フラッグシップモデル・DOGMA65.1 Think2をインプレッションフラッグシップモデル・DOGMA65.1 Think2をインプレッション 人気ブランド“ピナレロ”の本拠地である北イタリアの古都トレヴィーゾを舞台に開催される『ラ・ピナレロ サイクリングマラソン』。このグランフォンドの本場イタリアでも屈指の人気を誇る大会に、日本からバイクショップのオーナー&スタッフも参加。

4,000人以上の各国ライダーが織りなす大集団のなか、絶景続くルートを、ピナレロの2013旗艦モデル“ドグマ65.1 Think2”で駆け抜けた10人のショップ店長が、難コースを走り、そのバイクの魅力を語る。

各国から4,000人以上のサイクリストが集結した各国から4,000人以上のサイクリストが集結した

確実に進化を遂げている。乗っていて楽しい一台

サイクルコミュニティーProject-K  栗田秀隆 店長サイクルコミュニティーProject-K  栗田秀隆 店長 今回使用したバイクはDOGMA65.1 Think2のカンパニョーロ・スーパーレコードEPS搭載モデルだ。私は以前“DOGMA60.1”に乗っていたので、どのように変わったのか非常に楽しみだ。

最初に漕ぎ出した瞬間、軽くなっている! DOGMA60.1は踏み出しで「よいしょ」と力を入れる感じがあったが、65.1にはそれがない。最初の一漕ぎから、スーっと走り出す。そしてスムーズに加速。ちょっと力を入れると時速40kmまでスルスルと加速する感じは、これまでとは異次元のフィーリングだ。

路面からの振動・衝撃の吸収感はピナレロらしく、多少のギャップも気にせずに走れる。「路面が荒れているから」とラインを変更するようなこともなく、そのまま走り抜けてしまえばいい。ちょっとハンドルを押さえる手に力を加えれば、それだけで何ごともないかのようにやり過ごすことができる。振動吸収性に関しては、60.1よりも良くなっているかもしれない。

ダンシングも軽快。タイミング良く振りながら走ることができる。また、きつい上りでハンドルにかぶるような状態になっても、フラつくこともなく、真っ直ぐ進んでくれる。フォークの設計が良く、剛性が高い証拠だろう。

アタックした時の加速感もいい。歴代のピナレロらしい、踏んだら踏んだ分だけ爆発的に加速する感じは健在だ。ギヤを掛けて踏んでいる時にハンガー周りを上から覗き込んでみたが、揺れている様な感じもなく、ガッチリしているのが見て取れる。だが「べらぼうに硬い」という感じも受けない。少ない入力の時には微妙にしなり、軽く走れる感触がある。逆にある程度以上の力が加わった時には、力を逃がす事なく推進力に変えるという感じがとても強い。これは速い!

事実、前半の高速走行区間では、加速に遅れが出ることもなく、非常に楽に時速40~50kmでの巡航ができ、後半の山岳では疲れていたにもかかわらず15%以上の勾配も上りきる事ができた。さらに、バイクのおかげで身体にかかる負担が少ないせいか、最後の平地も時速30kmでの巡航も楽にこなす事ができた。

前モデルよりも遥かに進歩しているんだな、と感じる。ツール・ド・フランスでも総合1・2位、そしてスプリントステージ3勝、山岳ステージ2勝という、ヨーロッパトッププロにとって素晴らしいフレームにも関わらず、私達のようなホビーライダーが乗っても楽に・速く感じるという、全ての人にとって素晴らしいバイクなのだと思う。

サイクルコミュニティーProject-K 
栗田秀隆 店長
千葉県市原市西五所34-16
Tel 0436-23-5706
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「すごく気持ちイイ!」。初心者にも最高の乗り味

三沢自転車商会 三沢昌樹さん三沢自転車商会 三沢昌樹さん 試乗したバイクは、ピナレロのトップモデル“ドグマ65.1 Think2”に、カンパニョーロ スーパーレコードEPS、同シャマルウルトラ、タイヤにコンチネンタル アタック&フォース、ハンドル&ステムはモストカーボン一体型という仕様だった。

ファーストインプレッションは「すごく気持ちイイ!」

最近のトップモデルは、パリッと硬く踏むほど反発するイメージですが、このドグマ65.1 Think2は違って、スイーっと加速していきます。こんなに滑らかな乗り味は初めての感覚。キレイに加速していくというのか、無駄なエネルギーを使わずに進んでいく感じです。

自然に、自分の感覚よりもスピードは出ています。挙動が素晴らしく安定しているので、急に乗っても、以前から自分のバイクだったような感覚になります。シャマルの硬さも感じないほど乗り心地がよく、それでいて直進性が強い「レース機材」なので、初心者にも使いやすい。長距離を走っていて、しんどくなってきてからもバイクが助けてくれる感じがあり、グランフォンドのようなロングライドイベントには最高と言えるでしょう。

三沢自転車商会
三沢昌樹さん
長野県塩尻市大字広丘原新田184-2
Tel0263-52-1507
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誰でも素直に乗れる懐の深さが魅力

LIFE,,,#2 村井大 店長LIFE,,,#2 村井大 店長 さらにナチュラルな乗り味になり、もっともっと乗りやすく、誰でも乗れるような懐の深さを身に付けたバイク。「こう動かしたい」という、こちらの入力に対する反応に驚くほど素直で、自分の身体の一部になっているような感覚です。

疲れにくく、セーフティーマージンが取りやすい。これは本当に良く作られていますね。

LIFE,,,#2
村井大 店長
静岡県静岡市葵区沓田2-9-1
Tel054-298-9881
ウェブサイト

ドグマ65.1 Think2を駆り、ラ・ピナレロ・サイクリングマラソンを走る参加者達ドグマ65.1 Think2を駆り、ラ・ピナレロ・サイクリングマラソンを走る参加者達

電動コンポ使用時のデザイン性の高さも魅力

TRAIL LOVERS 渡辺武司 店長TRAIL LOVERS 渡辺武司 店長 最初に感じるのが、踏み出しの軽さ。そして、トップスピードへの伸びとコーナリングや下りでの安定性など、すべての面で高次元の性能を体感できます。

他メーカーのフラグシップモデルでは、メカニカルと電動コンポ用に別々のフレームを制作しているのに対し、ドグマ65.1Think2は一つのフレームで両方に対応し、さらに電動化した時にはフレームにすっきり内装できる点もかなりスマートです。

TRAIL LOVERS
渡辺武司 店長
栃木県小山市喜沢1475-34水野ハイツ102
Tel0285-25-5132
ウェブサイト

ピナレロのセンスの良さが光る大人の一台

サイクルショップマスコ 増子登 店長サイクルショップマスコ 増子登 店長 最初に乗った時、現在使用している“ピナレロ プリンス”に比べて、柔らかく感じました。しかし、柔らかいと言っても走行性が悪いわけではなく、スーッと走って、抜群の乗り心地を感じる柔らかさ。振動吸収性がバッチリで、長距離を走っても違和感がありません。

もちろん、世界のトッププロ選手が使用するモデルですが、上級者のためのバイクと敬遠せず、女性や初めてロードバイクに乗る人にも是非この乗り味を楽しんで欲しいとさえ思います。

カラーがキレイで、全体的に色気があってカッコいいですね。ピナレロのセンスの良さが光る、所有欲が満たされる大人の自転車と言えるでしょう。

サイクルショップマスコ
増子登 店長
埼玉県入間市豊岡3-1-15
Tel04-2962-2278
ウェブサイト

硬さが身体に返ってこない深みのある乗り味。

なるしまフレンド(神宮店) 鈴木淳 店長なるしまフレンド(神宮店) 鈴木淳 店長 今までピナレロには、「日本人に多い小さなサイズでは直進安定性が高く、ダンシングしにくい」というイメージがあったのですが、これまで長距離をしっかり走ったこともなかったので、今回グランフォンドで乗れることが本当に楽しみでした。

「硬いだけではなく、深みがある」。これが“ドグマ65.1 Think2”の第一印象。トルクをかけていない時の回しやすさから、トルクをかけた時の硬さのバランス。さらに反応もいいが、伸びがさらにいい。まずは、平均スピードやトップスピードが尋常ではないプロの世界で実績を出すためのバイクということを実感します。フロント・センター・リア部のバランスがいいので、全体として好印象につながるのでしょう。

しかし硬すぎるといわれる他メーカーのトップモデルと比べると、普通の脚力の人でも使いやすいのが、このドグマの魅力。これこそ、深みのある走りを感じさせる部分だと思います。反応がよく、硬いと感じるバイクでは、脚にきている時にはフレームの硬さが身体に返ってくる印象がありますが、ドグマはそのような部分が少ない。

イタリアのグランフォンドだけでなく、日本に帰ってからも様々なシチュエーションで乗ってみたいですね。

なるしまフレンド(神宮店)
鈴木淳 店長
東京都渋谷区神宮前3-35-2
Tel03-3405-9614
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乗り味の軽さが魅力の最強ポテンシャルバイク

カワハラダ 河原田常夫 社長カワハラダ 河原田常夫 社長 「ラ・ピナレロ サイクリングマラソン」の参加者は年齢幅も広く、高齢なライダーや女性ライダーも多い中、ボランティアも一体になって盛り上がっている雰囲気がエキサイトさせてくれます。

この雰囲気の中で乗ることのできる“ドグマ65.1 Think2”は、乗り味が軽いことはもちろん、カンパニョーロ スーパーレコードEPS搭載で、最強のポテンシャルを誇るバイクと言えるでしょう。

カワハラダ
河原田常夫 社長
大阪府堺市堺区東永山園2-30
Tel072-233-1348
ウェブサイト

時速40km以上の巡航時も楽しく走り続けられる

サイクルショップ ウェーブ 池上 明宏さんサイクルショップ ウェーブ 池上 明宏さん 現在使用している他社のトップロードモデルよりも硬く、それでいて適度な柔軟性を感じました。手で持っても軽く、漕ぎ出しも軽い。「ラ・ピナレロ サイクリングマラソン」スタート後に時速40km以上のスピードで巡航した時も、ロスが少なく、楽しく走ることができました。

今回は“ドグマ65.1 Think2”でメディオフォンドコースを走りましたが、次回は“ドグマK”や“ROKH”でイタリアのグランフォンドを走ってみたいですね。

サイクルショップ ウェーブ
池上 明宏さん
岡山県総社市中央4丁目1-103
Tel0866-92-2100
ウェブサイト

北イタリアの古都・トレヴィーゾを舞台にしたラ・ピナレロ サイクリングマラソン北イタリアの古都・トレヴィーゾを舞台にしたラ・ピナレロ サイクリングマラソン

自分の意思が直観的に伝わり、気持ちよく進む

サイクルショップナカムラ 中西太洋さんサイクルショップナカムラ 中西太洋さん 「すごく気持ちよく進む!」が最初に感じたこと。バキッバキッと進むのではなく、高級セダンに乗っているように滑らかに加速していく感じ。下りでも滑らかでグングン加速しても安定し、体感速度よりスピードが出ていても恐怖感をまったく感じませんでした。

グランフォンド後半に入ると、集団の中で「自転車に運んでもらっている」という感覚を受けました。ピナレロの“パリ50-1.5”よりもタイムラグなく力が自転車に伝わっていき、自分の意思がバイクに直観的に伝えられる印象が魅力です。

サイクルショップナカムラ
中西太洋さん
北海道札幌市中央区南4条西1丁目1-2 第87松井ビル1F
Tel011-532-9588
ウェブサイト

すべての性能において高レベルの万能モデル

タクワサイクル 多久和孝義さんタクワサイクル 多久和孝義さん 漕ぎ出しから軽く、時速40kmの高速域まで同じような踏み応えのまま加速することができる。さらに速度を上げたいと思ったときにはすぐに反応してくれるので、乗っていて楽しい。硬いバイクは反応が良くとも、脚力のレベルによってはツラさを感じるものになってしまうが、そのようなことがないのが“ドグマ65.1 Think2”の魅力。

変なクセもなく、とにかく乗りやすい。よく進み、振動吸収性もいいので、すべての性能において高いレベルを誇る万能バイク。さすがピナレロだ。現在乗っている“プリンス カーボン”のほうが少し硬く感じるが、全体的な乗りやすさはドグマ65.1のほうが優れていると思います。

タクワサイクル
多久和孝義さん
島根県松江市西浜佐陀町445-1
Tel0852-36-7775
ウェブサイト

ピナレロ ドグマ65.1 Think2


サイズ42SL, 44SL, 46.5SL, 50, 51.5, 53, 54, 55, 56, 57.5, 59.5, 62
マテリアルCarbon 65HM1K Nanoalloy™ Torayca
フォークOnda 2 Carbon 65HM1K 1"1/8 1"1/2 integral system
リアステイOnda 2 Carbon 65HM1K
ボトムブラケットMost Croxover (ITA規格)
価 格449,000円(フレームセット)

提供:カワシマサイクルサプライ  記事まとめ:ティンバープラネット