2009年2月13日、超級山岳ゲンティン・ハイランドにゴールするツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)の第5ステージが行なわれ、「ゲンティンの征服者」ホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ)が厳しい上りを独走。三度目のゲンティンを制したセルパは総合トップに躍り出た。

序盤から逃げたダニエーレ・ナルデッロ(イタリア、フジ・セルヴェット)とマルセル・ウィース(スイス、サーヴェロ)序盤から逃げたダニエーレ・ナルデッロ(イタリア、フジ・セルヴェット)とマルセル・ウィース(スイス、サーヴェロ) photo:Hitoshi.OMAE世界中にその名を轟かす超級山岳ゲンティン・ハイランドにゴールする第5ステージ。距離は102kmと比較的短いが、後半はひたすら上りが続く。高低差約1600mの急峻な上りが、総合優勝者を選び出す。正真正銘ランカウイのクライマックスだ。

断続的なアタックの末、26km地点で集団から飛び出したのはダニエーレ・ナルデッロ(イタリア、フジ・セルヴェット)とマルセル・ウィース(スイス、サーヴェロ)の2名。アージェードゥーゼルがコントロールするメイン集団に対し、先頭2名は最大4分のリードを稼ぎ出した。

オーストラリアナショナルチームのペースアップによってメイン集団は絞られていくオーストラリアナショナルチームのペースアップによってメイン集団は絞られていく photo:Hitoshi.OMAEやがてゲンティンの上りが近づくと、メイン集団はガーミン・スリップストリームがコントロールに加勢する。先頭2名は3分のリードを保って超級山岳の上りに差し掛かった。

急勾配の上りが始まると先頭はウィースの独走状態に。一方のメイン集団は早くも15名ほどに絞られた。セルパやヨハン・チョップ(スイス、ブイグテレコム)、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、CSFグループ・ナヴィガーレ)を含むこの15名の追走グループは、すぐさま先頭ウィースをキャッチ。

ゲンティンハイランドを独走で駆け上がるホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ)ゲンティンハイランドを独走で駆け上がるホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ) photo:Hitoshi.OMAEここからはステージ優勝とランカウイ総合優勝をかけた山岳バトルが繰り広げられた。

まずジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ)のアタックによって先頭グループは粉砕され、先頭はセルパ、ロドリゲス、カルロスホセ・オチョア(ベネズエラ)のディキジョヴァンニ・トリオと、ジェイ・クローフォード(オーストラリアナショナルチーム)の計4名に。

ここからアタックを仕掛けた本命セルパは独走。孤軍奮闘したクローフォードは単独での追走を試みたが届かず、「ゲンティンの征服者」の異名を持つセルパが先頭でゴール。セルパは三度目のゲンティン制覇により総合トップに躍り出た。残る2ステージは平坦コースであり、初の総合優勝をほぼ手中に収めたことになる。

苦戦を強いられた日本勢は、福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)の36位(9分40秒遅れ)が最高位。新城幸也(Bboxブイグテレコム)は清水都貴(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)とともに18分30秒遅れでゴールした。

ツール・ド・ランカウイ2009第5ステージ結果
1位 ホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ)2h58'56"
2位 ジェイ・クローフォード(オーストラリアナショナルチーム)+23"
3位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、ディキジョヴァンニ)+41"
4位 フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、フジ・セルヴェット)+44"
5位 ヨハン・チョップ(スイス、Bboxブイグテレコム)+1'12"
6位 カルロスホセ・オチョア(ベネズエラ、ディキジョヴァンニ)+1'29"
7位 ジェンス・ヴァンレンスブルク(南アフリカナショナルチーム)+2'19"
8位 トントン・スサント(インドネシア、レテュア)+2'34"
9位 ルーカス・ユーザー(アメリカ、ガーミン)+3'07"
10位 ホセアンヘル・ゴメスマルチャンテ(スペイン、サーヴェロ)+3'27"

個人総合成績
1位 ホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ)19h36'19"
2位 ジェイ・クローフォード(オーストラリアナショナルチーム)+27"
3位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、ディキジョヴァンニ)+47"
4位 フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、フジ・セルヴェット)+54"
5位 ヨハン・チョップ(スイス、Bboxブイグテレコム)+1'22"
6位 ジェンス・ヴァンレンスブルク(南アフリカナショナルチーム)+2'29"
7位 トントン・スサント(インドネシア、レテュア)+2'44"
8位 ルーカス・ユーザー(アメリカ、ガーミン)+3'16"
9位 ホセアンヘル・ゴメスマルチャンテ(スペイン、サーヴェロ)+3'37"
10位 リッチー・ポルテ(オーストラリアナショナルチーム)+3'44"

ポイント賞
マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、ディキジョヴァンニ)

山岳賞
ホセ・セルパ(コロンビア、ディキジョヴァンニ)

アジアンライダー賞
トントン・スサント(インドネシア、レテュア)

チーム総合成績
ディキジョヴァンニ

アジアンチーム総合成績
イランナショナルチーム

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