「北でもなく、南でもない」。つまり大阪のど真ん中に11月28日、「中之島フェスティバルタワー」がオープンする。高さ200mのビル1階に登場するのが「ライフクリエーションスペースOVE(オーブ)中之島」。東京南青山に続く(株)シマノの思いが詰まった店舗をオープン前に取材した。

中之島フェスティバルタワー1階に灯るOVEの光中之島フェスティバルタワー1階に灯るOVEの光 photo:Kei Tsuji地下鉄四つ橋線肥後橋駅ならびに京阪渡辺橋駅と直結、さらにJR大阪駅から徒歩11分というアクセスの良い中之島フェスティバルタワー。フェスティバルホール(2013年4月オープン)や朝日新聞大阪本社が入る超高層ビルの1階に、暖かい光が灯るOVEがオープンした。

「OVE」とはOpportunity(機会)、Value(価値)、Ease(気楽さ)の頭文字をとったもの。同時に「人々がこれまでの自分を超えて魅力的なライフスタイルを探求していく(Over Myself)」という意味も持つ。

レトロな自転車や図書、グッズが詰め込まれたOVE店内レトロな自転車や図書、グッズが詰め込まれたOVE店内 photo:Kei Tsuji「ライフクリエーションスペース」という名の通り、「健康であり、知的、かつ心地よいライフスタイルを様々な形で提案し、魅力的で上質なライフスタイルとの関わりの中で自転車の魅力を訴えかけ、その良さや楽しさといったものを再発見していただくこと」を目的とする(株)シマノが提案する店舗であり、2006年に東京南青山に1号店がオープン。6年後の今年、中之島に2号店が登場した。

貸し出しされる200冊の蔵書貸し出しされる200冊の蔵書 photo:Kei Tsuji「都会のオアシスのイメージで、のんびりしていただくスペース。ゆっくり本を読みながら過ごしていただけたらと思います」と、OVE中之島の白石博昭店長。その言葉通り、空間にゆとりがあり、座り心地の良い木製の椅子が中央に用意される。見上げるとそこには、大型スクリーンに映し出される風景。時間や季節によって映し出される風景が移ろって行く。

レースや文化、モノ作りなど自転車にまつわる本から地元大阪にまつわる本まで、約200冊を揃えた図書スペースもあり、店内で読むのはもちろんのこと、年会費1000円を払えば期限1週間で2冊まで貸し出し可能。一冊ずつ「読み継ぎカード」が入れられており、次の読者に向けたメッセージを残すことが出来るのもOVEならではのアイデアだ。また、会員になれば、グッズ販売の割引や、カフェのサービスが無料で利用出来る。

オリジナルのOVE手ぬぐいオリジナルのOVE手ぬぐい photo:Kei Tsuji天井のスクリーンに映る景色は時間とともに移ろう天井のスクリーンに映る景色は時間とともに移ろう photo:Kei Tsuji

サイクリングからオフィスまで、シーンを選ばないSASSOhの販売もサイクリングからオフィスまで、シーンを選ばないSASSOhの販売も photo:Kei Tsuji壁面にはロードバイクやMTB、シティバイクが展示されているが、自転車そのものの販売はしていない。店の奥には「どんな自転車を買えばいいのか分からない」という人のためのコンシェルジュデスクが用意され、自転車に関することがいつでも相談出来る。

店内には、手ぬぐいを始めとするオリジナルグッズや、自転車関連のアクセサリーも揃っている。また、自転車好きのアパレル会社社長が「自転車に乗る時に着たい服がないから、自分たちで作ろう」として誕生したSASSOh(サッソウ)のウェアが並んでおり、撥水素材やベンチレーション、リクレクターの機能を備えたスーツをはじめ、様々なアイテムが揃う。

南青山で好評を得ている「散走(さんそう)」も定期的に開催され、参加者には20インチ、24インチ、26インチのバイクが用意される。バイクは合計20台用意され、基本的に全てのバイクにALFINE Di2の11段を搭載。大阪を中心に、近畿圏の魅力的な場所を訪れる。ヘルメットやグローブはレンタル可能なため、カラダ一つで参加可能だ。その他、パンクの修理やメンテナンス講座など、初心者向けのイベントを予定している。

定期的に開催される「散走」定期的に開催される「散走」 photo:OVE

「ビジネス街に立地しているので、自転車に接していない方に来ていただきやすい。すでにスポーツバイクに馴染んでいるお客様というよりは、普段から軽快車に乗っておられる方にスポーツバイクを知ってもらい、提案出来る自転車文化の情報発信基地になればと思っています」(白石店長)

散走に用意されるバイクはALFINE Di2を搭載散走に用意されるバイクはALFINE Di2を搭載 photo:Kei Tsuji散走に用意されるバイクはALFINE Di2を搭載散走に用意されるバイクはALFINE Di2を搭載 photo:Kei Tsuji


LIFE CREATION SPACE OVE中之島
住所: 〒530-0005 大阪市北区中之島2-3-18 中之島フェスティバルタワー フェスティバルプラザ1F
電話:06-6223-2626
営業時間:10時〜20時(土日祝日は19時まで)※月曜日定休

text&photo:Kei Tsuji

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