世界各国でナショナル選手権が開催中。日本同様に平日中にタイムトライアル、週末にロードレースというスケジュールで進行しており、個人TTチャンピオンが続々と生まれている。強豪国を中心に新王者を紹介しよう。



オランダのナショナル選手権個人タイムトライアルを制したトム・デュムラン(サンウェブ)オランダのナショナル選手権個人タイムトライアルを制したトム・デュムラン(サンウェブ) (c)CorVos
2年連続、3度めのタイトル獲得を果たしたトム・デュムラン(サンウェブ)2年連続、3度めのタイトル獲得を果たしたトム・デュムラン(サンウェブ) (c)CorVos
ジロ・デ・イタリアの総合優勝を果たすなど好調のトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)が、自身3度めとなるナショナル選手権個人タイムトライアルを制した。「今回のコースは自分向きだったけれど、気温が高かかったため常にコンディションに気をつけながら走るチャレンジングなレースとなった。」というデュムランのタイムは、50kmのコースで59分7秒。2位のスタフ・クレメントとは24秒、3位のロベルト・ヘーシンク(どちらもロットNLユンボ)とは58秒差をつける走りをデュムランは見せた。

デュムランは「この数週間、メンタルと身体的な調子のコントロールは上手く行ったし、自分で予想していたよりも楽に行えていたんだ。もう1年チャンピオンジャージを着ることができ誇らしい。もう一度レースで勝てて嬉しいよ」と語り、赤白青のチャンピオンジャージに袖を通す。

イギリスでは元アワーレコード保持者でありタイムトライアルを得意とするアレックス・ドーセット
(モビスター)をスティーヴン・カミングス(イギリス、ディメンションデータ)が下している。ポーランド選手権ではチームスカイのミカル・クウィアトコウスキーが後続に1分15秒差をつける走りで他を圧倒。

またタイムトライアルに強いBMCレーシングが各国の選手権でその強さを発揮。ルクセンブルクではをジャンピエール・ドリュケールが6秒差で前タイトルホルダーのボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ)を下し、スイス選手権ではシュテファン・キュングが優勝、シルヴァン・ディリエが2位に入っている。

ベルギーナショナル選手権個人タイムトライアルを制したイヴ・ランパールト(クイックステップフロアーズ)ベルギーナショナル選手権個人タイムトライアルを制したイヴ・ランパールト(クイックステップフロアーズ) (c)CorVos
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各国TTナショナル選手権結果
オランダ 50km
1位 トム・デュムラン(サンウェブ) 59'07"
2位 スタフ・クレメント(ロットNLユンボ) +24"
3位 ロベルト・ヘーシンク(ロットNLユンボ) +58"
ルクセンブルク 18.7km
1位 ジャンピエール・ドリュケール(BMCレーシング) 50'53"
2位 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ) +6"
3位 アレックス・キルシュ(WBベランクラシック・アクアプロテクト) +20"
ポーランド 39.6km
1位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) 49'42"
2位 マルチン・ビアロブロツキー(CCCスプランディポルコウィチェ) +1'15"
3位 マチェイ・ボドナル(ボーラ・ハンスグローエ) +1'31"
イギリス 44.4km
1位 スティーヴン・カミングス(ディメンションデータ) 57'18"
2位 アレックス・ドーセット(モビスター) +8"
3位 ジェームス・グレン(JLTコンドール) +50"
ベルギー 38.1km
1位 イヴ・ランパールト(クイックステップフロアーズ) 46'43"
2位 ヴィクトール・カンペナールツ(ロットNLユンボ) +17"
3位 ベン・ヘルマンス(BMCレーシング) +31"
フランス 51.6km
1位 ピエール・ラトゥール(アージェードゥーゼール・ラモンディアール) 1h05'50"
2位 ヨアン・パイヨ +27"
3位 アントニー・ルー(エフデジ) +1'08"
ノルウェー 43km
1位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ディメンションデータ) 54'07"
2位 アンドレアス・ヴァンスタッド(スパレバンケンSør) +1'07"
3位 クリストファー・シェルピング(ジョーカー・イコパル) +1'19"
スイス 38.6km
1位 シュテファン・キュング(BMCレーシング) 48'34"
2位 シルヴァン・ディリエ(BMCレーシング) +57"
3位 テリー・シアー(フォアアールベルク) +3'49"
text:Gakuto.Fujiwara