5月27日に行なわれた第3ステージはゴールスプリントに持ち込まれ、ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)が制した。リーダージャージは第1ステージ覇者のルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル)の手に戻った。

ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)がボーレ(左)とオウアナーを下すゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)がボーレ(左)とオウアナーを下す (c)CorVosバイエルン・ルントファート第3ステージはバイロイト~ヘルスブルックの177.3kmで争われた。途中3つのカテドリー山岳を含む今レース中最もハードなステージ。しかしゴールに向けて平坦基調で、山岳で集団に残ったスプリンター立ちの争いになることが予測された。

レースはヤン・バルタ(チェコ、チームネタップ)とデリオ・フェルナンドクルズ(スペイン、シャコベオ・ガリシア)がアタックし、ゴールまで残り30km地点まで逃げ続けた。
3つの山岳を越え、集団に残ったのは39人の選手たち。連日大きな期待を負いながら勝てなかったチームミルラムが意地を見せた。

山岳ポイントで集団に残る ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)山岳ポイントで集団に残る ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム) (c)CorVos逃げる2人を吸収してからは完璧なコントロールを見せ、エーススプリンターのチオレックの妙の列車を形成する。そして最後はチオレックを完璧な形で発射した。チオレックはグレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ)とスティーブ・オウアナー(フランス、スキル・シマノ)を僅差で交わし、今季初優勝をようやく挙げた。

チームディレクターのラルフ・グラブシュは「クリスティアン・クネースとニキ・テルプストラがうまくゲラルド(チオレック)をゴールまで運んでくれた」と語った。

このステージ優勝のおかげでチオレックは総合を2位に上げ、新人賞ジャージにも袖を通した。
昨年リーナス・ゲルデマンで総合優勝を飾っているだけに、チームミルラムとしては総合連覇も視野に入れて戦いたいところだ。

リーダージャージ争いはリー・ハワード(オーストラリア、チームHTCコロンビア)が山岳で遅れ、集団に残れなかったため、第1ステージ覇者のルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル)が総合首位に返り咲いている。

バイエルン・ルントファート2010第2ステージ 結果
1位 ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)  4h25'11"
ステージを制し、新人賞ジャージも獲得した ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)ステージを制し、新人賞ジャージも獲得した ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム) (c)CorVos2位 グレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ)
3位 スティーブ・オウアナー(フランス、スキル・シマノ)
4位 ルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル) 
5位 ステファン・デニフィル(オーストリア、サーヴェロテストチーム)
6位 セルゲイ・ ラグタン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ)
7位 ジェレイント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
8位 クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル)
9位 ダヴィ・ガルシア(スペイン、シャコベオ・ガリシア)
10位 アレクサンダー・ゴットフリード(ドイツ、チームネタップ)

個人総合成績
1位 ルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル) 14h19'05"
ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)がステージ表彰を受けるゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)がステージ表彰を受ける (c)CorVos2位 ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)       
3位 グレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ)   +01"
4位 ニールス・プレトナー(ドイツ、チーム・ヘイツォマット) 
5位 ヤン・バルタ(チェコ、チームネタップ) +04"
6位 スティーブ・オウアナー(フランス、スキル・シマノ)+06"
7位 ウォウト・ポエルス(ベルギー、ヴァカンソレイユ)+08"
8位 サイモン・ゲシュケ(ドイツ、スキル・シマノ)
9位 クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル)+09"
10位 レト・ホレンシュテイン(スイス、フォアアールベルグ・コラテック)+10"


スプリント賞
ニールス・プレトナー(ドイツ、チーム・ヘイツォマット) 

山岳賞
セラフィン・マルティネス(スペイン、シャコベオ・ガリシア)

新人賞
ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム) 

チーム総合
チームミルラム



text:Makoto.AYANO
photo:CorVos

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