名門エキップアサダが、復活へ新たな一歩を踏み出す。2月17日、東京都内のバイクフォーラム青山で開催されたチームプレゼンテーションで2013年シーズンの体制が発表された。

今回のメインはEQA U23(イーキューエー・ユーニジュウサン)の文字通り、23歳以下の選手で構成された若手チーム。2010年より発足した育成チーム・EQADS(エカーズ)の上位チームという位置付けだ。

EQA U23のメンバーEQA U23のメンバー Photo:Hideaki.Takagi
プレゼンテーションを行う浅田顕監督プレゼンテーションを行う浅田顕監督 選手が1人ずつ花道を通って入場選手が1人ずつ花道を通って入場

EQA U23を率いる浅田顕監督の最終目標は、日本チームでのツール・ド・フランス出場。この目標はかねてより変わらないが、現在プロツアーで活動している別府史之、新城幸也らに続く世代の選手が出て来ていないのが現実。サクソ・ティンコフで走る宮澤崇史は彼らより年上、今季リクイガス・キャノンデールに加入した増田成幸も新城らと同年代だ。これを浅田監督は「若手空洞化」と評する。

EQADSとEQA U23、この2チームがエキップアサダの今季活動の柱となるEQADSとEQA U23、この2チームがエキップアサダの今季活動の柱となる これらを踏まえ、昨季までの体制をさらに押し上げ、プロ競技界で活躍出来る次世代選手の発掘と強化を行うチームが、EQA U23となる。浅田監督は「トッププロを目指すロードレーサーにとってU23カテゴリーは最も重要な4年間であり、この間の活動内容の充実がその後の活躍を大きく左右する」と語る。

しかしながら、浅田監督は「育成ということをいたずらに強調したくはない」と言う。これには高いステージでの戦いを目指す以上、育成という言葉が選手の甘えになりかねない、という戒めがこめられている。「レースでうまくいかなかった時に『育成の身だから』と言い訳ばかりしているようでは、そこで成長が止まる」という考えだ。

事実、受け取ったプレゼン資料のタイトルには「エキップアサダ強化選手チーム」とあり、育成の文字はない。「目標はあくまでもプロになること。上に行けない選手にはやめてもらう」。トッププロチームで戦う選手達を送り出してきた名将の言葉だけに重い。

質問コーナーでは、語学についての質問も質問コーナーでは、語学についての質問も 浅田監督のフランス語をその場で通訳するエカーズの橋詰選手。語学力はすでにEQA U23の選手を上回っている?浅田監督のフランス語をその場で通訳するエカーズの橋詰選手。語学力はすでにEQA U23の選手を上回っている?

加えて、下の世代からの突き上げも競争を加速させる。EQA U23の下部組織であるエカーズの選手達が、虎視眈々とU23の選手達の地位を狙う。エカーズにはすでに、全日本TT2012 U17優勝の橋詰丈をはじめとした、成長著しい選手達が在籍する。対他チームのみならず、組織内でも競争を活性化させ、選手の成長を促すことも、異なる世代のチームを置く狙いの1つだ。

とは言え今回のメンバーは、まずはチーム加入という、最初のセレクションを通過した選手でもある。2012年世界選U23ロード日本代表の寺崎武郎、全日本TT2012 U23チャンピオンの椿大志ら、上を狙うにふさわしい選手達が揃い、活躍への期待が膨らむ。

エキップアサダ発足当時より支援を続ける、エキップアサダ後援会の田之頭宏明会長。チームに熱いエールを投げかけたエキップアサダ発足当時より支援を続ける、エキップアサダ後援会の田之頭宏明会長。チームに熱いエールを投げかけた エキップアサダ後援会から、寄付金の贈呈が行われたエキップアサダ後援会から、寄付金の贈呈が行われた

また、今回都合により参加出来なかったが、昨季のアジア選手権U23ロードチャンピオンで、先日ツアー・オブ・オマーン第2ステージでエスケープを決めた木下智裕は、現体制のエキップアサダで、1つの指標となる選手だろう。まずは彼と同じ位置で戦える選手の輩出が望まれる。

フレームはチームブリヂストン・アンカーも使うトップモデル、アンカーRIS9が供給される。他にも、IRC、オージーケーカブト、ウエイブワン、梅丹本舗と言った、国内の名だたるブランドがつき、彼らのレース活動を下支えする。これら国内トップ選手達と同じクオリティーのサプライを受けることは、即ち大きな責任も負うことになる。「甘えは許されない」というチームの基本姿勢がここにも伺える。

EQA U23が駆るアンカーRIS9EQA U23が駆るアンカーRIS9
パイオニアのサイクルコンピューター。ペダリング時の力のかかり具合もモニター出来るパイオニアのサイクルコンピューター。ペダリング時の力のかかり具合もモニター出来る オージーケーカブトのカーボンボトルケージオージーケーカブトのカーボンボトルケージ

ブリヂストンサイクルの田代恭崇さんがアンカーRIS9の特長を解説してくれたブリヂストンサイクルの田代恭崇さんがアンカーRIS9の特長を解説してくれた トップチューブには名入りのステッカーが貼られるトップチューブには名入りのステッカーが貼られる

もちろん「ツール・ド・フランスを目指す」と公言するエキップアサダのゴールがここでないことは明らかだ。エカーズ、EQA U23と来ても、浅田顕とエキップアサダの描くピラミッドは完成していない。次のステップは間違いなく、2009年をもって一旦活動を休止したプロチームの復活だろう。

EQA U23は、今季の欧州トップアマチュアカテゴリーレース、国内選手権、Jプロツアーに参戦することが発表された。まずはプレゼン直後の2/19より欧州遠征がスタート、春の帰国後に国内レースを走る。Jプロツアーだけとってみても、彼らには格上へのチャレンジとなる。あらゆるレースで自らを試されることになるはずだ。

和やかな雰囲気で行われたプレゼンテーションとは裏腹に、背水の陣でレースに臨むEQA U23。まずは欧州やJプロツアーでどこまで結果を残せるか、今季の活動に注目したい。

閉会のあいさつをする浅田顕監督閉会のあいさつをする浅田顕監督 最後は選手と監督が揃ってお見送り最後は選手と監督が揃ってお見送り



エキップアサダ強化選手チーム 2013年度体制
※年齢は2013年度年齢

EQA U23
寺崎 武郎★(22):2012年世界選手権U23 日本代表
椿 大志★(22):2012年全日本選手権個人 TT U23 優勝
秋丸 湧哉★(22):2012年全日本選手権ロード エリート 13位
一丸 尚伍(21):2012年 GPアルビ(仏 1,2,3カテゴリー)6位
清水 太己★(20):2012年 GPカズ・モンドナール(仏 1,2,3コテゴリ ー)2位
面手 利輝★(20):2012年全日本選手権ロード U23 2位
代 凌介 (20):2012年 3days 熊野 E1 第2ステージ 優勝
内野 直也(19):2012年全日本選手権個人TT ジュニア 2位

*★はJCF日本自転車競技連盟 強化指定選手
*木下智裕は、UCI国際自転車競技連合ワールドサイクリングセンター(WCC/CMC)研修プログラムへ参加

EQADS
市川 貴大(20):2012年 JBCF 群馬ロード E2 優勝
萩原 慎也(20):2012年 JBCF 幕張クリテリウム E3 クラス 優勝
蠣崎 藍道(18)准所属選手、伊豆総合高校:2012年国体 少年男子ポイントレース 3位
小山 貴大(17)准所属選手、前橋育英高校:2012年全国ジュニアロードレース 高校男子 5位
橋詰 丈(17)准所属選手、昭和第一高校:全日本選手権ロード個人TT U17優勝
石上 優大(16):2012年ジャパンカップ チャレンジクラス 優勝
渡辺 歩(15)准所属選手:2012年埼玉県クリテリウム 中学生クラス 2勝
蠣崎 優仁(14):2012年シマノ鈴鹿ロード ユースIII・Aクラス優勝

チームスタッフ
監督:浅田顕
メカニック:高橋優平
コーチ:相川将
広報:山崎健一

チームオフィシャルスポンサー/サプライヤー
井上護謨工業株式会社( http://www.irc-tire.com/bc/
株式会社ウエイブワン( http://www.wave-one.com/
株式会社オージーケーカブト( http://www.ogkkabuto.co.jp/
株式会社ジャパンマテリアル( http://www.jama.co.jp/
パイオニア株式会社( http://pioneer.jp/
ブリヂストンサイクル株式会社( http://www.bscycle.co.jp/
株式会社梅丹本舗( http://www.meitanhonpo.jp/
渡辺クリニック( 茨城県下妻市本城町 1-44-2 )


text: Yuichiro Hosoda
photo: Yuichiro Hosoda, Hideaki Takagi
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