2009年2月14日、ツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)の第6ステージが行なわれ、福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)らの逃げ吸収後の集団スプリントを、マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、ディキジョヴァンニ)が制覇。ディキジョヴァンニは2連勝、通算5勝目だ。

序盤のアタックに反応する中島康晴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)序盤のアタックに反応する中島康晴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Hitoshi.OMAEゲンティンハイランドのクイーンステージ(最難関ステージ)を終えたランカウイは、再びスプリンターに目が向けられる。第6ステージはバタンカリからシャーアラムまでの147.6km。序盤の4級山岳を除いて上りは無く、集団スプリントに持ち込まれる可能性は高い。

しかし同時に逃げ切り勝利を飾る実質的に最後のチャンスであり、レース序盤からアタックが繰り返された。アタックが仕掛けられては吸収、そして断続的にアタック。スタートから1時間がするまでアタック合戦は鳴り止まなかった。

逃げるキャメロン・マイヤー(オーストラリア、ガーミン)や福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)逃げるキャメロン・マイヤー(オーストラリア、ガーミン)や福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Hitoshi.OMAEようやく逃げが決まったのは50km地点。キャメロン・マイヤー(オーストラリア、ガーミン)、ホセアンヘル・ゴメスマルチャンテ(スペイン、サーヴェロ)、フォルトゥナート・バリアーニ(イタリア、CSFグループ・ナヴィガーレ)、ギヨーム・ルフロッシュ(フランス、Bboxブイグテレコム)という強力な9名のエスケープが誕生。福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)もこれに加わった。

総合9位・3分37秒遅れのゴメスマルチャンテが逃げに入ったため、メイン集団はディキジョヴァンニとオーストラリアナショナルチームが周到にコントロール。タイム差は1分30秒を超えることは無かった。

僅差のスプリントで競り勝ったマッティア・ガヴァッツィ(イタリア、ディキジョヴァンニ)僅差のスプリントで競り勝ったマッティア・ガヴァッツィ(イタリア、ディキジョヴァンニ) photo:Hitoshi.OMAE結局9名の逃げグループはラスト10kmで吸収され、ここからアレクサンドル・プリウスチン(モルドバ、アージェードゥーゼル)がカウンターアタックで独走。続くラスト3kmからのマイヤーのアタックもメイン集団は全て封じ込め、最後は大集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。

今大会5度目のスプリント勝負を制したのは、ポイント賞ジャージを着るガヴァッツィだ。第4ステージでマナーイ(インドネシア)に勝ち星を奪われたガヴァッツィが、クリストファー・サットン(オーストラリア、ガーミン)らを下して今大会4勝目。サットンもゴールで片手を挙げたが、軍配はガヴァツィに上がった。

スプリントに絡んだ新城幸也(Bboxブイグテレコム)は8位、清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)は11位に食い込んでいる。

ランカウイは翌第7ステージのクアラルンプール・クリテリウムで幕が降ろされる。下位を27秒引き離して総合リーダージャージを着るのはホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ)。

レース公式サイトより

ツール・ド・ランカウイ2009第6ステージ結果
1位 マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、ディキジョヴァンニ)3h07'33"
2位 オレリアン・クレール(スイス、アージェードゥーゼル)
3位 クリストファー・サットン(オーストラリア、ガーミン)
4位 ダヴィデ・ヴィガーノ(イタリア、フジ・セルヴェット)
5位 ノラン・ホフマン(南アフリカ、南アフリカナショナルチーム)
6位 レネ・ハーゼルバッハー(オーストリア、フォアアールベルク)
7位 イゴール・アバコモフ(ベルギー、ISD)
8位 新城幸也(Bboxブイグテレコム)
9位 ダニエル・ムシオル(ドイツ、フォアアールベルク)
10位 ジャコ・ヴェンター(南アフリカ、南アフリカナショナルチーム)

個人総合成績
1位 ホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ)22h43'52"
2位 ジェイ・クローフォード(オーストラリアナショナルチーム)+27"
3位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、ディキジョヴァンニ)+47"
4位 フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、フジ・セルヴェット)+54"
5位 ヨハン・チョップ(スイス、Bboxブイグテレコム)+1'22"
6位 ジェンス・ヴァンレンスブルク(南アフリカナショナルチーム)+2'29"
7位 トントン・スサント(インドネシア、レテュア)+2'44"
8位 ルーカス・ユーザー(アメリカ、ガーミン)+3'16"
9位 ホセアンヘル・ゴメスマルチャンテ(スペイン、サーヴェロ)+3'37"
10位 リッチー・ポルテ(オーストラリアナショナルチーム)+3'44"

ポイント賞
マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、ディキジョヴァンニ)

山岳賞
ホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ)

アジアンライダー賞
トントン・スサント(インドネシア、レテュア)

チーム総合成績
ディキジョヴァンニ

アジアンチーム総合成績
イランナショナルチーム