3月23日、イタリア中部でセッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ(UCI2.1)が開幕した。初日は午前中に第1aステージ、午後に第1bステージが行なわれるセミタッパ方式。フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)が集団スプリントで今シーズン4勝目を飾った。

このコッピバルタリでレースに復帰したリカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)このコッピバルタリでレースに復帰したリカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア) photo:Cor Vos正式名称セッティマーナ・インテルナツィオナーレ・コッピ・エ・バルタリは、イタリア中部のエミリア・ロマーニャ州を舞台にした5日間のステージレース。レース名は同国の英雄ファウスト・コッピとジーノ・バルタリの名前に由来するが、比較的歴史は浅い。1984年に第1回大会が開催され、何度かの中断を経て、今年で開催25回目を迎える。

今年はボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャと開催時期が重なったため、ダミアーノ・クネゴ(イタリア)やカデル・エヴァンス(オーストラリア)らが総合争いを繰り広げた昨年と比べると出場メンバーは控えめ。

リッチョーネの周回コースを高速で駆け抜ける選手たちリッチョーネの周回コースを高速で駆け抜ける選手たち photo:Cor Vosドーピング違反によって長らく戦線を離脱していたリカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)の復帰戦としてイタリア国内では注目を集めた。

初日はアドリア海に面したリッチョーネを舞台にしたセミタッパ(ハーフステージの意)。午前中の第1aステージは、高低差71mのカテゴリー山岳(登坂距離600m・平均勾配9%・最大勾配12%)を含む8.9kmの周回コースを9周、合計81.2kmで行なわれた。

スプリントで競り合うフランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)とマッティア・ガヴァッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)スプリントで競り合うフランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)とマッティア・ガヴァッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) photo:Cor Vos100kmに満たないショートコースのため、逃げは全て封じ込められたままレースは進行。結局最後まで大きくリードする逃げが生まれず、リクイガス主導の集団スプリント勝負に持ち込まれ、チームメイトに発射されたキッキがマッティア・ガヴァッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)を僅差で敗った。

昨年チーム解雇の危機にあったキッキだが、今シーズン序盤から絶好調。南米アルゼンチンで1月に開催されたツール・ド・サンルイスでステージ優勝を飾ると、ツアー・オブ・オマーンではステージ2勝の活躍。29歳のキッキが勢いのある走りで今シーズン4勝目を飾った。

マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)が手を挙げたが、フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)が先着マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)が手を挙げたが、フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)が先着 photo:Cor Vos「先ず始めにチームメイトに感謝したい。完璧なリードアウトに連れられて、ラスト180mでスプリントを開始したんだ。集団先頭から飛び立ったので、誰にも先行を許さなかった。こんな完璧な勝利は生まれて初めてだ。ヘント〜ウェベルヘムから始まるクラシックシーズンに向けて準備万端だよ」。グランツールではベンナーティ=キッキの強力なタッグが見られるはずだ。

セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリは同日午後に第1bステージのチームタイムトライアルが行なわれる。キッキはオレンジのリーダージャージを着てタイムトライアルを走る。

レース展開はレース公式サイト、選手コメントはリクイガス公式サイトより。


セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2010第1aステージ結果
1位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)            1h56'50"
2位 マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
3位 ロベルト・フェラーリ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
4位 マルコ・クンプ(スロベニア、アドリア・モビル)
5位 アンドレ・シュルツ(ドイツ、PSKウィールプール)
6位 アンドレア・グレンデーネ(イタリア、ランプレ)
7位 セバスティアン・シードラー(ドイツ、フォアアールベルク・コラテック)
8位 パリーデ・グリッロ(イタリア、カルミオオーロ・NGC)
9位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)
10位 アルベルト・ロッド(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)

個人総合成績
1位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)            1h56'44"
2位 マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)       +02"
3位 ロベルト・フェラーリ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)      +04"
4位 マルコ・クンプ(スロベニア、アドリア・モビル)               +06"
5位 アンドレ・シュルツ(ドイツ、PSKウィールプール)
6位 アンドレア・グレンデーネ(イタリア、ランプレ)
7位 セバスティアン・シードラー(ドイツ、フォアアールベルク・コラテック)
8位 パリーデ・グリッロ(イタリア、カルミオオーロ・NGC)
9位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)
10位 アルベルト・ロッド(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)

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