イタリアで開催中のティレーノ~アドリアティコにおいて、第3ステージのスタート前に東北地方太平洋沖地震の犠牲者となった人々に対して1分間の黙祷が捧げられた。別府史之(レディオシャック)がプロトンを代表して最前列に並び、地震と津波で亡くなった人々に哀悼の気持ちを表した。

別府史之(レディオシャック)にならい日本の地震犠牲者に1分間の黙祷捧げるプロトン別府史之(レディオシャック)にならい日本の地震犠牲者に1分間の黙祷捧げるプロトン (c)RCS Sports

今大会中最長距離となるナルニ~キエーティの240kmで争われる第4ステージのスタートは、現地時間9時40分。主催者からは次のようなプレスリリースが配信された。

「選手、チーム、主催者、そしてティレーノ~アドリアティコ第4ステージのスタート地点に集まった観客たちは、9時15分、日本において地震とツナミの犠牲者となった人々に対して1分間の黙祷を捧げた。

選手たちは、スタート前に深い瞑想を行ったフミユキ・ベップの悲しみの気持ちを共有する。ベップはコルサ・ドゥエ・マーリ(「2つの海」の意味)に出場している、日の出づる国からの唯一の選手。彼は、昨第2ステージでモチベーションを示し、最後のスプリントで16位という結果を残している。彼は総合では58位に付けている。
RCSスポーツ(主催者)のスポーツプレスオフィスも、レースに帯同している日本のジャーナリストの友人たちの冥福を祈る気持ちとともにある」(編集部による編集・追記)。

別府は昨第2ステージで地震について知り、「皆さんの無事を祈りながら走ります」「心配している。僕の両親は無事だった。しかしこの悲劇で大きなダメージを受けている。そのことを思うと心が痛む」「世界中の人々が、惨事に苦しんでいる人のことをサポートしている。その声は直接は届かないだろう。でもそれを感じられることを願っている」とtwitterに記していた。

第4ステージは、2009年に大地震が襲った中央イタリアはラクイラの地を通ることになっている。


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text.Makoto.AYANO