5日間に渡るツール・ド・台湾(UCI2.1)も最終日。集団ゴールスプリントで宮澤崇史が4位に入り、内間康平は総合9位とアジアンリーダーの座を獲得。総合リーダーの座はレミ・ディグレゴリオ(フランス)が4秒差をキープして閉幕した。



大鵬湾を周回するフラットコースを走る最終ステージ大鵬湾を周回するフラットコースを走る最終ステージ photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka
スタート前に話すレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)スタート前に話すレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ) photo:tourdetw/Sonoko.Tanakaスタートラインに並ぶ宮澤崇史(日本ナショナルチーム)スタートラインに並ぶ宮澤崇史(日本ナショナルチーム) photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka



スタートしていく宮澤崇史(日本ナショナルチーム)らスタートしていく宮澤崇史(日本ナショナルチーム)ら photo:tourdetw/Sonoko.Tanakaレースは序盤から激しいアタック合戦が続いたレースは序盤から激しいアタック合戦が続いた photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka秒差の総合争いにもつれ込んだツール・ド・台湾の最終日。この日の舞台は台南市からほど近い、大鵬湾を周回する12kmのコースを周回する全168km。沿岸部に設置されたサーキットコースはオールフラットで、完全なるスプリンター向きだ。コース自体はイージーなレイアウトだが、沿岸部に吹き付ける強風と、総合順位とポイント賞が僅差であるため、ボーナスポイントを巡る動きによってレースは非常に活発な展開となっていった。

強風吹き付ける周回コースを逃げる先頭グループ強風吹き付ける周回コースを逃げる先頭グループ photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka激しいアタック合戦が続く中、最初のスプリントポイントは前日に総合2位までジャンプアップしたイオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア)のチームメイトが取り、レミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)がボーナスタイムを加算しないようアシスト。

中盤になって9名の先行グループが形成されたものの、強風によって2つに分断される。以降は終盤まで、2つの先行グループと、これを追うメイン集団という構図でレースは進んだ。

ゴールまで残り40kmを切り、ステージ優勝を狙うキャノンデールやドラパックサイクリングが集団のペースアップを開始すると、徐々に緊張感を高めつつ逃げメンバーを全て吸収。激しいポジション争いを繰り広げつつ、大集団でのスプリント合戦が始まった。

まず早いタイミングで掛けたのは、昨年までチャンピオンシステム・プロサイクリングに所属していたファビアン・シュナイド(ドイツ、チームヴォラールベルグ)。宮澤崇史(日本ナショナルチーム)やベンジャミン・ジロー(フランス、ラポムマルセイユ)、ワウテル・ウィッパート(オランダ、ドラパックサイクリング)らの追い上げを振りきり勝利。

総合2位のタモウリディスはボーナスタイムを狙いスプリントに加わったが7位となり、ディグレゴリオが4秒差を守りきって総合優勝を確定させた。



ゴールスプリントを制したファビアン・シュナイド(ドイツ、チームヴォラールベルグ)ゴールスプリントを制したファビアン・シュナイド(ドイツ、チームヴォラールベルグ) photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka
アジアンリーダーと総合9位を守った内間康平(日本ナショナルチーム)アジアンリーダーと総合9位を守った内間康平(日本ナショナルチーム) photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka拳を握ってゴールするレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)拳を握ってゴールするレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ) photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka



宮澤はステージ4位に入った宮澤は、Facebookにて以下のようにコメント。「残り3kmは追い風で進む為、その手前の橋で前に出ると、一気にペースが上がった集団内は激しいポジション争に。そんな中でも中根、中島がアシストしてくれたおかげで、最終コーナー2番手で入る。外側から上がってきたドラパックにかぶされるも、スプリントへ。4位でフィニッシュした。勝つためにはもう1歩コンディションを上げなければならないと感じた今回のレース。最高のチームメイトと走れて、アジアリーダーと、総合で内間がUCIポイントを取れたことがよかった。」

また、内間康平(日本ナショナルチーム)はステージ29位でゴールし、総合9位とアジアンリーダー賞を確定。「このカテゴリーでジャージを着て走れ、守れたのは本当に嬉しかったです。毎ステージ全力でサポートしてくれたチームメイトに感謝です。」と記した。

表彰台に立つ内間康平(日本ナショナルチーム)表彰台に立つ内間康平(日本ナショナルチーム) photo:tourdetw/Sonoko.Tanakaリーダージャージを守ったレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)リーダージャージを守ったレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ) photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka



ツール・ド・台湾2014第5ステージ結果
1位 ファビアン・シュナイド(ドイツ、チームヴォラールベルグ)            3h55'27"
2位 ベンジャミン・ジロー(フランス、ラポムマルセイユ)
3位 ワウテル・ウィッパート(オランダ、ドラパックサイクリング)
4位 宮澤崇史(日本ナショナルチーム)
5位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)
6位 クリストフ・シュワイザー(ドイツ、シナジーバクサイクリング)
7位 イオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア)
8位 ジョルジオ・ブグラス(ギリシャ、SPテーブルウェア)
9位 ルーク・ケノー(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
10位 シアオ・シーシン(台湾、チームガスト)

個人総合成績
1位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)
2位 イオアニス・タモウリディス(ギリシャ、SPテーブルウェア)
3位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)
4位 ヤン・ディエテレン(ドイツ、チームストルティング)
5位 ブライアン・ブルギャク(オランダ、パークホテル・ファルケンブルグ)
6位 マークス・アイベッガー(オーストリア、シナジーバクサイクリング)
7位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)
8位 キャメロン・ウルフ(オーストラリア、キャノンデール)
9位 内間康平(日本ナショナルチーム)
10位 ウェズリー・サルツバーシャー(オーストラリア、ドラパックサイクリング)


15h23'53"
+04"
+08"
+09"
+10"
+11"
+12"
+15"
+16"



ポイント賞
マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルグ)

山岳賞
フェン・チュンカイ(台湾、チームガスト)

チーム総合成績
パークホテル・ファルケンブルグ

text:So.Isobe
photo:tourdetw/Sonoko.Tanaka