2013年4月に現役引退を発表したアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)が、ベルギーのUCIプロチーム「オメガファーマ・クイックステップ」と契約。8月8日のクリテリウムレースで復帰することが決まった。

オメガファーマ・クイックステップのジャージを着るアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)オメガファーマ・クイックステップのジャージを着るアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア) photo:www.omegapharma-quickstep.com1974年1月3日生まれのペタッキは現在39歳。ジロ・デ・イタリアでステージ通算22勝&2004年ポイント賞、ツール・ド・フランスでステージ通算6勝&2010年ポイント賞、ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ20勝&2005年ポイント賞を獲得。さらにはミラノ〜サンレモやパリ〜トゥールで優勝するなど、抜群のスプリント力で一時代を築いた。2004年のジロでは21ステージ中9ステージで勝利するという離れ業をやってのけた。

これまで200近い勝利数を収めているペタッキは、ランプレ・メリダで3年目のシーズンを迎えた今年、4月下旬に引退を発表。突然の引退宣言の理由について「自分と家族の時間を作り、次なる興味を探求するため」と説明していた。

しかし、その引退発表の数日後にはオメガファーマ・クイックステップへの移籍話が浮上する。UCI(国際自転車競技連合)がシーズン半ばのチーム移籍を禁じているため実現には至らず、ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスには出場できなかったが、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)のリードアウトマンとしてペタッキを迎え入れることを同チームのパトリック・ルフェーヴルGMは認めていた。

そして8月1日、UCIがシーズン半ばの移籍を解禁するその日に、オメガファーマ・クイックステップがペタッキの獲得を発表した。契約は2014年末までの1年間半。ペタッキはオメガファーマ・クイックステップに移籍するためにランプレ・メリダを離脱したのではなく、引退発表後にチーム側からアプローチがあったと強調している。

チーム公式サイトの中でペタッキは「このチームでは、今までと違う役割を担うことになる。特にスプリントではチームプレイヤーとして走る。チームに役に立つ走りをすることが最優先事項。若い選手たちに経験を伝えたい。40歳間近というタイミングで、こんな素晴らしいチームに加わってゲームに復帰するのは信じられない気持ちだ。パトリック・ルフェーヴルをはじめ、僕にこの素晴らしいチャンスを与えてくれたスタッフに感謝している」とコメントしている。

ペタッキは8月8日にベルギー・コルトレイクで開催されるクリテリウムレースでレースに復帰。その後8月12日開幕のエネコツアー(UCIワールドツアー)への出場を予定している。ペタッキは「(復帰に向けて)まるで動物のようにトレーニングを積んだ」とガゼッタ紙にコメントしており、新天地での活躍に注目が集まる。

text:Kei Tsuji

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