2014/04/02(水) - 10:48
ロンド・ファン・フラーンデレン開催を週末に控えた4月1日から3日にかけて、ベルギー・フランドル地方で開催されるデパンヌ・コクサイデ3日間レース（UCI2.1）。石畳有り急坂有り、TT有りのステージレース初日、ペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール）が勝利を収めた。
春のフランドル地方を駆ける photo:Tim de Waele
春の訪れとともに緑が濃くなってきた photo:Tim de Waeleレースの正式名称はVDK・ドリダーグセ・デパンヌ・コクサイデ。直訳すると「デパンヌとコクサイデを結ぶ3日間」。一般的にはデパンヌ3日間レースとして知られている。
エイケンモレンでアタックするペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール） photo:Tim de Waeleヘント〜ウェベルヘムとロンド・ファン・フラーンデレンの間に挟まれた平日に開催されることから、レースにはクラシックハンターたちが調整を兼ねて出場する。スタートラインに並んだのはUCIプロチームは合計10チーム。ミラノ〜サンレモ以降体調を崩しているマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、オメガファーマ・クイックステップ）はこのデパンヌで復帰する予定だったが、下痢を伴う胃腸のトラブルが続いているため欠場している。
ニキ・テルプストラ（オランダ、オメガファーマ・クイックステップ）を含む11名の先頭グループ photo:Tim de Waele第1ステージはデパンヌからゾテヘムまでの201km。レベルグやエイケンモレンなどの急坂が合計13カ所も詰め込まれている。フランドルらしいこのステージでレース序盤からUCIプロコンチネンタル＆UCIコンチネンタルチームのメンバーがエスケープ。これをUCIプロチーム率いるメイン集団が追走した。
サガンにリードアウトされたオスカル・ガット（イタリア、キャノンデール）が片手を上げる photo:Tim de Waeleレース終盤に差し掛かり、タイム差が1分を割り込むとメイン集団からカウンターアタックが続発する。ローレンス・デフリース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）やギヨーム・ファンケイルスブルク（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）がそれぞれ飛び出して先頭グループに合流。20秒ほどのリードを維持したまま逃げ続けた。
フォトフィニッシュ ペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール）が僅かに先着 photo:Tim de Waeleキャノンデールが総力を挙げて牽引するメイン集団から、残り9kmのエイケンモレンで満を持してサガンが猛烈なアタック。オスカル・ガット（イタリア、キャノンデール）を引き連れたサガンの動きに、ニキ・テルプストラ（オランダ）とヘルト・ステーグマン（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）らが反応。そのまま先頭グループに追いついた。
こうしてオメガファーマ・クイックステップ3名、キャノンデール2名を含む11名の先頭グループが形成されて残り5km。後方ではアルノー・デマール（フランス、FDJ.fr）やルーク・ダーブリッジ（オーストラリア、グリーンエッジ）が追走したものの届かない。
残り1kmを切り、サガンがガットのためにリードアウトし、そのままスプリントに突入する。フィニッシュライン手前で力を抜いたサガンがガットに先頭を譲り、ガットが片手を突き上げてフィニッシュ。しかし、写真判定の結果、サガンのステージ優勝が決まった。
「今日はオスカル（ガット）のために働いて、最高のリードアウトをしてみせようと思っていた。残り10kmを切ってからペースを上げて、彼のためにライバルたちを引き離したんだ。スプリントで右に避けて彼に先着させるつもりだった。実際に彼が先着したと思っていた」と、予想外の勝利について語るサガン。
「チームメイトたちはテレビの映らないところでずっと仕事をしてくれている。今日はアシストとして彼らに恩返しをしたいと考えていた。チームとして掴んだこの勝利を嬉しく思うけど、オスカルには申し訳ないことをしてしまった」。ヘント〜ウェベルヘムでは連覇を達成出来なかったものの、ロンド・ファン・フラーンデレンに向けて調子は整っている。
ガットは「ペーターは何度も何度も謝ってくれたけど、謝る必要なんてない。チームとしてパフォーマンスを発揮して、勝利を掴んだんだ。結束力の強いこのチームで、ペーターのためにこれからも働くことを嬉しく思うよ」とコメントしている。ヴィーニファンティーニから今季キャノンデールに移籍したガットは、サガンの相棒としてロンドに出場する予定だ。
選手コメントはチーム公式サイトより。
リーダージャージを獲得したペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール） photo:Tim de Waele
デパンヌ3日間レース2014第1ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
ペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール）
山岳賞
ティム・デトロヤー（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
スプリント賞
ステイン・ステールス（ベルギー、トップスポートフラーンデレン）
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
春のフランドル地方を駆ける photo:Tim de Waele春の訪れとともに緑が濃くなってきた photo:Tim de Waeleレースの正式名称はVDK・ドリダーグセ・デパンヌ・コクサイデ。直訳すると「デパンヌとコクサイデを結ぶ3日間」。一般的にはデパンヌ3日間レースとして知られている。エイケンモレンでアタックするペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール） photo:Tim de Waeleヘント〜ウェベルヘムとロンド・ファン・フラーンデレンの間に挟まれた平日に開催されることから、レースにはクラシックハンターたちが調整を兼ねて出場する。スタートラインに並んだのはUCIプロチームは合計10チーム。ミラノ〜サンレモ以降体調を崩しているマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、オメガファーマ・クイックステップ）はこのデパンヌで復帰する予定だったが、下痢を伴う胃腸のトラブルが続いているため欠場している。ニキ・テルプストラ（オランダ、オメガファーマ・クイックステップ）を含む11名の先頭グループ photo:Tim de Waele第1ステージはデパンヌからゾテヘムまでの201km。レベルグやエイケンモレンなどの急坂が合計13カ所も詰め込まれている。フランドルらしいこのステージでレース序盤からUCIプロコンチネンタル＆UCIコンチネンタルチームのメンバーがエスケープ。これをUCIプロチーム率いるメイン集団が追走した。サガンにリードアウトされたオスカル・ガット（イタリア、キャノンデール）が片手を上げる photo:Tim de Waeleレース終盤に差し掛かり、タイム差が1分を割り込むとメイン集団からカウンターアタックが続発する。ローレンス・デフリース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）やギヨーム・ファンケイルスブルク（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）がそれぞれ飛び出して先頭グループに合流。20秒ほどのリードを維持したまま逃げ続けた。フォトフィニッシュ ペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール）が僅かに先着 photo:Tim de Waeleキャノンデールが総力を挙げて牽引するメイン集団から、残り9kmのエイケンモレンで満を持してサガンが猛烈なアタック。オスカル・ガット（イタリア、キャノンデール）を引き連れたサガンの動きに、ニキ・テルプストラ（オランダ）とヘルト・ステーグマン（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）らが反応。そのまま先頭グループに追いついた。こうしてオメガファーマ・クイックステップ3名、キャノンデール2名を含む11名の先頭グループが形成されて残り5km。後方ではアルノー・デマール（フランス、FDJ.fr）やルーク・ダーブリッジ（オーストラリア、グリーンエッジ）が追走したものの届かない。
残り1kmを切り、サガンがガットのためにリードアウトし、そのままスプリントに突入する。フィニッシュライン手前で力を抜いたサガンがガットに先頭を譲り、ガットが片手を突き上げてフィニッシュ。しかし、写真判定の結果、サガンのステージ優勝が決まった。
「今日はオスカル（ガット）のために働いて、最高のリードアウトをしてみせようと思っていた。残り10kmを切ってからペースを上げて、彼のためにライバルたちを引き離したんだ。スプリントで右に避けて彼に先着させるつもりだった。実際に彼が先着したと思っていた」と、予想外の勝利について語るサガン。
「チームメイトたちはテレビの映らないところでずっと仕事をしてくれている。今日はアシストとして彼らに恩返しをしたいと考えていた。チームとして掴んだこの勝利を嬉しく思うけど、オスカルには申し訳ないことをしてしまった」。ヘント〜ウェベルヘムでは連覇を達成出来なかったものの、ロンド・ファン・フラーンデレンに向けて調子は整っている。
ガットは「ペーターは何度も何度も謝ってくれたけど、謝る必要なんてない。チームとしてパフォーマンスを発揮して、勝利を掴んだんだ。結束力の強いこのチームで、ペーターのためにこれからも働くことを嬉しく思うよ」とコメントしている。ヴィーニファンティーニから今季キャノンデールに移籍したガットは、サガンの相棒としてロンドに出場する予定だ。
選手コメントはチーム公式サイトより。
リーダージャージを獲得したペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール） photo:Tim de Waeleデパンヌ3日間レース2014第1ステージ結果
1位 ペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール）
2位 オスカル・ガット（イタリア、キャノンデール）
3位 ケニース・ファンビルセン（ベルギー、トップスポートフラーンデレン）
4位 ヘルト・ステーグマン（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）
5位 ローレンス・デフリース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
6位 マウロ・フィネット（イタリア、ネーリソットリ）
7位 ヴァンサン・ジェローム（フランス、ユーロップカー）
8位 ニキ・テルプストラ（オランダ、オメガファーマ・クイックステップ）
9位 ジェローム・ボフニース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
10位 サンデル・コルデール（ベルギー、ファスフットサービス）
2位 オスカル・ガット（イタリア、キャノンデール）
3位 ケニース・ファンビルセン（ベルギー、トップスポートフラーンデレン）
4位 ヘルト・ステーグマン（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）
5位 ローレンス・デフリース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
6位 マウロ・フィネット（イタリア、ネーリソットリ）
7位 ヴァンサン・ジェローム（フランス、ユーロップカー）
8位 ニキ・テルプストラ（オランダ、オメガファーマ・クイックステップ）
9位 ジェローム・ボフニース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
10位 サンデル・コルデール（ベルギー、ファスフットサービス）
4h29'39"
個人総合成績
1位 ペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール）
2位 オスカル・ガット（イタリア、キャノンデール）
3位 ケニース・ファンビルセン（ベルギー、トップスポートフラーンデレン）
4位 ヘルト・ステーグマン（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）
5位 ローレンス・デフリース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
6位 マウロ・フィネット（イタリア、ネーリソットリ）
7位 ヴァンサン・ジェローム（フランス、ユーロップカー）
8位 ニキ・テルプストラ（オランダ、オメガファーマ・クイックステップ）
9位 ジェローム・ボフニース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
10位 サンデル・コルデール（ベルギー、ファスフットサービス）
2位 オスカル・ガット（イタリア、キャノンデール）
3位 ケニース・ファンビルセン（ベルギー、トップスポートフラーンデレン）
4位 ヘルト・ステーグマン（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）
5位 ローレンス・デフリース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
6位 マウロ・フィネット（イタリア、ネーリソットリ）
7位 ヴァンサン・ジェローム（フランス、ユーロップカー）
8位 ニキ・テルプストラ（オランダ、オメガファーマ・クイックステップ）
9位 ジェローム・ボフニース（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
10位 サンデル・コルデール（ベルギー、ファスフットサービス）
4h29'29"
+04"
+06"
+07"
+10"
+04"
+06"
+07"
+10"
ポイント賞
ペーター・サガン（スロバキア、キャノンデール）
山岳賞
ティム・デトロヤー（ベルギー、ワンティ・グループグベルト）
スプリント賞
ステイン・ステールス（ベルギー、トップスポートフラーンデレン）
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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