5月9日に北アイルランドのベルファストで開幕を迎える第97回ジロ・デ・イタリア。アイルランドで3ステージをこなした後にイタリア南部に移動し、決戦の地である北部に向かって北上する。ここでは前半の第9ステージまでのコースを紹介。



5月9日(金)第1ステージ ☆☆☆
ベルファスト〜ベルファスト(イギリス)21.7km(チームTT) →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第1ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第1ステージ高低図 image:RCS Sport例年ジロの開幕は土曜日と決まっていたが、3回の休息日が設けられた2014年大会は金曜日に開幕する。それもこれもイタリアから遠く離れた北アイルランドで開幕を迎えるためだ。北アイルランドとアイルランドで3ステージをこなした後、「1回目の休息日は最低5ステージ消化後」という現行UCIルールに反して早速休息日が登場する。

初日は夕刻のベルファストを駆け抜けるチームタイムトライアル。造船所の跡地に作られたタイタニック博物館の前をスタートする21.8kmコースは、中盤にかけて登場する標高60mの丘を除くと真っ平らと言っていい。優勝チームの先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた選手が、ベルファスト市庁舎前のドネガル広場でマリアローザを受け取る。



5月10日(土)第2ステージ ☆☆
ベルファスト〜ベルファスト(イギリス)219km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第2ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第2ステージ高低図 image:RCS Sport第2ステージのスタート地点はベルファストのタイタニック博物館で、フィニッシュ地点はドネガル広場。つまり第1ステージのチームTTと共通だ。ベルファストを発って内陸の幹線道路を北上し、ユネスコ世界遺産に登録されているコーズウェー海岸に沿って南下。途中2つの4級山岳を越えてベルファストに戻ってくる。

逃げに乗ればマリアアッズーラ(山岳賞ジャージ)着用のチャンスが回ってくるため、スタート直後から激しいアタック合戦が予想される。しかしベルファストの街が見えてくるころには大集団に戻っていることだろう。1位10秒・2位6秒・3位4秒のボーナスタイムを頭の片隅に置きながら、ビッグスプリンターたちがドネガル広場に向かって高速バトルを繰り広げる。



5月11日(日)第3ステージ ☆
アーマー〜ダブリン(アイルランド)187km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第3ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第3ステージ高低図 image:RCS Sportジロは北アイルランドからアイルランドへ。アーマーからアイルランド共和国の首都ダブリンに向かって南下する第3ステージ。前日同様2つの4級山岳が組み込まれた平坦ステージで、スプリンターの勢いを止めるようなハードルは設定されていない。もちろん主催者によるステージ格付けは1つ星だ。気にかかるのは海岸部分に吹き付ける海風だけだ。

美しいアイルランドの田園風景を走り、フィニッシュ地点はダブリンの街のど真ん中。市民の憩いの場であるメリオンスクエアの横を駆け抜け、共和国の政府機関がひしめくように立ち並ぶメリオン通りでフィニッシュを迎える。残り2kmを切ってから街中のコーナーが続くため、熾烈な位置取りが繰り広げられるだろう。



5月12日(月)休息日



5月13日(火)第4ステージ ☆
ジョヴィナッツォ〜バーリ 112km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第4ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第4ステージ高低図 image:RCS Sportイタリア南部に位置するプーリヤ州の州都バーリでジロは本格的に動き出す。地理的には"長靴の形をしたイタリア半島のアキレス腱"あたり。アイルランドからの長い長い旅路を終えた選手たちは、休息日を挟んで大会最短コースに挑む。112kmの短いレースは高速化するだろう。

ジョヴィナッツォから内陸のビトントの街を経てレースはバーリの中心部へ。後半にかけてバーリの街中と海岸通を組み合わせた8.3kmの周回コースを8周する。残り500mの最終コーナーを抜けて、道幅のあるヴィットリオエマヌエーレ二世通りでフィニッシュ。かなりの確率で大集団によるゴールスプリントに持ち込まれる。ボーナスタイムによってマリアローザはスプリンターの間を移動するはずだ。



5月14日(水)第5ステージ ☆☆☆
タラント〜ヴィジャーノ 203km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第5ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第5ステージ高低図 image:RCS Sport2014年のジロには合計9つの山頂フィニッシュが登場する。その初日にあたるのがバジリカータ州を駆け抜ける第5ステージ。しかし登りのカテゴリーは4級であり、コース全体の難易度はそこまで高くない。逃げ切りもしくは小集団によるゴールスプリントに持ち込まれる可能性が高い。

残り12.5km地点で4級山岳を越えた後、スイッチバックが続く下りを経て最後の4級山岳ヴィジャーノへ。前半は2〜3%ほどの緩斜面が続き、残り2kmを切ってから勾配は6〜8%に。パンチ力のあるクライマーや軽量なスプリンターたちが勝負を争うことになるだろう。大きなタイム差が付くような難易度ではないが、この日を境にマリアローザは持ち主を変えることになる。



5月15日(木)第6ステージ ☆☆
サッサーノ〜モンテカッシーノ 247km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第6ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第6ステージ高低図 image:RCS Sport247kmのロングステージの大半は平坦だ。サッサーノからサレルノを通過し、ヴェスヴィオ火山を横目にナポリをかすめ、内陸の幹線道路をひたすら北上する。長い長い平坦路の先に待つのが、2級山岳モンテカッシーノの登りだ。

頂上に修道院が佇む標高519mの岩山は、第二次世界大戦中にドイツ軍と連合軍が激しい戦闘を繰り広げた「モンテカッシーノの闘い」の舞台(両軍合わせて75000人の犠牲者を出した)。4〜6%の勾配をコンスタントに刻む(平均勾配5.1%)登坂距離9.25kmの登りを、プロトンは淡々とハイペースで駆け上がるだろう。フレッシュな状態の選手がひしめく大集団のまま登坂が始まるため、エースのポジションを守るためのチーム力は必須だ。



5月16日(金)第7ステージ ☆☆
フロジノーネ〜フォリーニョ 211km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第7ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第7ステージ高低図 image:RCS Sport2連続山頂フィニッシュを終えたジロは引き続きイタリア半島を北上する。第7ステージはジロでお馴染みの街フロジノーネをスタートし、首都ローマの東にひろがる丘陵地帯を真っすぐに北へ。残り35km地点に4級山岳ヴァリコ・デッラ・ソンマが登場するものの、ステージ優勝争いに影響を及ぼさないだろう。残り20kmはほぼ平坦だ。

前後を山岳ステージに挟まれた2つ星の211kmコースはスプリンター向き。難関山岳が連続する後半ステージを前に、フォリーニョの街に向かってスプリンターチームがリードアウトトレインを組むだろう。残り1500mから連続コーナーが登場する。



5月17日(土)第8ステージ ☆☆☆☆
フォリーニョ〜モンテコピオーロ 179km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第8ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第8ステージ高低図 image:RCS Sport大会9日目に本格的な山岳が登場。ジロはイタリア半島の背骨にあたるアペニン山脈に脚を踏み入れる。第8ステージの179kmのうち、残り50kmを切ってからは登りと下りしかない。最初の難所である平均勾配9.9%/最大勾配14%という1級山岳チッポ・ディ・カルペーニャは、故マルコ・パンターニがトレーニングで使用していた登り。ここでメイン集団は人数を減らすことになるだろう。

さらに2級山岳ヴィッラッジョ・デル・ラーゴを越え、短い下り区間を経て1級山岳モンテコピオーロへ。ジロ初登場の平均勾配7.8%/登坂距離6.4kmの登りでマリアローザは本命たちの手に渡る。残り200mから始まる勾配13%区間がステージ優勝者を選び出す。ここでジロ総合優勝を決めることは出来ないが、ここでジロを失う可能性はある。そんなセレクティブなステージになるはずだ。



5月18日(日)第9ステージ ☆☆☆
ルーゴ〜セストラ 172km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2014第9ステージ高低図ジロ・デ・イタリア2014第9ステージ高低図 image:RCS Sport休息日前の、前半ステージを締めくくる山岳決戦。エミリア・ロマーニャ州の平野部を駆け抜けたのち、ボローニャを過ぎてから山岳地帯へと舵を取る。最初に登場する3級山岳サンタントニオと4級山岳ロッケッタ・サンドリでレースは動かないだろう。172kmコースの先に待つのは、標高1538mの2級山岳セストラ(正式名称ルーポ峠)だ。

中盤にかけて8〜9%の勾配が続くものの、2級山岳セストラの大部分は5%ほどの緩斜面。総合成績に大シャッフルを巻き起こすような難易度ではないため、総合に関係のない人数の揃った逃げが決まる可能性は高い。翌日に休息日が控えているため、アタッカーたちが果敢にエスケープを試みるだろう。



5月19日(月)休息日




text:Kei Tsuji in Belfast, Northern Ireland
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