4月9日、関西トラックフェスタの初戦が京都向日町競輪場にて開催された。「トラック競技の楽しさや魅力を提案し、競技力の向上と普及を目指す」ことを目標に掲げるシリーズは京都、和歌山、大阪、奈良で年間7戦が開催予定だ。



スクラッチ T1クラス 会場は京都向日町400mバンクスクラッチ T1クラス 会場は京都向日町400mバンク photo:Hideaki TAKAGI
ケイリンRL+U12+U15決勝 迫力は成年男子と同じだケイリンRL+U12+U15決勝 迫力は成年男子と同じだ photo:Hideaki TAKAGI京都向日町競輪場のマスコット”ムッチー”と記念撮影京都向日町競輪場のマスコット”ムッチー”と記念撮影 photo:Hideaki TAKAGI


関西トラックフェスタ事務局担当の山岸正教氏。京都産業大学→元競輪S級選手だ関西トラックフェスタ事務局担当の山岸正教氏。京都産業大学→元競輪S級選手だ photo:Hideaki TAKAGI敷居が低く、間口が広い。まさにフェスタ(お祭り)という雰囲気のトラックイベントが、2017年4月から10月まで毎月、関西一円で開催される。開催地として予定されているのは京都向日町競輪場(周長400m)、和歌山競輪場(周長400m)、岸和田競輪場(周長400m)、奈良競輪場(周長333m)の4ヶ所だ。

主催は関西トラックフェスタ実行委員会(京都府自転車競技連盟と滋賀県自転車競技連盟)で、元競輪選手の山岸正教氏がオーガナイザーを務める。関西シクロクロスをはじめ、年間を通して様々な大会を開催する車連がバックアップするだけに運営の面では抜かりがない。

関西トラックフェスタ2017日程
第1戦 4月9日(日)京都:京都向日町競輪場
第2戦 5月5日(祝)京都:京都向日町競輪場
第3戦 6月25日(日)和歌山:和歌山競輪場
第4戦 7月22-23日 大阪:岸和田競輪場
第5戦 8月20日(日)奈良:奈良競輪場
第6戦 9月18日(日)未定
第7戦 10月8-9日 京都:京都向日町競輪場

京都向日町競輪場内のローラー台でウォーミングアップに余念がない京都向日町競輪場内のローラー台でウォーミングアップに余念がない photo:Hideaki TAKAGI関西トラックフェスタの特徴は何と言ってもロードバイクでも参加可能なカテゴリーが用意されていることだろう。「いきなりピストバイクに乗る機会が少ない中で、カテゴリーをピストバイクに限定すると競技が広がらない。最初はロードバイクでいいので、とにかくバンクを走ってその楽しさを分かってもらいたい」と山岸氏。

愛好会改め京都サイクルクラブは会員を募集している(日本写真判定㈱は2017年度から開催業務を京都府から受託)愛好会改め京都サイクルクラブは会員を募集している(日本写真判定㈱は2017年度から開催業務を京都府から受託) photo:Hideaki TAKAGI「参加者も年々増加しています。去年は1レース平均100名前後の参加をいただいていましたが、今回のエントリーは130名強。開幕戦としては多くて驚いています。最終的には多くの参加者がトラック競技に打ち込む流れになってほしいというのが自分の思いです」。実際に去年ロードバイクで走っていた参加者が今年になってピストバイクで走っているパターンも多いという。

200mFTT U12・U15の選手も走る200mFTT U12・U15の選手も走る photo:Hideaki TAKAGIアマチュアのバンクとは異なり、一般的に走るイメージが湧きにくい競輪場。現在一般のサイクリストが走るチャンスは、例えば京都向日町競輪場に関して言うと、関西トラックフェスタや京都サイクルクラブ(愛好会)のバンク解放などに限定される。

ケイリンR1クラス決勝 大人の戦いはスタート前の舌戦から?ケイリンR1クラス決勝 大人の戦いはスタート前の舌戦から? photo:Hideaki TAKAGI山岸氏は「日本には競輪場を含めてバンクが60ヶ所ほどある。これほど多くのバンクを保有している国は他にないので、有効活用しないと勿体ない。バンクの数を減らさないためにも盛り上げていきたいですね」と、全国的に減少傾向にあるバンクの実情を憂う。

子どもたちも大人と一緒に走り切った!子どもたちも大人と一緒に走り切った! photo:Hideaki TAKAGI「よく『トラックレースは危険な競技』と思われがちですが、急ブレーキもなければ急カーブもなく、むしろ安全です。ピストバイクは自転車の元祖であり、シンプルで短時間ながら様々な要素が凝縮されている。ペダリングや集団走行など、走行技術の習得に適した自転車です。バンクはコースを全て見渡せるのもポイントで、観戦しやすいだけでなく、例えばレース中の危ない走行などをレース後に指摘しやすいんです。トラックレースで得た技術をロードレースや他の競技に生かすことができる」という言葉通り、実際に関西トラックフェスタで経験を積んだ選手がロードレースでも成績を残している。

ケイリンR1クラス決勝 勝者を囲んで反省会ケイリンR1クラス決勝 勝者を囲んで反省会 photo:Hideaki TAKAGI開幕戦の開催カテゴリーは1kmTT、ケイリン、スクラッチという共通種目に加え、個人追い抜きや200mフライングタイムトライアル、そして当日エントリー可能な団体追い抜きとチームスプリントも。その他にもポイントレースやエリミネーションが日程によっては行われる。

1kmTT  R1クラス 辻啓(八ヶ岳CYCLING CLUB)あと200m!1kmTT R1クラス 辻啓(八ヶ岳CYCLING CLUB)あと200m! photo:Hideaki TAKAGIトップカテゴリーのT1(トラック)とR1(ロード)は総合ポイントも争われ、総合優勝者はチャンピオンジャージを着て翌年のシリーズに参戦可能。カテゴリーを通してどの種目にも賞金が用意される。さらに複数の種目へのエントリーが可能で、2種目2,000円、3種目2,500円(いずれも+200mFTTに参加可能)というエントリー費の安さも魅力だ。

ケイリンの先頭誘導員は京都向日町競輪場所属の小谷実選手が務めるなど、元競輪選手の山岸氏ならではの人選も。また、5月に競輪学校に入学することが決まっている豊岡英子も1000mと500mのタイムトライアルに出場し、手にしたばかりの新しいカーボンバイクの感触を確かめていた。

これまで主にロードレースやシクロクロスを取材&参戦してきた筆者もロードバイクで参戦した。バンクでのレースは新鮮そのもの。200mフライングタイムトライアルや1000mタイムトライアルといった定番の計測を行って自分の基準を知ることで、また違った視点でトラックレースを観戦できると感じた。例えば200mフライングタイムトライアルで記録した13秒160というタイムは、平均スピードにすると54.711km/h。つまりブラドレー・ウィギンズ(イギリス)がもつアワーレコード54.526kmに近い。もちろん機材など様々なコンディションは異なるが、そのことを差し引いてもこちらが全開でもがいているスピードでウィギンズが1時間を走り続けるのかというシンプルな驚きがある。ちなみに200mフライングタイムトライアルの世界記録はフランソワ・ペルヴィスの9秒347(77.030km/h)、日本記録は中川誠一郎の9秒702(74.212km/h)。

関西トラックフェスタの次戦は5月5日に同じ京都向日町競輪場で開催。ロードバイクもウェルカムなトラックのお祭りへの参戦をおすすめしたい。



T1 200mFTT
1位 福元啓太(関西大学)11"660
2位 姫野正志(ゼロウノフロンティア)12"010
3位 杉江茂樹(CWASPアタリ前田)12"100
3位 谷和也 12"100

T2 200mFTT
1位 近藤靖矩 12"090
2位 島奨乃(Fortuna Tredici)12"150
3位 前田堅一朗(CWASPアタリ前田)12"410

T3 200mFTT
1位 田口純也(662CCC)14"300
2位 一和貴之(RiseーRT)14"670
3位 腰山雅大(All-City Cycles)14"810

TL 200mFTT
1位 島袋陽子(エキップリオン)14"530
2位 奥平厚子(Team ZERO UNO FRONTIER)14"990

TM 200mFTT
1位 安東秀倫(チーム岡山)12"390
2位 廣井浩一(CARO SPORT)13"270
3位 片山和彦(Team ZERO UNO FRONTIER)13"590

R1 200mFTT
1位 渡邊雄太(NEXTREEM・うどん虹や)13"060
2位 辻啓(八ヶ岳CYCLING CLUB)13"160
3位 川下拓哉(Coraggio Kawanishi Cycling Team)13"430

R2 200mFTT
1位 梅田弘之 13"850

U12 200mFTT
1位 内田樂(美山サイクリングクラブ)16"990
2位 片山国拓(Team ZERO UNO FRONTIER)17"510
3位 上田真太郎(846Limited)17"740

U15 200mFTT
1位 大野風貴芽(MINOURA大垣レーシング)13"540
2位 田口詞也(662CCC)15"240
3位 酒井寛大 15"560



200mFTT T1クラス1位 福元啓太(関西大学)11秒660200mFTT T1クラス1位 福元啓太(関西大学)11秒660 photo:Hideaki TAKAGI200mFTT R1クラス1位 渡邊雄太(NEXTREEM・うどん虹や)13秒060200mFTT R1クラス1位 渡邊雄太(NEXTREEM・うどん虹や)13秒060 photo:Hideaki TAKAGI



T1 個人追い抜き 4km
1位 手嶋豊(関西大学)5'07"71
2位 大西崇公(同志社大学)5'16"04
3位 金井克磨(大阪経済大学)5'21"01

T2 個人追い抜き 4km
1位 新開隆人(Coraggio Kawanishi Cycling Team)5'33"49
2位 當麻雄大(ナカガワRC)5'41"33
3位 太田大地([email protected])5'45"41

T3 個人追い抜き 3km
1位 畠晃輝(飾磨工業)4'03"37
2位 島津尚弥(崇徳高等学校)4'03"82
3位 浅尾佳弘(茨木工科高等学校)4'11"70

TM 個人追い抜き 3km
1位 安東秀倫(チーム岡山)4'07"79
2位 小田一仁(サクラマチサイクル)4'23"73
3位 板崎寿一(Aoyama Rockets RT)4'28"01

TL 個人追い抜き 3km
1位 中里友香(eNShare Cycling Team)4'36"43
2位 原田悦子 4'36"77

R1 個人追い抜き 3km
1位 頼近直純(Teamまんま)4'37"64

R2 個人追い抜き 2km
1位 神野悠作(八ヶ岳CYCLING CLUB)3'00"40
2位 田口詞也(662CCC)3'24"47



個人追い抜き4kmT1  優勝の手嶋豊(関西大学)5分07秒71個人追い抜き4kmT1 優勝の手嶋豊(関西大学)5分07秒71 photo:Hideaki TAKAGI個人追い抜き3kmTL 優勝の中里友香(eNShare Cycling Team)4分36秒43個人追い抜き3kmTL 優勝の中里友香(eNShare Cycling Team)4分36秒43 photo:Hideaki TAKAGI



T1 ケイリン決勝
1位 小原洋未(リオンかベローチェ)12"630
2位 杉江茂樹(CWASPアタリ前田)
3位 金井克磨(大阪経済大学)

T2 ケイリン決勝
1位 島奨乃(Fortuna Tredici)12"780
2位 今村有亨(PRTコセキ)
3位 野崎翼(大阪大学)

T3 ケイリン決勝
1位 藤田隼輔(飾磨工業)13"520
2位 楠田祥大
3位 田口純也(662CCC)

TM+TL ケイリン決勝
1位 安東秀倫(チーム岡山)13"840
2位 金子光廣
3位 鍋山聡(岸和田練習会)

R1 ケイリン決勝
1位 川嶋祐紀(Fortuna Tredici)13"680
2位 後藤東洋士(ネクストリーム・うどん虹や)
3位 片桐健(自転車で暴れ倒し)

R2 ケイリン決勝
1位 梅田弘之 14"340
2位 神野悠作(八ヶ岳CYCLING CLUB)
3位 大山英俊(北摂すからと~れ)

RL+U12+U15 ケイリン決勝
1位 小林りょう 17"830
2位 内田凛(美山サイクリングクラブ)
3位 上田真太郎(846Limited)



ケイリンT1クラス決勝のペーサーは山岸正教氏ケイリンT1クラス決勝のペーサーは山岸正教氏 photo:Hideaki TAKAGIケイリンRL+U12+U15決勝 横一線のフィニッシュケイリンRL+U12+U15決勝 横一線のフィニッシュ photo:Hideaki TAKAGI



T1 スクラッチ 8km
1位 村上翔馬(大阪産業大学)10'24"18
2位 山口忠行(eNShare cycling team)
3位 金井克磨(大阪経済大学)

T2 スクラッチ 8km
1位 中釜健次 11'03"50
2位 前田堅一朗(CWASPアタリ前田)
3位 堀ひろゆき(HMG)

T3+TM+TL スクラッチ 4km
1位 小田一仁(サクラマチサイクル)5'38"34
2位 藤田隼輔(飾磨工業)
3位 金森修一(パナソニック)

R1 スクラッチ 4km
1位 川嶋祐紀(Fortuna Tredici)5'38"21
2位 片桐健(自転車で暴れ倒し)
3位 森田正徳(オーマイRC)

R2+U12+U15 スクラッチ 2km
1位 神野悠作(八ヶ岳CYCLING CLUB)2'49"06
2位 大山英俊(北摂すからと~れ)
3位 太田了允



スクラッチ T1クラス 村上翔馬(大阪産業大学)が接戦を制するスクラッチ T1クラス 村上翔馬(大阪産業大学)が接戦を制する photo:Hideaki TAKAGIスクラッチ R2+U12+U15 子どもたちも一緒に走るスクラッチ R2+U12+U15 子どもたちも一緒に走る photo:Hideaki TAKAGI



T1 タイムトライアル 1km
1位 小原洋未(リオンかベローチェ)1'10"53
2位 杉江茂樹(CWASPアタリ前田)1'12"31
3位 福元啓太(関西大学)1'12"565

T2 タイムトライアル 1km
1位 島奨乃(Fortuna Tredici)1'12"941
2位 弥村皆斗(花園高校)1'17"024
3位 中釜健次 1'17"268

TM タイムトライアル 1km
1位 安東秀倫(チーム岡山)1'13"879
2位 赤井宏充(masahikomifune.com)1'19"723
3位 廣井浩一(CARO SPORT 1'19"869

R1 タイムトライアル 1km
1位 大川友久(Project [email protected])1'19"389
2位 後藤東洋士(ネクストリーム・うどん虹や)1'19"526
3位 川嶋祐紀(Fortuna Tredici)1'20"816

T3 タイムトライアル 500m
1位 田口純也(662CCC)39"690
2位 金森修一(パナソニック)40"790
3位 腰山雅大(All-City Cycles)41"910

TL タイムトライアル 500m
1位 豊岡英子 40"720
2位 島袋陽子(エキップリオン)43"650
3位 中里友香(eNShare Cycling Team)43"750

R2 タイムトライアル 500m
1位 梅田弘之 41"68
2位 大山英俊(北摂すからと~れ)42"16

RL タイムトライアル 500m
1位 山野葉子(Toyo Frame)49"45

U12 タイムトライアル 500m
1位 上田真太郎(846Limited)50"650
2位 内田樂(美山サイクリングクラブ)51"160

U15 タイムトライアル 500m
1位 大野風貴芽(MINOURA大垣レーシング)40"770
2位 田口詞也(662CCC)45"140
3位 小林りょう 45"190



1kmTT  T1クラス 優勝の小原洋未(リオンかベローチェ)1分10秒531kmTT T1クラス 優勝の小原洋未(リオンかベローチェ)1分10秒53 photo:Hideaki TAKAGI1kmTT  R1クラス 優勝の大川友久(Project k@2)1分19秒3891kmTT R1クラス 優勝の大川友久(Project [email protected])1分19秒389 photo:Hideaki TAKAGI



チームスプリント
1位 岸和田練習会A(鈴木ただし・片山和彦・島奨乃)1'34"19
2位 岸和田練習会B(新井宏昭・藤田季之・中島雅央)1'35"70
3位 チームプレザント(上田真太郎・片山国拓・小林りょう)1'54"92

団体追い抜き
1位 非公開(井上人志・小原洋未・山口忠行・島津尚弥)5'05"00
2位 大阪経済大学(真部拓海・三浦翔馬・金井克磨・金西竜太郎)5'10"24
3位 崩壊したくないチーム(伊藤優以・奥平厚子・島袋陽子・中里友香)6'08"22



団体追抜き 全員違うチームでも息はぴったり団体追抜き 全員違うチームでも息はぴったり photo:Hideaki TAKAGI団体追抜き 女性だけのチームで団体追抜き 女性だけのチームで photo:Hideaki TAKAGI




text:Kei Tsuji
photo:Hideaki Takagi
Amazon.co.jp 
の画像 バイクパッキング BOOK 軽量バッグシステムが創る新しい自転車旅
投稿者: 北澤 肯
出版社: 山と渓谷社 (2017)
装丁: 単行本(ソフトカバー), 120 ページ
の画像 サイクルパーツオールカタログ 2017-2018 (ヤエスメディアムック525)
投稿者:
出版社: 八重洲出版 (2017)
装丁: ムック, 410 ページ
の画像 日本の絶景道100選 (エイムック 3693)
投稿者:
出版社: エイ出版社 (2017)
装丁: ムック, 143 ページ