8月に入り、来シーズンに向けての選手移籍情報が続々と発表されている。クラシカ・サンセバスティアン覇者トニー・ギャロパン(フランス)がロット・ベリソル、ツアー・ダウンアンダー覇者トムイェルテ・スラグテル(オランダ)がガーミン・シャープへの移籍を決めた。

クラシカ・サンセバスティアンで独走勝利を飾ったトニー・ギャロパン(フランス、レディオシャック・レオパード)クラシカ・サンセバスティアンで独走勝利を飾ったトニー・ギャロパン(フランス、レディオシャック・レオパード) photo:Cor Vosオメガファーマ・クイックステップがマーク・レンショー(オーストラリア、ベルキンプロサイクリング)とリゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイプロサイクリング)、アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)を獲得したことは先日お伝えした通り。

ツアー・ダウンアンダーを制したトムイェルテ・スラグテル(オランダ、ベルキンプロサイクリング)ツアー・ダウンアンダーを制したトムイェルテ・スラグテル(オランダ、ベルキンプロサイクリング) photo:Kei Tsujiクラシカ・サンセバスティアンで独走勝利を収めたギャロパンは、伯父が監督を務めるレディオシャック・レオパードを離れ、ロット・ベリソルに移籍する。ベルギーチームはクリス・ボックマンス(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)との契約も発表した。

ロンドン五輪オムニアムで優勝したラッセ・ノーマンハンセン(デンマーク)ロンドン五輪オムニアムで優勝したラッセ・ノーマンハンセン(デンマーク) photo:Cor Vos春のクラシックレースではファビアン・カンチェラーラ(スイス)のアシストを務めたギャロパンは、移籍に関して以下のようにコメントしている。「認められた選手がリーダーとして活躍出来る場がこのチームには用意されている。スプリントからクラシック、グランツールまで、自分に向いたレースでチャンスを狙いたい。様々なレースに対応出来る選手だと自負していて、一番好きなレースはロンド・ファン・フラーンデレンだ」。

今年のツアー・ダウンアンダーで総合優勝したベルキンプロサイクリングのスラグテルは、アメリカのガーミン・シャープに移籍。「理想の選手」として名前を挙げているダニエル・マーティン(アイルランド)のチームメイトとなる。ガーミン・シャープは他にも、ロンドン五輪オムニアム金メダリストで、2012年にデンマークのサイクリストオブザイヤーに輝いている21歳のラーセノーマン・ハンセン(デンマーク)を獲得済みだ。

トレックの新ワールドツアーチームは、別府史之の他にも、レオパードトレック・コンチネンタルチームやボントレガーサイクリングチームから若手選手を積極的に獲得している。

カザフスタンのアスタナは、2012年パリ〜ニースでブラドレー・ウィギンズ(イギリス)を最後まで苦しめて総合2位に入ったリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)と、元イタリアチャンピオンのフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、アンドローニジョカトリ)の獲得を発表。しかしペッリツォッティの加入に関しては一筋縄には行かない様子だ。

ペッリツォッティは2010年にバイオロジカルパスポート違反で出場停止処分を受け、2012年5月にアンドローニジョカトリで復帰している。アスタナは、ドーピング違反者が出場停止処分以降2年間UCIプロチームに所属出来ないと取り決めているアンチドーピング倫理団体MPCC(Mouvement pour un cyclisme credible)加盟チームの一つ。MPCCの規約に沿うと、ペッリツォッティのアスタナ入りは2014年5月以降となる。

text:Kei Tsuji

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