パリ〜コレーズ第2ステージは、30人ほどの大きな逃げグループによる勝負に持ち込まれ、昨年のTOJ奈良ステージ覇者のウェズリー・ザルツバーガー(オーストラリア、フランセーズデジュー)が優勝。10秒遅れで6位に入ったベントソ(カルミオーロ・Aスタイル)は、リーダージャージのフレディ・ビショ(アグリチュベル)に1分26秒差つけ、総合優勝を飾った。

アシストとしていい走りをするグレゴール・ガズヴォダ(スロベニア、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)アシストとしていい走りをするグレゴール・ガズヴォダ(スロベニア、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme Japon以下はEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインのレースレポート。

曇り空の中スタートしたが、徐々に天気は回復し、昨日と同じく暑い中でのレースとなった。総合狙いの選手は数人に絞られているため、スタート直後からステージ優勝を狙って激しいアタック合戦が繰り広げられる。

集団で走る好調のギヨーム・ポン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)集団で走る好調のギヨーム・ポン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme JaponEQA・梅丹本舗・グラファイトデザインとしては、福島晋一、増田成幸、菊池誠晃、セバスチャン・イヴァースの4人が最初の逃げに乗り、他のメンバーは周回コースでの逃げと最後のスプリント勝負に温存する作戦が組まれた。

序盤に9人の逃げができ、40秒ほど差が開く。総合争いの選手もいなかったため、この逃げが決まるかと思われたが、集団は逃さずこの逃げを吸収。その後すぐに11人ほどの逃げができ、さらに追走で19人が追い、30人の大きな先頭集団ができる。ここに福島と増田が入った。

16位でゴールした清水都貴(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)16位でゴールした清水都貴(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme Japon先頭集団には、フランスセーズデジューが4人、カルミオーロ・Aスタイルチームは5人も選手を送り込む。その中には、29秒遅れで総合4位のフランシスコ・ベントソもいたため、総合を狙いペースを上げる。カルミオーロ・Aスタイルの加速で先頭は、20人に絞られる。

残念ながら、増田が落ちてしまったが30秒ほど遅れで先頭を追い、先頭と集団との差は1分35秒に開く。追走の10選手のうち4人ほど前に追いつき、先頭は24人で40km地点で1回目のゴール地点を通過し、周回コースに入る。

登りと下りが激しい21.4kmの周回コースで、選手たちはどんどん脱落していく。逃げとの差は2分弱あり、2周目でリーダージャージを擁するアグリチュベルが集団のペースを加速し、集団は一気に伸びた。先頭を走っていた福島も集団に吸収されてしまい、増田も集団から遅れてしまう。清水都貴はポジションが悪く、中切れの選手たちに巻き込まれ、切れそうになりながらもマイペースで進む。


逃げ切り勝利を飾った昨年TOJ奈良ステージ覇者のウェズリー・ザルツバーガー(オーストラリア、フランセーズデジュー)逃げ切り勝利を飾った昨年TOJ奈良ステージ覇者のウェズリー・ザルツバーガー(オーストラリア、フランセーズデジュー) photo:www.pariscorreze.fr反対に、いいポジションにいた宮澤崇史は、この加速に反応してしまったため、急激にパワーを使ってしまい、その後失速。集団からも取り残されてしまい、リタイアとなった。一緒にいたガズヴォダは「タカシは本当にいいところに位置していたし、調子もよさそうだった。もうちょっと落ち着いて走っていれば、最後まで残れたのに…」と悔やんだ。

集団には、清水、ガズヴォダ、ギヨーム・ポン、イヴァースの4人が残り、最後の戦いに向けてチャンスを待つ。だが集団のペースは上がらず。ラスト周回に入っても逃げとの差は1分以上開いたまま。最終周回でやっと集団のペースが上がり、前を行く20人ほどの一部は捕まえたものの、逃げ切られてしまう。

一時遅れそうになった清水だが、終盤勢いを取り戻し、持ち前の加速力で集団の上位でゴールし16位。EQA・梅丹本舗・グラファイトデザインとしては、展開的に逃げ切られてしまい、チャンスにも恵まれなかったが、選手個々の調子はいいので今後のレースに期待したい。

清水は、14日から行われるアジア選手権に出場するため、インドネシア・カリマンタンへと旅立つ。


パリ〜コレーズ2009第2ステージ
1位 ウェズリー・サルツバーガー(オーストラリア、フランセーズデジュー)3h38'13"
2位 ジュリアン・シモン(フランス、ベソンショスール・ソジャサン)+06"
3位 マチュー・スプリック(フランス、Bboxブイグテレコム)+08"
4位 フロリアン・ギユー(フランス、ルーベ・リールメトロポル)+10"
5位 フレデリック・エリクソン(スウェーデン、カピノルディック)
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16位 清水都貴(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+1'36"
28位 セバスチャン・イヴァース(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+1'43"
33位 グレゴール・ガズヴォダ(スロベニア、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+1'50"
39位 ギヨーム・ポン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+2'03"
リタイア:福島晋一、宮澤崇史、増田成幸、菊池誠晃

個人総合成績
1位 フランシスコ・ベントソ(スペイン、カルミオーロ・Aスタイル)8h39'50"
2位 フレディ・ビショ(フランス、アグリチュベル)+57"
3位 ローラン・ブレ(スイス、カルミオーロ・Aスタイル)+1'00"
4位 バート・デワエル(ベルギー、ランドバウクレジット)+1'02"
5位 ギヨーム・ルヴァルレ(フランス、フランセーズデジュー)+1'27"
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19位 ギヨーム・ポン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+17'24"
37位 清水都貴(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+27'10"
39位 セバスチャン・イヴァース(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+27'17"
52位 グレゴール・ガズヴォダ(スロベニア、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+36'48"

text:Cyclisme Japon
photo:Cyclisme Japon & www.pariscorreze.fr