8月24日にスペイン北西部ガリシア州で開幕する第68回ブエルタ・ア・エスパーニャ。11もの頂上ゴールが登場する注目の大会は、27kmのチームタイムトライアルで動き出す。2日目に早速頂上ゴールが設定されるなど、とにかくコースが厳しいのが特徴。ここでは第10ステージまでの前半ステージをチェック。



8月24日(土)第1ステージ → コースマップ
ビラノバ・デ・アロウサ〜サンシェンショ 27.4km(チームTT)


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第1ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第1ステージ高低図 image:Unipublic第68回大会は27.4kmのチームタイムトライアルで動き出す。スペイン北西部ガリシア州ビラノバ・デ・アロウサの湾に浮かぶ桟橋をスタートするという。主催者が発表したコースプロフィールはほぼ真っ平らに見えるが、実際には標高差100mほどの登りが前半に登場する。半島を横断する緩やかなアップダウンをこなして、ビーチリゾート地サンシェンショでゴールを迎える。

5番目にフィニッシュラインを駆け抜けた選手のタイムが、そのチームのタイムとして反映される。優勝予想タイムは28分前後。ここで最速タイムをマークしたチームの中で、最も先頭でフィニッシュした選手にリーダージャージ「マイヨロホ」が与えられる。



8月25日(日)第2ステージ → コースマップ
ポンテベドラ〜バイオナ/アルト・ド・モンテ・ダ・グロバ 177.7km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第2ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第2ステージ高低図 image:Unipublic2013年のブエルタ・ア・エスパーニャには、実に11もの頂上ゴールが登場する。つまり半数以上のステージが頂上ゴールという稀に見るコースレイアウト。2日目にして早速1級山岳の頂上ゴールが登場するあたり、主催者の意気込みを感じる。

ガリシア州のポンテベドラを出発してから、霧に包まれることの多い海岸沿いを南下。ポルトガルとの国境をかすめるようにして走り、海風が心配される平坦区間を経て、最後は1級山岳アルト・ド・モンテ・ダ・グロバ(11km・5.6%)を駆け上がってフィニッシュ。ほぼ海抜0mから630mまで一気に駆け上がる最大勾配10%の登りで早くもマイヨロホは本命の手に渡る??ここでブエルタ制覇を決めることは出来ないが、ここでブエルタを失う選手は出てくるかも知れない。



8月26日(月)第3ステージ → コースマップ
ビーゴ〜ミラドール・デ・ロベイラ 184.8km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第3ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第3ステージ高低図 image:Unipublicガリシア州を巡る旅は続く。前日とは打って変わってビーゴから海岸沿いに一路北上。コースの大半はフラットだが、海風が強い地域だけに注意が必要だ。第1ステージのスタート地点サンシェンショや、同ゴール地点ビラノバ・デ・アロウサを通過し、橋で繋がったアロウサ島でUターン。内陸を駆け巡ってから、3級山岳ミラドール・デ・ロベイラを駆け上がってフィニッシュを迎える。

「展望台」の意味をもつ標高250mのミラドールに向かう登りは、長さ4.2kmで平均勾配5.7%。そこまで厳しい登りではないが、そこまでずっと平坦路が続いていただけに、大集団で登りに突っ込むはず。そのため登り突入時のポジションが非常に重要。登りに向かって、ゴールスプリント勝負のようなポジション争いが繰り広げられるだろう。



8月27日(火)第4ステージ → コースマップ
ラリン〜フィニステーラ 189km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第4ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第4ステージ高低図 image:Unipublic小刻みにアップダウンを繰り返しながら、内陸のラリンから半島の先にあるフィニステーラまで189kmを駆け抜ける。76km地点で通過するサンティアゴ・デ・コンポステーラは、今年7月に79名の犠牲者を出した列車脱線事故の現場で、ガリシア州の州都、ならびにキリスト教最大の巡礼地だ。

勝負が動き出すのは、ゴール35km手前にある3級山岳ミラドール・デ・エサロ。昨年第12ステージのゴール地点として登場した場所で、入り組んだ湾を眺める標高270mの丘を1.9kmで登りきる。平均勾配13.1%・最大勾配29%というこの激坂を経て、「フィン・デル・ムンド(地の果て)」と呼ばれるフィニステーラにフィニッシュ。残り2.5kmからフィニッシュラインに向かって高低差80mほどの登りが設定されているあたりがブエルタらしい。



8月28日(水)第5ステージ → コースマップ
ソベール〜ラーゴ・デ・サナブリア 174.3km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第5ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第5ステージ高低図 image:Unipublic大会5日目にして、ようやくスプリンター向きのステージが登場する。第5ステージはガリシア州の海岸を離れ、内陸部のラーゴ・デ・サナブリアにゴールする174.3km。カスティーリャ・イ・レオン州を駆けるコースの難易度は高くない。ゴール地点はイベリア半島最大の氷河湖であるサナブリア湖だ。

スプリンターチームがリードアウトトレインを組み、大集団を率いてゴールに突進するだろう。とは言っても2つの3級山岳を含む幾つものアップダウンが登場するため、逃げ切りが決まる可能性も高い。レース序盤は激しいアタック合戦が繰り広げられるはず。総合上位の選手を含む大人数の逃げグループが形成された場合は、リーダーチームにとって大忙しの一日になるだろう。



8月29日(木)第6ステージ → コースマップ
ギフエロ〜カセレス 177.3km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第6ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第6ステージ高低図 image:Unipublicガリシア州とカスティーリャ・イ・レオン州を離れ、ブエルタはイベリア半島南部を目指して南下を始める。前日のゴール地点から約300km移動後、第6ステージはギフエロをスタート。カテゴリー山岳が登場しない正真正銘の平坦ステージであり、ハイスピードなレースが展開されるだろう。選手たちにとって最大の敵はスペイン中部特有の熱さかも知れない。

ゴール地点は7年ぶりにブエルタに登場するエストレマドゥーラ州のカセレス。中世の街並を残す旧市街は世界遺産に登録されている。ゴール手前に細かい登りとコーナーが登場するため、スプリンターの隙を突くサプライズアタックが生まれる可能性も。



8月30日(金)第7ステージ → コースマップ
アルメンドラレホ〜マイレナ・デル・アルハファレ 205.9km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第7ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第7ステージ高低図 image:Unipublicエストレマドゥーラ州のアルメンドラレホから直線的に南下する第7ステージ。ゴール地点はアンダルシア州都セビーリャ近郊にあるマイレナ・デル・アルハファレだ。残り31.4kmでフィニッシュラインを一度通過し、周回コースを経てフィニッシュを迎える。セビーリャはヨーロッパで2番目に夏が暑い都市。太陽が射せば、熱波が選手を襲うだろう。

前日と同様大集団でのゴール勝負に持ち込まれる公算の高い平坦ステージであり、レースはスプリンターチームのコントロール下に置かれる。そもそも今年はスプリンター向きのステージが少ないため、この日ばかりは花形スプリンターたちがモチベーション高く勝利を狙ってくるはずだ。翌日からは総合成績を揺さぶる山岳3連戦が始まる。



8月31日(土)第8ステージ  → コースマップ
ヘレス・デラ・フロンテーラ〜アルト・デ・ペニャスブランカス 166.6km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第8ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第8ステージ高低図 image:Unipublicアンダルシア州には多くの定番峠が存在しているが、今大会最南端を走る第8ステージのフィニッシュ地点は、ブエルタ初登場の1級山岳アルト・デ・ペニャスブランカスだ。平坦基調の150kmをこなした後、標高980mのフィニッシュラインまで一気に駆け上がる。

海岸線に近い場所から標高差960mを14.5kmかけて登る1級山岳アルト・デ・ペニャスブランカス。平均勾配は6.6%で、前半に登場する最大勾配12.5%のセクションでメイン集団は崩壊するだろう。その後、7%ほどの登りをハイペースで進むうちに、10名に満たない精鋭グループに絞られるはず。大会中盤に差し掛かり、そろそろマイヨロホは本命の手に渡る。



9月1日(日)第9ステージ → コースマップ
アンテケラ〜バルデペーニャス・デ・ハエン 163.7km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第9ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第9ステージ高低図 image:Unipublicレース主催者が「世界で最も厳しい登りの一つ」と自信を見せるバルデペニャス・デ・ハエンの激坂が、2年ぶりに登場する。2011年大会の第5ステージで登場した最大勾配27%の激坂の先に、第9ステージのフィニッシュラインが引かれている。

カテゴリー山岳ではないが、残り1kmから登りが始まり、残り500mから街中を直線的に登る坂はまさに「壁」。選手たちは斜面にへばりつくようにしてゴールを目指す。もちろんスプリンターたちに勝ち目はない。ここで前に出るのはホアキン・ロドリゲス(スペイン)に代表される激坂の名手たちだ。総合上位の選手たちの間に思わぬタイム差がつくだろう。



9月2日(月)第10ステージ  → コースマップ
トレデルカンポ〜アルト・デ・アサリャナス 186.8km


ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第10ステージ高低図ブエルタ・ア・エスパーニャ2013第10ステージ高低図 image:Unipublic休息日前、アンダルシア州を舞台にした第10ステージがブエルタ前半戦のクライマックス。グラナダ近郊に佇む標高1650mの超級山岳アルト・デ・アサリャナスが、マイヨロホ争いに激震をもたらすだろう。

ゴールまで40kmを切ると、まず選手たちは1級山岳アルト・デ・モナチル(距離8.5km・高低差665m・平均7.7%・最大15%)に立ち向かう。コンスタントに10%前後を刻むこの急勾配の登りをクリアすると、次に待つのがブエルタ初登場の超級山岳アルト・デ・アサリャナス(距離15.8km・標高差840m・平均5%・最大18%)だ。平均勾配5%と侮るなかれ、前半は緩く、後半はとにかく厳しい。ゴール手前6kmの平均勾配は11%オーバーで、勾配18%に達する区間が数カ所ある。この難所を終えるとようやく1回目の休息日だ。



9月3日(火)休息日




text:Kei Tsuji
image:Unipublic
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