2009年5月23日、トレデムバーラ〜バルセロナ間150.5kmでボルタ・ア・カタルーニャ第6ステージが行われ、集団スプリントをトール・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)が制して今大会3勝目を挙げた。

この日の逃げグループ。ポール・マルテンス(オランダ、ラボバンク)とピエリック・フェドリゴ(フランス、Bboxブイグテレコム)この日の逃げグループ。ポール・マルテンス(オランダ、ラボバンク)とピエリック・フェドリゴ(フランス、Bboxブイグテレコム) photo:CorVosカタルーニャ地方の州都、ご存知バルセロナにゴールする第6ステージ。2級山岳ポイントがひとつと3級が2つの中級山岳ステージだ。逃げを狙う選手にはチャンスのあるコース。しかしゴールまでの約30kmには登りがないため、スプリンターたちも虎視眈々と勝利をうかがう。

レースは序盤からアタックがかかり、32km地点ではキム・キルシェン(ルクセンブルク、チームコロンビア)、フリアン・サンチェス(スペイン、コンテンポリス)らが2級山岳で飛び出しを見せるも、まもなく集団に戻る。

この日の逃げは55km地点、ピエリック・フェドリゴ(フランス、Bboxブイグテレコム)、ユッシ・ヴェッカネン(フィンランド、フランセーズデジュー)、シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)、ポール・マルテンス(オランダ、ラボバンク)、クルトアスル・アルヴェセン(ノルウェー、サクソバンク)、セバスチャン・ラング(ドイツ、サイレンス・ロット)の強力な6人によって決まった。

この逃げは83km地点で2分30秒差を稼ぎ出すが、この中に2分46秒遅れ、総合14位のヴェッカネンがいることからリーダーチームのケスデパーニュは差が開かぬよう入念な集団コントロールを見せる。昨日、トール・フースホフト(ノルウェー)の勝利を取りこぼしたサーヴェロテストチームも協調して集団牽引に加わる。山間の道を抜けて一路バルセロナを目指す山間の道を抜けて一路バルセロナを目指す photo:CorVos

逃げが残り10km地点で吸収されると、カウンターアタックでマヌエル・バスケス(スペイン、コンテントポリス)がひとり集団から抜け出しを決める。バスケスは粘りに粘るも、ゴールまで残り1kmの地点で高速化した集団に飲み込まれた。スプリントを制したのはトール・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)スプリントを制したのはトール・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ) photo:CorVos

ブレット・ランキャスター(オーストラリア、サーヴェロ)のリードアウトから解き放たれたフースホフトは完璧なスプリントで他を寄せ付けない力でゴールライン上で両手をあげ、昨日のリベンジを果たした。

2位にはファビオ・サバティーニ(イタリア、リクイガス)、3位にはグレッグ・ヘンダーソン(ニュージーランド、チームコロンビア)と今大会のスプリント上位の常連が名を連ねている。

フースホフトはこれで今大会3勝目。明日の最終ステージも集団スプリントに持ち込まれれば、4勝目の可能性も高いだろう。同日ジロではサイモン・ジェランス(オーストリア)が勝利をあげ、サーヴェロはスペイン・イタリア両国で最も輝いたチームとなった。総合上位陣はメイン集団内でゴールし、総合成績のタイム差に変動は無い。

新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)は集団内前方の20位でゴール。総合成績をひとつ上げて81位で最終ステージに臨む。

トール・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)のコメント
「序盤に多くの登りとアタックがあって、とても厳しいステージだった。いくつかの上り坂ではもう集団に離されそうになったよ。昨日(第5ステージ)スプリントで敗れたから、今日は勝利を狙いたくて、全力を尽くしたよ」


ボルタ・ア・カタルーニャ2009第6ステージ結果

1位 トール・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)3h26'43"
2位 ファビオ・サバティーニ(イタリア、リクイガス)
3位 グレッグ・ヘンダーソン(ニュージーランド、チームコロンビア)
4位 マッティ・ブレッシェル(デンマーク、サクソバンク)
5位 レオナルド・デュケ(コロンビア、コフィディス)
6位 マルコ・バンディエラ(イタリア、ランプレ)
7位 ブレット・ランキャスター(オーストラリア、サーヴェロ)
8位 サミュエル・デュムラン(フランス、コフィディス)
9位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル)
10位 ロイ・センチェンス(ベルギー、サイレンス・ロット)
20位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)

総合成績

1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケスデパーニュ)21h45'19"
2位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン)+15"
3位 アイマル・スベルディア(スペイン、アスタナ)+22"
4位 ミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル)+34"
5位 アンヘル・ゴメスマルチャンテ(スペイン、サーヴェロ)+38"
6位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、サクソバンク)+45"
7位 アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ)+49"
8位 シャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)+56"
9位 サミュエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)+1'42"
10位 ダビ・デラフエンテ(スペイン、フジ・セルヴェット)+1'52"
81位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)+29'53"

山岳賞
フリアン・サンチェス(スペイン、コンテンポリス)

スプリント賞
サミュエル・デュムラン(フランス、コフィディス)

カタルーニャ出身選手賞
シャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)

チーム総合
アスタナ