MTBレース公式戦Jシリーズが開幕。XCOは昨年のシリーズチャンプの斉藤亮(ミヤタ-メリダ)が独走で制した。

朽木スキー場で開幕したMTB Jシリーズ・クロスカントリーがスタート朽木スキー場で開幕したMTB Jシリーズ・クロスカントリーがスタート photo:Akihiro.NAKAO

開幕戦を制した斉藤亮(ミヤタ-メリダ)開幕戦を制した斉藤亮(ミヤタ-メリダ) 5月のゴールデンウィークに滋賀県高島市において、DHIは箱館山、XCOは朽木スキー場と、ふたつの会場に分かれてJ1びわこ高島大会が開催された。

6日に開催されたXCO第一戦は、開幕戦とあって全国からMTBライダーが多数集まった。
新しいシーズンとあって移籍選手も多く、復活したスコットチームには松本駿・前田公平、キャノンデールには中原義貴が新しいジャージを着る。
序盤は小野寺健(スペシャライズド)と斉藤亮(ミヤタ-メリダ)のパックを形成序盤は小野寺健(スペシャライズド)と斉藤亮(ミヤタ-メリダ)のパックを形成 photo:Akihiro.NAKAOまたバイクから自転車業界に参入したダートフリークは若手選手の山田誉史輝・将輝兄弟と相野田静香に自社ブランドのライテックを供給している。
同じチームのDHライダーの末政実緒(ダートフリーク/サラセン)は今後XCOに参戦する予定だ。

海外でのレースをメインとする山本幸平(スペシャライズド)やブリヂストン・アンカーの沢田時・平野星矢は全日本選手権で参戦する。

サラリーマンライダー最強の千田尚孝(自転車村レーシング)サラリーマンライダー最強の千田尚孝(自転車村レーシング) photo:Akihiro.NAKAO国内レースはスキー選手からMTBクロスカントリー選手へ転向し、トップレーサーとなった斉藤 亮が全日本での打倒山本を念頭に、小野寺健(スペシャライズド)や門田基志(ジャイアント)、松本駿(スコット)といったベテラン勢と中原・前田の若手の活躍に期待したい。

またここ近年のJシリーズは若年層の活躍が目立ち、エキスパートクラスは年齢制限のためエリートに上がれない選手たちによる通称「親父狩り」の場となっている。将来の横山航太や沢田といった有望となる選手を応援して欲しい。

門田基志(ジャイアント)門田基志(ジャイアント) photo:Akihiro.NAKAOレースの場となった朽木スキー場のコースは昨年から登場し、今回のレイアウトは頂上へ縦に長い登りとジャンプ台やバームと言った作り込まれたシングルトラックの組み合わせ。スキー場の路面はフラットに見えてギャップや石粒が多く転倒し易いので気が抜けない。エリート男子は4.3kmx6周で25.8kmとなった。

斉藤 亮が独走を決める

いいスタートをきった中原義貴(キャノンデール)いいスタートをきった中原義貴(キャノンデール) photo:Akihiro.NAKAOスタート・ゴールエリアは直線の長い舗装で、号砲とともに集団から飛びだした中原と前田のコンビがそのままの勢いでゲレンデの登りまで先頭を走る。歩くと遠いものの朽木のコースは頂上に見所のシングルトラックがあり、トップ選手の華麗なライディングに遠くまで登った観客から歓声が上がった。

2周目となるとトップは小野寺と斉藤のパックとなり、斉藤が様子を窺いつつ3周目にアタックを成功させ独走体制へ。
後続は3番手に過去のレースで何度も上位に入ったサラリーマンレーサーの千田尚孝(自転車村レーシング)、続いて門田基志(ジャイアント)、中原に前田と先行J2レースでポイントが無く最後尾スタートなった松本が七番手まで上がる。

ゴールで斉藤が両手を上げてアピールして初戦を勝利で飾った。

斉藤亮は次のようにコメント。「今日は前半小野寺の様子を見つつ皆の流れを見つつ走りを組み立てて、勝負どころを見極めながら3周目に様子見でアタックしたら決まったので、そのまま逃げる形にしました。
体調も良かったし、それなりに調整してきているので結果よりも内容が良かったので、良いレースだったと思います。
バイクも機材も完璧に仕上げてもらい、不安が無くセッティングが決まったのも大きな要因です。週末の中国で開催されるアジア選手権で良い走りをしたいです」

優勝した斉藤亮(ミヤタ-メリダ)優勝した斉藤亮(ミヤタ-メリダ) photo:Akihiro.NAKAO

女子は中込由香里、エキスパートは竹内 遼が勝利

大ベテランの中込由香里(クラブシーナック)大ベテランの中込由香里(クラブシーナック) photo:Akihiro.NAKAO女子エリート表彰女子エリート表彰 photo:Akihiro.NAKAO


女子エリートは4人と参加が少なく、ベテランの中込由香里(クラブ シーナック)が勝利。若手の相野田静香(クラブ グロウ/ライテック)が2位となった。
エキスパートは竹内遼(エンドレス・プロライド)が後続を大きく離して勝利。今年もエリートに昇格できないユースの壁が大人達を阻む。

エキスパートのユースの壁となっている竹内遼(チームプロライド)エキスパートのユースの壁となっている竹内遼(チームプロライド) photo:Akihiro.NAKAO男子エキスパート表彰男子エキスパート表彰 photo:Akihiro.NAKAO


Jシリーズ XCO第一戦結果

XCO男子エリート表彰 小野寺健(スペシャライズド)・斉藤亮(ミヤタ-メリダ)・千田尚孝(自転車村レーシング)XCO男子エリート表彰 小野寺健(スペシャライズド)・斉藤亮(ミヤタ-メリダ)・千田尚孝(自転車村レーシング) photo:Akihiro.NAKAO男子エリート
1位 斉藤亮(ミヤタ-メリダ) 1:30:49.07
2位 小野寺健(スペシャライズド)+1:32.68
3位 千田尚孝(自転車村レーシング)+3:33.89
4位 門田基志(ジャイアント)+7:06.58
5位 中原義貴(キャノンデール)+7:21.04
6位 前田公平(スコット)+7:54.71
7位 松本駿(スコット)+8:15.01
8位 大渕宏紀(Team-NR/錦ロイヤル)+8:32.68
9位 合田正之(サイクルクラブ3UP)9:40.38
10位 島田真琴(シマノドリンキング)+10:14.41

女子エリート
1位 中込由香里(クラブ シーナック)1:22:13.78
2位 相野田静香(クラブ グロウ/ライテック)+11:43.06
3位 広瀬由紀(ckirin.com)+13:45.01
4位 川崎 路子(クラブ ビエント)+15:32.55

男子エキスパート
1位 竹内遼(チームプロライド)1:25:33.47
2位 西山靖晃(焼鳥山鳥レーシング)+5:12.36
3位 濱由嵩(阿寺レーシング/自転車道)+5:45.22

男子スポーツ表彰 優勝の大西秀典(ソニックレーシング)男子スポーツ表彰 優勝の大西秀典(ソニックレーシング) photo:Akihiro.NAKAO女子スポーツ優勝中島崚歩(クラブ シーナック)女子スポーツ優勝中島崚歩(クラブ シーナック) photo:Akihiro.NAKAO

男子スポーツ
1位 大西秀典(ソニックレーシング)39:58.78
2位 北林 力(チームプロライド)+1:01.40
3位 藤垣人也(チームプロライド)+1:03.84

女子スポーツ
1位 中島崚歩(クラブ シーナック)40:14.80
2位 橋口陽子(チーム轍屋)+2:05.24
3位 鈴木美香子(ckirin.com)+2:43.64

text&photo:Akihiro.NAKAO
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