大集団スプリントの先頭で競り合うアルカンシェルとチームスカイジャージ。トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)らが落車リタイアする平坦ステージの最後にエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)が勝利した。
アブダビのシェイク・ザーイド・モスクを通過 photo:Tim de Waele
高層ビルが並ぶアブダビの街並み photo:Tim de Waele
レース前半に落車したトム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ) photo:Tim de Waele
落車後しばらくして意識が戻ったトム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ) photo:Tim de WaeleF1グランプリ最終戦アブダビGP(11月29日)の舞台であるヤス・マリーナ・サーキットをスタートするアブダビツアー第2ステージ。アブダビ中心部を含む周回コースが設定され、129kmの平坦コースは巨大ショッピングセンターのヤスモール前でフィニッシュを迎える。
2日連続でラファ・シティウイ(チュニジア、スカイダイブドバイ)が終盤にアタック photo:Tim de Waeleスプリンター向きのド平坦コースだが、この日もスプリント賞トップのポール・ヴォス(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)が積極的にエスケープ。合計6名が逃げグループを形成し、リーダーチームのアスタナ率いる集団を引き離しにかかる。
スプリントで競り合うペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)とエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) photo:Tim de Waeleスプリントポイントでスプリント賞のリードを広げたいヴォスだったが、第1スプリントでフェデリコ・ズルロ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)にコース脇に追いやられてスプリントできず。落車を免れたもののポイントを獲得できなかったヴォスはズルロに詰め寄って殴打する。その結果、ヴォスはコミッセールから失格処分を受け、レースを去った。
サガンをスプリントで下したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) photo:Tim de Waele一方のメイン集団ではボーネンがテオ・ボス(オランダ、MTNキュベカ)やヤングライダー賞ジャージのソンゲソ・ジム(南アフリカ、MTNキュベカ)とともに激しく落車。頭に外傷を負ったボーネンはそのまま病院に搬送され、側頭骨骨折の診断を受けた。チームの発表によると、落車直後は一時的に意識を失ったものの、現在は意識がはっきりとしているという。経過観察とさらなる検査のためボーネンは病院で一夜を過ごすことに。
リーダージャージを獲得したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) photo:Tim de Waeleアスタナの牽引によってリードを失った逃げグループは崩壊。メイン集団を飛び出したアントン・ヴォロブネフ(ロシア、カチューシャ)とラファ・シティウイ(チュニジア、スカイダイブドバイ)らが新たに逃げを試みたが、この動きも残り3kmを切って集団に飲み込まれる。前日に引き続き大集団でのスプリントに持ち込まれた。
ティンコフ・サクソやエティックス・クイックステップ、BMCレーシングによるリードアウト争いの中から、前日とは逆にダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ・サクソ)が世界チャンピオンのために先頭へ。残り150mを着るとベンナーティの後ろからペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)が飛び出し、ほぼ同時にヴィヴィアーニも腰を上げた。
先行するサガンと、追撃するヴィヴィアーニ。スピードの乗った平坦スプリントではヴィヴィアーニに分があった。
ドバイツアーでもステージ優勝を飾っているヴィヴィアーニが今シーズンのUAEレース2勝目。ヴィヴィアーニは「幸運な場所かもね!」とコメントする。「トラック世界選手権前にドバイツアーで勝って、ロード世界選手権の後にアブダビツアーで勝利。シーズンも終盤だけど、まだ調子が良くてパワーが出ているので勝てると思っていた」。
総合首位アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)がスプリントに絡めずステージ20位に終わったため、ボーナスタイムによってヴィヴィアーニが首位に。しかし翌日は山頂フィニッシュが設定された今大会唯一の山岳ステージ。ヴィヴィアーニは「明日はワウト・ポエルスとレオポルド・ケーニッヒのために走る。そして明後日また勝利を狙いたい」とコメントしている。
選手コメントはレース公式リリースより。
アブダビツアー2015第2ステージ結果
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 3h02’07”
2位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)
3位 ファビオ・サバティーニ(イタリア、エティックス・クイックステップ)
4位 ルーカ・メスゲツ(スロベニア、ジャイアント・アルペシン)
5位 ルーカス・ヴィスニオフスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
6位 アンドレア・パリーニ(イタリア、スカイダイブドバイ)
7位 ホアホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)
8位 クリストファー・レイサム(イギリス、チームウィギンズ)
9位 マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
10位 ミハエル・シュワルツマン(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)
個人総合成績
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 7h23’08”
2位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
3位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) +04”
4位 アレッサンドロ・バッツァーナ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
5位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ・サクソ) +06”
6位 ソフィアネ・ハディ(モロッコ、スカイダイブドバイ)
7位 ファビオ・サバティーニ(イタリア、エティックス・クイックステップ)
8位 フランシスコ・マンセボ(スペイン、スカイダイブドバイ) +07”
9位 フェデリコ・ズルロ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア) +08”
10位 マキシム・ベルコフ(ロシア、カチューシャ)
ポイント賞
エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)
スプリント賞
アレッサンドロ・バッツァーナ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
ヤングライダー賞
ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)
チーム総合成績
ユナイテッドヘルスケア
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele








ティンコフ・サクソやエティックス・クイックステップ、BMCレーシングによるリードアウト争いの中から、前日とは逆にダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ・サクソ)が世界チャンピオンのために先頭へ。残り150mを着るとベンナーティの後ろからペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)が飛び出し、ほぼ同時にヴィヴィアーニも腰を上げた。
先行するサガンと、追撃するヴィヴィアーニ。スピードの乗った平坦スプリントではヴィヴィアーニに分があった。
ドバイツアーでもステージ優勝を飾っているヴィヴィアーニが今シーズンのUAEレース2勝目。ヴィヴィアーニは「幸運な場所かもね!」とコメントする。「トラック世界選手権前にドバイツアーで勝って、ロード世界選手権の後にアブダビツアーで勝利。シーズンも終盤だけど、まだ調子が良くてパワーが出ているので勝てると思っていた」。
総合首位アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)がスプリントに絡めずステージ20位に終わったため、ボーナスタイムによってヴィヴィアーニが首位に。しかし翌日は山頂フィニッシュが設定された今大会唯一の山岳ステージ。ヴィヴィアーニは「明日はワウト・ポエルスとレオポルド・ケーニッヒのために走る。そして明後日また勝利を狙いたい」とコメントしている。
選手コメントはレース公式リリースより。
アブダビツアー2015第2ステージ結果
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 3h02’07”
2位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)
3位 ファビオ・サバティーニ(イタリア、エティックス・クイックステップ)
4位 ルーカ・メスゲツ(スロベニア、ジャイアント・アルペシン)
5位 ルーカス・ヴィスニオフスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
6位 アンドレア・パリーニ(イタリア、スカイダイブドバイ)
7位 ホアホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)
8位 クリストファー・レイサム(イギリス、チームウィギンズ)
9位 マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
10位 ミハエル・シュワルツマン(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)
個人総合成績
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 7h23’08”
2位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
3位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ) +04”
4位 アレッサンドロ・バッツァーナ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
5位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ・サクソ) +06”
6位 ソフィアネ・ハディ(モロッコ、スカイダイブドバイ)
7位 ファビオ・サバティーニ(イタリア、エティックス・クイックステップ)
8位 フランシスコ・マンセボ(スペイン、スカイダイブドバイ) +07”
9位 フェデリコ・ズルロ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア) +08”
10位 マキシム・ベルコフ(ロシア、カチューシャ)
ポイント賞
エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)
スプリント賞
アレッサンドロ・バッツァーナ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
ヤングライダー賞
ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)
チーム総合成績
ユナイテッドヘルスケア
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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