りとしては良かったと思う。

いつもと違う少し変なレースだった。おかしな落車の連続や歯の脱落など、とにかく変だった。でもやっぱり、レースを愛している観客の熱気を肌で感じたし、ロンドは世界で一番美しいレース。来週は自分が情熱を注いでいるもう一つのレース、パリ〜ルーベだ。

パテルベルグを行くフィリッポ・ポッツァート(イタリア、ランプレ・メリダ)パテルベルグを行くフィリッポ・ポッツァート(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Makoto.AYANO10位 マルティン・エルミガー(スイス、IAMサイクリング)

10位という結果は悪くないけど、もっと前に行くことが出来たんじゃないかという後味の悪さもある。フランドルはサバイバルレースであり、有力選手たちのグループで走ることに集中した。クリストフとテルプストラのアタックには反応する力がなく、ファンアフェルマートとサガンのアタックにも付いていけなかった。そこからは牽制でペースが上がらなかったので、残り4kmでアタックしてしばらく独走。
3度目のロンド優勝は叶わなかったステイン・デヴォルデル(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)3度目のロンド優勝は叶わなかったステイン・デヴォルデル(ベルギー、トレックファクトリーレーシング) photo:Makoto.AYANO前の2人に追いつくことが出来れば3位に入って表彰台に上る可能性もあった。今から1週間しっかりリカバリーして、来週の「北の地獄」に挑みたい。

12位 フィリッポ・ポッツァート(イタリア、ランプレ・メリダ)

ハイペースな展開だったにも関わらず、ランプレ・メリダは2回目のオウデクワレモントを終えた時点でまだ4人を集団内に残していた。脚の調子も良かったので、ボニファツィオ、チモライ、オリヴェイラのサポートを受けて良い結果を残せると思ったけど、終盤にパワーを出せず、10名ほどのスプリントで前に出ることが出来なかった。UCIワールドツアーのポイントを稼ぐことが出来ずに残念だ。

13位 ステイン・デヴォルデル(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)

最初からクリストフが優勝候補だとは思っていた。クルイスベルグで彼がアタックした時、反応することも出来たけど、他のライバルたちの動きを見たんだ。仮にクリストフと先行してもスプリントで勝ち目はなかった。クリストフとテルプストラが捕まったところでカウンターアタックしようと思ったものの、最後まで彼らには追いつかなかった。追走グループの中では激しい牽制が繰り広げられていて、アタックの応酬だった。そのアタックに反応し続けた結果、最後は脚が痙攣してしまった。

14位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)

オウデクワレモントを登るゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)オウデクワレモントを登るゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Tim de Waeleいつだってフランドルはハードであり、先週のようなパンチ力をオウデクワレモントで見せることが出来なかった。チームメイトが力を尽くしてくれたので、何としても攻撃する必要があったのに、終盤の勝負どころで思うように脚が動かなかった。そんな状態でアタックしてもマークされて飛び出せない。それに追走グループのメンバーは全員がエース格で、誰も協調してくれず、ただただアタックの応酬だった。

ジェシー・サージェント(ニュージーランド、トレックファクトリーレーシング)

何が起こったのかいまだに分からない。逃げグループの先頭で左コーナーを走っていた時、内側から車が来て、次の瞬間には地面に横たわっていた。次の瞬間にはもうレースに復帰出来ないと分かったよ。本当に残念だ。立ち上がって初めて自分と衝突したのがニュートラルサポートカーだと分かった。どうしてコーナーの内側から抜こうとしたのか分からない。ハンドルか腕に衝突したのでバイクをコントロールしようがなかった。少し下り基調だったのでスピードも出ていた(X線検査の結果、鎖骨骨折が判明)。

選手コメントは各チーム公式サイトならびにレキップ紙より。

text:Kei Tsuji
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