肋骨などの骨折により戦線離脱中のワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)が、ジロ・デ・イタリアへの不出場を発表。「残念だがいまは自分の健康を優先したい」と語った。



ジロ・デ・イタリアの不出場を伝えたワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos

「いまドワーズ・ドール・フラーンデレンで負った怪我の回復に努めており、それは喜ばしいことにかなり順調だ。しかし(骨折した)肋骨が様々なものの妨げになっている。そのため現在もトレーニングはできておらず、いまは自転車に乗ることを目指している」と、ワウト・ファンアールト(ベルギー)はヴィスマ・リースアバイクが公開した動画で語った。

「そんな状態のため、僕らはジロ・デ・イタリアには出場しないこと決めた。今シーズンに立てた2つの大きな目標のうち1つを叶えることができずとても残念だ。だがいまは自分の健康を優先しなければならず、回復の時間を取りたい」。

ファンアールトが落車したのは3月27日に行われたドワーズ・ドール・フラーンデレン。勝負所の丘に向かい位置取りが激しくなるなか、高速のままアスファルトに投げ出されたファンアールトは鎖骨と肋骨、胸骨を骨折。その後手術が成功したことをSNSで報告していたものの、予定していた5月4日開幕のジロ・デ・イタリアへの出場断念を伝えた。

ファンアールトに代わり、ジロ初出場が決定したクリストフ・ラポルト(フランス) photo:CorVos

今年はツール・ド・フランスではなく、ジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャへの初出場を予定していたファンアールト。その代役としてチームはクリストフ・ラポルト(フランス)がジロに初出場すると伝えている。

また3月のパリ〜ニースで鎖骨を骨折し、総合エースとしてジロに臨む予定だったウィルコ・ケルデルマン(オランダ)も不出場。チームはクーン・ボウマン(オランダ)がメンバー入りしたことを報告している。

更にヴィスマは、同じく落車により鎖骨と肋骨の骨折、そして肺挫傷と気胸を負うヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)の状態をアップデート。鎖骨骨折の手術が成功し、今後は数週間の療養が必要を伝えたものの、その期間はいまだ分からない状態だという。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos