東京・小平市で子どもたち対象のシクロクロス教室が開催された。東京都自転車競技連盟の企画によるこのスクールは、シクロクロス独特の自転車の扱い方も意識した楽しいものになった。

親子ブルベやケルメスTOKYO西武園ゆうえんちなどを企画してジュニア層の自転車スキル向上を図っているTCF(東京都自転車競技連盟)普及委員会。今回はシクロクロス教室を企画した。当日の模様をTCF普及委員会の松本敦さんがレポートする。

シクロクロスレースさながらに駆け足でシケインを飛び越えていく子どもたちシクロクロスレースさながらに駆け足でシケインを飛び越えていく子どもたち
埼玉県でシクロクロスのシリーズ戦「GPミストラル」を主催する大山智さんを主任講師に迎えて、12月8日(日)に東京・小平のブリヂストン東京工場・球技場を会場に開催されたこの子供向けシクロクロス教室。対象は小学3年生から中学3年生までの子どもたち。MTBや普通の自転車でも参加しやすいように、「シクロクロス風自転車学校」と名付けられている。

9時から12時までと午前中のみの半日の講習だが、なかなか密度は濃かった。シクロクロス全日本チャンピオン経験者の須藤むつみさんも講師として迎えられた。

飛び跳ねる動きを取り入れた準備運動でウォームアップ飛び跳ねる動きを取り入れた準備運動でウォームアップ 投げたボールに早く追いつく「フライングダッシュ」投げたボールに早く追いつく「フライングダッシュ」


ヘルメット後ろにつけたリボンを取られないように逃げろ!ヘルメット後ろにつけたリボンを取られないように逃げろ! 決められたエリアの中を逃げ惑う子どもたち決められたエリアの中を逃げ惑う子どもたち


平坦な運動場の外淵にある草地や林間に特設コースを設けて、まずはシクロクロスの初歩的スキル講習だ。元気いっぱいな子供たちと保護者も含めて、まずは「しっぽ切り鬼」ゲームで開幕。このゲームはヘルメットの後ろに貼った紙テープを、鬼にとられないように自転車で逃げまわるという遊び。

そして、投げたボールに早く追いつく「フライングダッシュ」に、「転〜んだ!」の掛け声でスタンディングする「だるまさんが転んだ」などのゲーム性ある自転車遊びを通して乗車スキルを磨いた。

パイロンを置いてのジグザグ走行でターン技術を磨くパイロンを置いてのジグザグ走行でターン技術を磨く フリスビーのお皿の上のボールを落とさないように自転車に乗るフリスビーのお皿の上のボールを落とさないように自転車に乗る


自転車を担ぎ、素早くシケインを飛び越える練習自転車を担ぎ、素早くシケインを飛び越える練習 シケインの飛び越え方を教える大山智さん(GPミストラル オルガナイザー)シケインの飛び越え方を教える大山智さん(GPミストラル オルガナイザー)


休憩をはさみ、いよいよシクロクロス独自の自転車からの降り方を学ぶプログラムへと進んでいく。
左右、ケンケン乗りに、飛び乗り。それを左右で練習。続いて、自転車を持ち上げてシケインを止まらずに飛び越えていく練習に続く。

すべてのメソッドは、テンポ良く進み、子どもたちを飽きさせない。そして最後は模擬レースへ。保護者やインストラクターと子供がペアを組み、15分間全力のリレーレースだ。大人たちの激しい息づかいと、子供たちの歓声が青空に吸い込まれていった。

TCFシクロクロス風自転車学校に集まった子どもたちTCFシクロクロス風自転車学校に集まった子どもたち


photo&text:松本敦(東京都自転車競技連盟・普及委員会)