2012年1月7日から10日にかけて、オーストラリア南部のビクトリア州にて、オーストラリアナショナル選手権が開催された。最終日の10日には個人タイムトライアル競技が行われ、男子は20歳のルーク・ダーブリッジ(グリーンエッジ)、男子U23はローハン・デニス、女子はシャーラ・ジロウがそれぞれ制した。

エリート男子を制したルーク・ダーブリッジ(グリーンエッジ)エリート男子を制したルーク・ダーブリッジ(グリーンエッジ) photo:Cycling Australiaタイムトライアル選手権の舞台となったのは、ロード選手権が行われたバララット中心街から1時間ほどの郊外にあるリアマンス。季節外れの寒さと強風が吹き荒れる厳しいコンディションの中、緑と黄色のナショナルジャージを掛けた戦いが行われた。

エリート男子は距離38.2kmで争われた。昨年銀メダルを獲得したジャック・ボブリッジ(グリーンエッジ)が落車リタイアするなど波乱が起こる中、最速タイムを叩き出したのはルーク・ダーブリッジ(グリーンエッジ)。

エリート男子表彰台エリート男子表彰台 photo:Cycling Australia終始横風が吹きつけるコンディションの中、ダーブリッジは2位キャメロン・マイヤー(グリーンエッジ)を7秒上回る46分20秒でゴール。平均時速は49.47km/hを記録した。

グリーンエッジとしてはロードレースに続くタイトル獲得であり、しかもTTはダーブリッジとマイヤーのワンツー勝利。3位にはチームスカイのマイケル・ロジャースが入っている。

U23男子優勝のローハン・デニスU23男子優勝のローハン・デニス photo:Cycling Australia昨年コペンハーゲンで開催されたロード世界選手権U23タイムトライアルで優勝したダーブリッジは「今シーズン、僕のプロツアーデビューに弾みをつける素晴らしい勝利だよ。ナショナルチャンピオンジャージをこの先1年間身につけられることができるなんてとても嬉しい」と語る。

年齢的にはまだ20歳と若いが、今年UCIプロチームであるグリーンエッジに移籍したため、U23レースには出場不可。トラック競技で養ったスピードを武器に、エリート転向初年度で優勝を成し遂げた。

エリート女子表彰台エリート女子表彰台 photo:Cycling AustraliaU23男子を制したのはジェイコに所属する21歳のローハン・デニス。8日に行われたU23ロードレース優勝に続くダブルタイトルを獲得している。2位には同じくジェイコ所属のダミアン・ハウソンが入った。

距離27.1kmで争われた女子カテゴリーはシャーラ・ジロウが優勝。後続を1分以上突き放す圧倒的な独走力を発揮し37分04秒でゴールした。平均速度は43.87 km/hを記録している。

各カテゴリーで優勝した3人は、いずれもオーストラリア国立スポーツ養成機関であるAISの出身または所属の選手。国を挙げて選手育成に取り組むオーストラリアの力を見せつける大会となった。

レース展開と選手コメントはオーストラリア自転車競技連盟公式サイト(Cycling Australia)より。


エリート男子
1位 ルーク・ダーブリッジ(グリーンエッジ)  46分20秒44
2位 キャメロン・マイヤー(グリーンエッジ)    +7秒
3位 マイケル・ロジャース(チームスカイ)     +16秒
4位 マイケル・ヘップバーン(グリーンエッジ) +1分10秒
5位 リッチー・ポルト(チームスカイ)     +1分19秒

U23男子
1位 ローハン・デニス             33分42秒70
2位 ダミアン・ハウソン              +15秒
3位 キャンベル・フレークモア           +41秒

エリート+U23女子
1位 シャーラ・ジロウ             37分04秒35
2位 タリン・ヒーザー             +1分13秒
3位 ブライディ・オドネル           +1分14秒

text:So Isobe
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