5年目を迎える宇都宮ブリッツェンのメンバーが大幅に入れ替わる。新加入は鈴木真理、郡司昌紀、鈴木近成、城田大和の4人。チームは鈴木真理と飯野智行を中心に、成績と若手育成を両立させる。

来シーズンの宇都宮ブリッツェンには4人の選手が加入する。大きなニュースは鈴木真理の加入だろう。「勝ち方を知っている」数少ない選手、しかも不足していたスプリンターの加入により、チームはより戦い方の幅が増える。

2013年新メンバー4人を迎えて2013年新メンバー4人を迎えて photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTISそしてあと3人はこれからの活躍が期待される新人に近い選手。鈴木近成は法政大学からボンシャンス飯田へ入り積極的なレース展開をする選手。郡司昌紀は来春中央大学卒業予定で、タイムトライアル系に強い選手。そして来春に高校卒業予定の城田大和は逃げを得意とする積極的な選手。

いっぽうでチームを離れるのは増田成幸、初山翔、若杉厚仁の3選手。また、2012シーズンをもって現役を引退した廣瀬佳正は、チームのGMに就任する。廣瀬GM及び栗村監督と、選手8名体制で2013シーズンを戦う。また、2012シーズンはコーチとして活動した柿沼章は、取締役として運営会社の業務に専念する。

以下、リリースから紹介しよう。


ゼネラルマネジャー:廣瀬佳正(35/サイクルスポーツマネージメント株式会社)
監督:栗村修(40)

年間団体総合優勝の宇都宮ブリッツェン年間団体総合優勝の宇都宮ブリッツェン photo:Hideaki.TAKAGI選手
鈴木真理(37/新加入)
普久原奨(31)
中村誠(29/キャプテン)
飯野智行(23)
鈴木近成(23/新加入)
郡司昌紀(22/新加入)
堀孝明(20/U23)
城田大和(18/U23/新加入)
※年齢は2012年12月16日現在


以下、新規加入選手紹介


鈴木真理(すずきしんり)鈴木真理(すずきしんり) photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS◆名前:鈴木真理(すずきしんり)
出身地:神奈川県二宮町
生年月日:1974年12月25日(37歳)
2012年所属チーム:cannodale spacezeropoint

戦歴:
2002年:全日本選手権ロードレース 優勝
2003年:アジア選手権ロードレース 優勝
2004年:アジア選手権ロードレース 優勝
2004年:アテネオリンピックロードレース 日本代表
2006年:Jツアー(現:Jプロツアー) 年間優勝
2007年:Jツアー(現:Jプロツアー) 年間優勝
2009年:Jサイクルツアー(現:Jプロツアー) 年間優勝

ツール・ド・熊野2012第3ステージ、スプリントポイントを取りに行く鈴木真理ツール・ド・熊野2012第3ステージ、スプリントポイントを取りに行く鈴木真理 photo:Hideaki.TAKAGI鈴木真理選手コメント:
「正式契約を迎えて、静かに気持ちが昂っています。
新チームは若い選手も多いですが、自分としては言葉よりも見本になるような走りを見せて、導いていければいいと思っています。

ここ数年、ジャパンカップで結果を出すことを最大の目標にしていました。
新シーズンはケガ明けでのスタートになるので大きなことは言えませんが、ジャパンカップの地元チームである宇都宮ブリッツェンで、ジャパンカップ優勝という結果を残すことが一番の恩返しだと思っています。」


鈴木近成(すずきもとなり)鈴木近成(すずきもとなり) photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS◆名前:鈴木近成(すずきもとなり)
出身地:栃木県宇都宮市
生年月日:1989年12月16日(23歳)
2012年所属チーム:ボンシャンス飯田JPT

戦歴:
2012年:JBCF下総クリテリウム10位
2012年:JBCF美浜クリテリウム10位
鈴木近成選手コメント:
「憧れの地元チームに入ることができて、うれしさとプレッシャーが入り交じっています。
チャンスをいただけたので、そのチャンスをしっかり生かし、憧れの選手たちから吸収できることは吸収して、しっかりチームに貢献できる選手になりたいと思います。
そして、宇都宮で愛される選手になれるように頑張ります。」


郡司昌紀(ぐんじまさき)郡司昌紀(ぐんじまさき) photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS◆名前:郡司昌紀(ぐんじまさき)
出身地:埼玉県さいたま市
生年月日:1990年7月19日(22歳)
2012年所属チーム:中央大学自転車競技部

戦歴:
2008年:全日本選手権タイムトライアルジュニア 優勝
2009年:全日本学生選手権チームタイムトライアル 優勝
2010年:全日本選手権タイムトライアルU23 3位
2011年:全日本選手権タイムトライアルU23 2位
2012年:全日本選手権タイムトライアルU23 2位
2012年:全日本学生選手権チームタイムトライアル 優勝

大町美麻ロード、福島晋一とともに逃げる郡司昌紀大町美麻ロード、福島晋一とともに逃げる郡司昌紀 photo:Hideaki.TAKAGI郡司選手コメント:
「これまでは学生として自転車に乗っていましたが、これからは自転車が職業になるのでしっかりと自覚を持って取り組んでいきたいと思いますし、モチベーションが高まっています。
学生時代はTTを得意としていたので、集団のコントロールであったり、逃げだったりでチームに貢献していきたいと思います。
ただ、逃げただけで終わる選手にはなりたくないので、チャンスがあれば逃げ切って勝てるような選手になりたいです。」


城田大和(しろたやまと)城田大和(しろたやまと) photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS◆名前:城田大和(しろたやまと)
出身地:沖縄県那覇市
生年月日:1994年11月25日(18歳)
2012年所属チーム:北中城高校自転車競技部

戦歴:
2010年:全国高校総体ロードレース 8位
2011年:国民体育大会ロードレース少年 5位
2012年:全日本選手権ロードレースジュニア 7位
2012年:全日本ステージレースinいわて 総合優勝
2012年:国体体育大会ロードレース少年 2位

全日本選手権2011ジュニア 逃げる城田大和(沖縄・北中城高校)全日本選手権2011ジュニア 逃げる城田大和(沖縄・北中城高校) photo:Hideaki.TAKAGI城田選手コメント:
「契約はとても緊張しましたが、早くみなさんと一緒に走りたくてワクワクしています。
同郷の普久原選手のような熱い走りができるような選手を目標に、まずはJプロツアーでチームに貢献できる走りがしたいですし、チャンスがあれば積極的に勝利を狙いたいと思います。
その結果として、UCIレースのメンバーに選ばれて、国際舞台で走れるように頑張ります。」


◆栗村監督コメント:
「もともとチームは3年一区切りという考えでしたが、結果的に2012シーズンまでの4年間で一区切りとなりました。
それを受けて、実質的に2013シーズンからが宇都宮ブリッツェンの第2章の始まりとなります。
創設以来最高の結果を残した翌年ということで不安がない訳ではありませんが、増田選手、初山選手のステップアップとなる移籍を経ての変化でもあるので、ポジティブに捉えたい気持ちの方が強いです。

来季の補強に向けて、即戦力を獲得して今季同様の成績を残すという選択肢もありましたが、宇都宮ブリッツェンというチームの“チャレンジ”というフィロソフィーと照らし合わせた時に、若い選手を育てて結果を出していくという選択になりました。今回の新加入選手で最も注目を集める選手は、これまで残してきた実績を考えても鈴木真理選手であることは間違いありません。

ですが、彼に勝利を量産する即戦力としての役割を望んでいるわけではなく、これまで勝ち続けてきた天才に、“第2の鈴木真理”を育成してもらうことこそが、宇都宮ブリッツェンが彼を獲得した最大の理由です。
そういった部分で考えると、学連及び高体連で好成績を残している郡司昌紀選手と城田大和選手を獲得できたことは、我々にとっても彼らにとっても良いチャンスとなるのは間違いありません。

同時に、今季加入した堀孝明選手とともに、地元宇都宮の選手を育てていくという部分で考えると、鈴木近成選手の加入も大きなニュースになるでしょう。チームの編成、補強にはっきりとした正解はありませんが、チームとして新たなチャレンジをしていくという側面で考えると、ベターなメンバーを組めたと感じています。

これまでチームを支えてきた中村次期キャプテンと普久原選手、そして来季はエースとしてチームを牽引する飯野選手らと共に更なる高みを目指して活動していきたいと思います。
2013シーズンも引き続き宜しくお願いいたします。」


text&edit:Hideaki.TAKAGI
photo:Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS 、Hideaki.TAKAGI

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