中国・杭州で開催中のアジア競技大会はトラック競技がスタート。日本は男子チームスプリントや男女チームパシュートで優勝を飾り、佐藤水菜が女子ケイリンで金メダルを獲得するなど最高の滑り出しを見せた。



男子チームスプリントで優勝を掴んだ日本 photo:JCF

大会初日(9月26日)

「アジア版オリンピック」こと第19回アジア競技大会は9月26日(火)よりトラック競技がスタートした。その初日には男子のチームスプリントが行われ、日本は⻑迫吉拓、太田海也、中野慎詞の3名で予選を突破。一回戦では中野を小原佑太に入れ替えて決勝へと駒を進め、そのままのメンバーで臨んだ決勝(1-2位決定戦)を大会記録である42秒934で優勝した。

最終出走で中国を追い抜いた小原は「初出場で初優勝することができて嬉しいです。ネイションズカップや世界選手権とは違う緊張がある戦いで楽しかったです。予選は中野選手で1回戦からの出場でしたが、むしろ普段より楽に走れた印象です。今夜は金メダルを抱きしめ寝ます」と金メダル獲得を喜んだ。

地元中国を破り、大会新記録で男子チームスプリントを制した⻑迫たち photo:JCF

大会2日目(9月27日)

男子チームパシュートでも中国を下し、大会新記録で勝利 photo:JCF

翌日の9月27日(水)には男子と女子のチームパシュートの決勝が行われ、前日の予選と一回戦を通過した男子チームは松田祥位、窪木一茂、橋本英也、兒島直樹の4名で臨んだ。決勝の相手は中国となり、前半こそリードを許した日本は後半に逆転。3分52秒757という大会新記録で、アジア競技大会では種目初となる金メダルをもたらした。

女子チームパシュートに日本は梶原悠未、垣田真穂、内野艶和、池田瑞紀の4名を揃え、決勝の相手はここでも中国。一進一退の攻防の末、最終ラップで劇的な逆転によって日本が勝利。またここでも4分21秒224という大会新記録で優勝を飾った。

チームの中心である梶原は、「勝てて良かったです、ホッとしました。才能のある、高いモチベーションを持った若い選手が入って来てくれて、日本代表全体のレベルを上げることができたので勝つことができたと思います。この勢いで、パリオリンピックに向けてみんなで頑張って行きたいと思います。オムニアムでも、金メダル獲得に向けて頑張ります」と喜びの言葉を残している。

表彰式で笑顔を見せる橋本や窪木 photo:JCF

女子チームパシュートを制した梶原ら4名 photo:JCF

また勢いに乗る日本勢からは、同日に決勝が行われた女子ケイリンに佐藤水菜と太田りゆが出場した。太田が先んじて仕掛けたレースは、最終周回に入る手前で佐藤が前に出る。それを中国のワン・リーファンとチャウ・リンインが追いかけたものの、振り切った佐藤が見事優勝を掴み取った。

今大会で最高の滑り出し見せた佐藤は「2人の中国選手が力を付けて来ている中で、しっかりと自分の力で押し切って勝てたのは、凄く嬉しかったです。今大会のバンクはとても特徴があるのですが、私は凄く好きで良いイメージを持って今日は走ることができました」とコメント。翌日に控えるスプリントについては「しっかり自己ベストを出して、また優勝できるように頑張ります」と意気込みを語った。

女子ケイリンでは佐藤水菜が制した photo:JCF

女子ケイリンを制した佐藤水菜 photo:JCF
男子チームスプリント結果
1位 日本(⻑迫吉拓、太田海也、小原佑太/中野慎詞) 42.934(大会新)
2位 中国 42.968
男子チームパシュート結果
1位 日本(松田祥位、窪木一茂、橋本英也、兒島直樹) 3:52.757(大会新)
2位 中国 3:56.277
女子チームパシュート結果
1位 日本(梶原悠未、垣田真穂、内野艶和、池田瑞紀) 4:21.224(大会新)
2位 中国 4:21.285
女子ケイリン結果
1位 佐藤水菜
2位 ワン・リーファン(中国)
3位 チャウ・リンイン(中国)
6位 太田りゆ

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