UCI(国際自転車競技連盟)はボーラ・ハンスグローエやバーレーン・メリダを含む17チームにUCIワールドツアーライセンスを与えることを発表。中国のTJスポート(現ランプレ・メリダ)のライセンスは書類の不備により保留状態だ。



TJスポートの前身、ランプレ・メリダTJスポートの前身、ランプレ・メリダ photo:Kei TsujiUCIは当初UCIワールドチーム(UCIワールドツアーライセンス保有チーム)の上限を2017年度に18チームから17チームに減らす(将来的に16チームまで段階的に減らす)予定だったが、PCC(プロサイクリング協議会)の会議を経て、2017年も継続的にUCIワールドチームの上限を18チームに設定すると発表。そのためUCIワールドツアーライセンスを申請した全18チームのライセンス獲得が可能となったが、発表されたUCIワールドツアーライセンス交付チームリストの中にTJスポートの名前は含まれなかった。

TJスポートへの移籍が決まっているベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)TJスポートへの移籍が決まっているベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsuji新城幸也やヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)が加入する新生バーレーン・メリダや、ペーター・サガン(スロバキア)が加入するボーラ・ハンスグローエがUCIワールドツアーライセンスを獲得し、UCIワールドチーム入りを決めた一方で、ランプレ・メリダ後継の中国チームとしてスタートを切るTJスポートのライセンスは「ライセンス委員会による審査を継続中」として保留状態に。

ライセンス保留の理由に挙げられるのが書類の不備だ。ライセンス申請担当者の体調不良によって、チーム運営資金を保証する中国スポンサーの書類提出が遅れたことが保留の原因であるとサイクリングニュースは伝えている。デッドラインである12月15日までにUCIへの提出書類が揃わなければ、同チームはUCIワールドツアーライセンスを逃し、UCIプロコンチネンタルチームとしての登録を強いられる。その場合、所属選手の契約は無効となり、多くの選手が他チームへの交渉を開始することになるだろう。

TJスポートは2017年に向けてBMCレーシングのダルウィン・アタプマ(コロンビア)やチームスカイのベン・スウィフト(イギリス)、アスタナのアンドレア・グアルディーニ(イタリア)らを獲得済み。ルイ・コスタ(ポルトガル)やディエゴ・ウリッシ(イタリア)、ルイス・マインティーズ(南アフリカ)といった主力選手はランプレ・メリダから継続して所属することが決まっている。



2017年度のUCIワールドツアーライセンス獲得チーム
AG2Rラモンディアール(フランス)
アスタナ(カザフスタン)
BMCレーシング(アメリカ)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
キャノンデール・ドラパック(アメリカ)
ディメンションデータ(南アフリカ)
クイックステップフロアーズ(ベルギー)
FDJ(フランス)
ロット・ソウダル(ベルギー)
モビスター(スペイン)
オリカ・バイクエクスチェンジ(オーストラリア)
バーレーン・メリダ(バーレーン)
カチューシャ・アルペシン(スイス)
ロットNLユンボ(オランダ)
チームスカイ(イギリス)
チームサンウェブ(ドイツ)
トレック・セガフレード(アメリカ)

2017年度のUCIプロコンチネンタル登録チーム
アクアブルー・スポート(アイルランド)
バルディアーニCSF(イタリア)
カハルーラル・セグロスRGA(スペイン)
CCCスプランディ・ポルコウィチェ(ポーランド)
コフィディス(フランス)
デルコ・マルセイユKTM(フランス)
ディレクトエネルジー(フランス)
フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト(フランス)
ガスプロム・ルスヴェロ(ロシア)
イスラエル・サイクリングアカデミー(イスラエル)
マンサナ・ポルトボン(コロンビア)
NIPPOヴィーニファンティーニ(イタリア)
ルームポット・ネダランセロテリ(オランダ)
スポートフラーンデレン・バロワーズ(ベルギー)
ノボノルディスク(アメリカ)
ユナイテッドヘルスケア(アメリカ)
ヴェランダスヴィレムス・クレラン(ベルギー)
WBヴェランクラシック・アクアプロジェクト(ベルギー)
ウィリエールトリエスティーナ(イタリア)

text:Kei Tsuji

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