Raphaが織生地素材「Powerweave」を使った2番目のシューズとして、そして同社2番目のグラベルシューズとして発表したのがExplore Powerweave Shoes(エクスプロア パワーウィーブ シューズ)だ。同社ハイパフォーマンス製品に奢られる織生地テクノロジーをふんだんに投入したハイスペックシューズを試した。



Raphaが発売したExplore Powerweave Shoes。Explore Shoesと対になるハイパフォーマンスシューズだRaphaが発売したExplore Powerweave Shoes。Explore Shoesと対になるハイパフォーマンスシューズだ photo:So Isobe
「軽く、そして速く。どんな地形のアドベンチャーライドでも活躍するハイパフォーマンスシューズ」。それが3月上旬に先行販売されるや否や、即売り切れてしまったというRaphaのExplore Powerweave Shoesのキャッチコピーだ。

昨年2月にデビューした同社初のロードレースシューズ「PRO TEAM SHOES(プロチームシューズ)」に初投入された織生地アッパー「Powerweave(パワーウィーブ)」を奢り、2019年のデビュー以来好評を博してきたExplore Shoes(エクスプロアシューズ)の上位グレードとなるハイスペックグラベルシューズ。筆者は幸運にもPRO TEAM SHOESに続いて42サイズを借り受け、数日間グラベルロードと組み合わせて試す機会を得た。

Raphaのハイエンド製品に使われる織り生地「Powerweave」を使ったアッパーRaphaのハイエンド製品に使われる織り生地「Powerweave」を使ったアッパー
段階的な締め/緩めと全開放できるBOAのLi2ダイヤル段階的な締め/緩めと全開放できるBOAのLi2ダイヤル 傷つきやすいシューズ後ろ側はゴム系素材でガードされている傷つきやすいシューズ後ろ側はゴム系素材でガードされている


言うまでもなく、最大の特徴はRaphaがアパレル用特殊素材を手がけるエイブリィ・デニソン社との提携で自社開発したPowerweaveをアッパー素材にしていること。繊維を1本単位で細かくコントロールできるため、例えば一つのアッパー内に剛性を持たせる部分、柔軟性を求める部分と、異なる役割を与えることが可能になったというメリットを持つ。これによって1枚の生地から切り抜いて形にしていく従来のシューズと比べ(超軽量にできない、メッシュ生地と違い通気性が劣るなどのデメリットはあれど)、特にフィット感で飛躍的な進歩を遂げている。

段階的な締め/緩めと全開放できるBOAのLi2ダイヤルを組み合わせたアッパーデザインはPRO TEAM SHOESとそっくりだが、現物を手にしてみると、アッパーはPRO TEAM SHOESよりも柔らかく、足を入れてダイヤルを回しても、硬く締め上げるのではなくアッパーが足に寄り添ってフィットしてくれる感じ。似ているようで結構違う、柔らかな履き心地はRaphaが考えるハイパフォーマンスグラベルシューズの最適解なのだろう。

Explore Powerweave Shoesを連れ出した。甲に寄り添うフィッティングが心地いいExplore Powerweave Shoesを連れ出した。甲に寄り添うフィッティングが心地いい
しっかりホールドしているのにキツくない。Powerweaveのメリットを感じたしっかりホールドしているのにキツくない。Powerweaveのメリットを感じた
ラスト(足型)が共通なのかは定かではないものの、PRO TEAM SHOESよりも特に前足部は余裕を持たせた作りとなっているので、日本人に多い幅広足にも対応してくれる。つまり、ほとんどのグラベルユーザーにフィットするということだ。

幅狭甲高で、内反小趾の足を持つ筆者の場合、アッパーが硬いシューズは外に張り出した小指の付け根部分に痛みが出るのだが、Explore Powerweaveならそういう不満を感じることはなかった。未舗装路、特にシングルトラックの登りではギャップを越えたりと瞬発的なパワーを求められる場面がしばしば訪れるが、その場合でもアッパーの伸びは感じない。「ホールドしているのにキツくない」感覚はExplore Shoesに無かったものであり、部分部分で緻密に設計できるというPowerweaveのメリットだと感じる。金属ではなく、糸を使ったBOAワイヤーもその感覚を向上させているのかもしれない。

歩きやすさがExplore Powerweave Shoes最大のメリット。低すぎず、高すぎないトレッドが良い歩きやすさがExplore Powerweave Shoes最大のメリット。低すぎず、高すぎないトレッドが良い
歩きやすい設計はこんな場面でも力を発揮する。カツカツ音を立てないので立ち寄った店舗内でも気兼ねなく歩ける歩きやすい設計はこんな場面でも力を発揮する。カツカツ音を立てないので立ち寄った店舗内でも気兼ねなく歩ける
そして何より、Explore Powerweaveを使って一番驚いたのは、とにかく歩きやすいことだ。「オフロードシューズの歩きやすさなんてどれも一緒でしょ?」という意見もあるだろうが、Raphaのシューズは正直言って驚くほど歩きが楽だ。

例えばトレッドパターンが深く大きいシューズは1歩進めるたびに何かを乗り越えている感覚になるし、逆に平らすぎるトレッドのシューズは(特にカーボンソールだと余計に)スキーブーツのように歩きにくい。そこへいくとExplore Powerweaveのトレッドはごく自然なアールを描いていて、更にかなりゴムが柔らかいのでグリップが良い。

クリートが出っ張らないよう設計されているから休憩で立ち寄る店舗でもカツカツと音がしないし、岩場や、砂利敷の急勾配の登りなどでもゴムが食い込んで踏ん張りが効く。これまでフィジークやジロのグラベルシューズを試してきたけれど、歩きやすさに関してRaphaのオフロードシューズは抜きん出ていると思う。これだけでもこのシューズを試しばきする価値は十分だ。

Rapha Explore Powerweave ShoesRapha Explore Powerweave Shoes photo:So Isobe
Raphaのシューズラインナップに加わったExplore Powerweave Shoesは、アップテンポでグラベルを走るユーザーにとってのベストチョイス。心地よいホールド力と歩きやすさゆえ、例えばランニング区間が多いシクロクロスレースや、担ぎ区間が多いMTBレース(ピンをつけられないので泥コンディションはNG!)でも大きな味方になってくれるはずだ。

ラグジュアリー感を追い求めたExplore Shoesと双璧をなす、RaphaのハイパフォーマンスグラベルシューズのExplore Powerweave Shoes。Raphaユーザーならずとも、ぜひ一度東京と大阪にあるクラブハウスで感触を確かめてほしい。



Rapha Explore Powerweave Shoes
アッパー:100% 織ポリエステル
ソールフットプレート:カーボンファイバー
アウトソールカバー:100% ゴム
クリート用のネジ穴:100% チタン
サイズ:36〜47
カラー:ブラック、ダークネイビー
税込価格:44,000円
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