35度を超える厳しい暑さに見舞われたツール・ド・フランス第13ステージ。どの選手も一様に暑さに苦しめられる中、マイヨジョーヌを着るヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が勝利した。暑いアルプスの一日で主役を担った選手たちのコメントを紹介。

ステージ3勝目を飾ったヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)

独走で超級山岳シャムルースを駆け上がるヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)独走で超級山岳シャムルースを駆け上がるヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ) photo:Tim de Waele暑さに苦しめられたけど、登りでの感触は良かった。ライバルたちの様子を常にチェックしながら走ったよ。最後の登りでの目標は状況をコントロールすること。でも暑さでリッチー・ポートが脱落してからはバルベルデを引き離すことに集中した。出来るだけ彼とのタイム差を広げたいと思ったんだ。前の2人(マイカとケーニッヒ)に追いついてから、まだフィニッシュまで距離があったし、明日のステージのことが頭にあったので、しばらく協力して走ることにした。するとバルベルデとティボー・ピノが近づいてきたので、登坂ペースを上げた。そうすることでステージ優勝が手元にやってきた。

マイヨジョーヌを着るヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が独走でフィニッシュマイヨジョーヌを着るヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が独走でフィニッシュ photo:Tim de Waeleアスタナは序盤から仕事をしてくれた。残念ながらフグルサングが最後から2つ目の峠の下りで落車したけど、心配するほどの怪我ではないと聞いている。今日はカンゲルトとヴェストラが常に一緒に走ってくれた。チーム力には自信をもっているよ。

イタリアの象徴的なクライマーであるジーノ・バルタリの生誕100年目(誕生日)で、ファビオ・カザルテッリが亡くなった7月18日という日の勝利は凄くシンボリックだ。カザルテッリの落車事故死はよく覚えている。特別な一日に勝つことが出来てよかった。今日は山頂フィニッシュでポイントを量産したのでマイヨブランアポワルージュまで手元にやってきた。でもホアキン・ロドリゲスが数日のうちにこのジャージを奪うと思う。自分のプライオリティはそこにはないから。

今日の表彰台はこれまでのそれよりも幸せいっぱいに見えたかも知れない。だって総合ライバルたちからリードを奪うことが出来たから。本能のままにアタックして掴んだシェフィールド(第2ステージ)の勝利は想定外だったけど、今日はしっかり準備をした上での勝利。高温のコンディションのおかげで厳しい闘いになった。永遠に続くような登りから解放された気分。マイヨジョーヌを着て勝利した意味も大きい。

ライバルたちのアタックは想定内だった。登りの麓からモビスターがペースアップしたけど、まだまだ頂上まで距離があったし、登りを進めば進むほど状況は自分に味方した。明日のステージや来週の(ピレネー)ステージでは更なるアタックが仕掛けられるはず。個人TTで最大のライバルになると思っていたポートを引き離すことが出来た。でも彼も一流選手なので必ず復活してくるだろう。明日からは落ち着いてレースを進めたい。

ステージ2位のラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)

結果は良好。でも明日のリゾルでも再びステージ優勝を狙いたい。ジロからの連戦なので疲労は溜まっているけど、20kmの登りをニーバリから20秒遅れでこなせたことには満足している。ロジャースとロッシュも調子が良いので、チームとして攻撃を仕掛けたい。明日は序盤から山岳が続くので、タイミングを見極めてアタックしたいと思う。

総合2位に順位を上げたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

ニーバリを追うアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とティボー・ピノ(フランス、FDJ.fr)ニーバリを追うアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とティボー・ピノ(フランス、FDJ.fr) photo:Tim de Waele最初にアタックを仕掛けたのは自分だ。全開で、全力でアタックした。でもニーバリのアタックには反応出来なかった。今日のステージを終えて総合2位。悪くない結果だ。ピノと自分はそれぞれ別の目標に向かって走っていたので、2人の間に問題なんてなかった。明日の難関ステージまでに体力をリカバリーする必要がある。

積極的な走りを見せたヤングライダー賞2位のティボー・ピノ(フランス、FDJ.fr)

結果的に良いステージになったが、思ったほど後続を引き離すことが出来なかった。バルベルデと協調体制を築けなかったことが残念でならない。彼はずっと付き位置で、もう目一杯と言っていたのにアタックした。それが彼の戦術であり、僕からタイムを奪うことが目的だったんだ。明日の山頂フィニッシュの難易度は比較的低いので、今日動く必要があった。これからは総合トップ5を目指して走りたい。アルプスを終えた頃には表彰台が見えているかもしれない。

ティボー・ピノの走りを讃えるFDJ.frのマルク・マディオ監督

ニーバリの力が飛び抜けている。彼の後ろに同じレベルの3〜4人がいて、表彰台を争っている状況だ。その後ろでは総合トップ10争いの別の波がある。今日はポートがその波に乗れなかった。彼のように調子を落とす選手がこれから毎日のように出てくるだろう。次の被害者が我々でないことを願っている。

良い年もあれば悪い年もある。それがスポーツの鉄則であり、ロードレースも例外ではない。昨年ティボー・ピノは悪いツールを経験したもののブエルタで復活。それから冬場はトレーニングに明け暮れた。だから昨年のリベンジという感情は無い。最後の登りの走りは素晴らしかった。早めのアタックで調子の良さを見せつけた。アタックのタイミングが早すぎたかもしれないが、誰かが動かなければレースは動かない。バルベルデは姑息な走りで、死んだと見せかけてアタック。でもそれもレースの一部だ。

(マイヨブランを着用していると)毎日レース後に表彰式で1時間は束縛される。貴重な時間を削がれてしまう。だからマイヨブランを逃したことに落胆はしていない。出来るだけ力をセーブして、最終日パリでマイヨブランを獲得するのが理想的だ。

マイヨブランを守ったロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)

懸命に追走するロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)懸命に追走するロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール) photo:Tim de Waele今年のツールがサハラ砂漠を走るなんて聞いてない!昨年も暑かったけど、山頂フィニッシュの日は涼しかった。今日は誰もが最後の登りで暑さにやられていた。今日はダメージを最小限に抑える走りで総合3位に浮上。とにかく僕向きではないスピードの出るシャムルースの登りを上手く終えることが出来てよかった。TTが得意なティージェイ・ヴァンガーデレンと協力して登り切ったけど、最後はパワー切れだった。

イゾアール峠のような僕向きの登りが設定された明日のステージが楽しみだ。でも最後のリゾルはスピードの出る登りなので、大きなタイム差がつくことはないと思う。それよりもリズムがコロコロと変わるピレネーの山岳ステージを心待ちにしている。ニーバリが今大会の最強ライダーであることは間違いない事実。自分はまだ23歳で、毎日勉強しながら闘っている。これからも闘い続けるよ。

暑さに苦しんだジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)

とてもハードなステージだった。暑さで体力が奪われ、苦しみ続けた。オーバーヒート気味の身体に登りがジャブを打った。脚が痙攣しながらも出来る限りの走りでライバルたちに食らいついたんだ。目標は(チームメイトのバルデのために)ティボー(ピノ)とのタイム差を押さえ込むことだった。でも脚に余力がなく、先頭交代に加われなかった。出来る限りの走りだった。

リッチー・ポートの失速について語るチームスカイのデイヴ・ブレイルスフォード監督

トーマスに感謝するリッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ)トーマスに感謝するリッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ) photo:Tim de Waeleもちろんリッチー(ポート)は落ち込んでいる。落ち込んでいるときはまだ分析を開始するには早すぎる段階。最後の登りはひたすらタイムロスを抑える走りにスイッチするしかなかった。

クリス(フルーム)を失ったことはチームにとって大打撃だった。現在のニーバリの走りを見る限り、白熱したレースになっていたことだろう。プランBのリッチーが遅れた今、新たなプランを立てなければならない。落胆しているわけにはいかない。現状を的確に把握することで、まだ活躍のチャンスは残されている。これからもレースを活性化させていきたい。

逃げて敢闘賞を獲得したアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、キャノンデール)

苦しんだよ。ステージ優勝目指して全力を尽くした。逃げグループがもう少し上手く機能していれば逃げ切りも可能だったと思う。でもツールでは様々な思惑が絡み合う。今日は運と脚が少し足らなかった。追走中も独走中も徹底的に自分のペースを貫いたけど、成功を掴む日ではなかったようだ。でもいつかは逃げ切りを達成出来ると感じたよ。また挑戦してみせる。明日のフィニッシュが設定されたリゾルの登りはよく知っている。昨年クリテリウム・ドゥ・ドーフィネでリゾルのステージで優勝したから。でも今日のステージで力を使い切ったので、明日逃げに乗るのは現実的ではない。

text:Kei Tsuji
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