ブエルタ・ア・アンダルシア"ルタ・デル・ソル"でバルベルデが3年連続の総合優勝を達成。初日からステージ3連勝を飾ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が、総合リードを失うことなく最終日まで駆け抜けた。



ブエルタ・ア・アンダルシア2014第4ステージブエルタ・ア・アンダルシア2014第4ステージ image:www.vueltaandalucia.esブエルタ・ア・アンダルシア最終日はウブリケからフエンジローラまでの157km。カテゴリー1級の山岳を含むコースで、前半からトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)やヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ)、リーナス・ゲルデマン(ドイツ、MTNキュベカ)、ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)、アメツ・チュルカ(スペイン、カハルーラル)らが逃げた。

メイン集団のペースを上げるゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)メイン集団のペースを上げるゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Cor Vos総合で2分50秒遅れのチュルカが逃げに乗ったことで、モビスターは警戒感を解かずにメイン集団をコントロールする。そのためタイム差が3分以上に広がることはなかった。

アルントをスプリントで下したモレノ・ホフランド(オランダ、ベルキン)アルントをスプリントで下したモレノ・ホフランド(オランダ、ベルキン) photo:Cor Vos上手く協調体制を築けない展開を嫌って、逃げグループからドゥムランがアタックする。独走力に長けた長身のドゥムランは、ゴールまで30kmを残して単独に。一時的にタイム差は2分を推移したものの、スプリンターチームを振り切ることは出来なかった。

カウンターアタックで合流したアレクセイ・ルトセンコ(カザフスタン、アスタナ)を含めて、残り5kmで逃げは全て吸収される。ゴールスプリントに向けて主導権を握ったのはトップスポートフラーンデレンで、残り2kmのロータリーで先頭6名が飛び出す形となる。

思いがけずに飛び出した6名が後続を振り切り、そのままゴールスプリントに突入。メンバー3名を揃えたトップスポートフラーンデレン勢を下し、モレノ・ホフランド(オランダ、ベルキン)が先着した。

ラボバンクの育成チームを経て2013年にプロデビューした元オランダU23チャンピオンのホフランド。2013年のツアー・オブ・ハイナンではステージ3勝の活躍で、最終的に総合優勝を果たしている。22歳ながらベルキンを代表するスプリンターだ。

「今日は一日中チームメイトに助けられたよ。テンダムが逃げに乗り、ノルダーグとイヴェールが集団をコントロールし、最後はモレマとファンデルライクにリードされてスプリントした。シーズン初戦での勝利は意味が大きい。ヨーロッパのクラシックレースでも活躍したい」とホフランドは意気込む。

総合リーダージャージを着るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)はステージ10位でフィニッシュし、危なげない走りで大会3連覇を達成した。ステージ31位とステージ32位の間に11秒のタイム差が生まれたため、最終的にバルベルデとリッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ)のタイム差は31秒、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)とのタイム差は33秒に広がっている。

選手コメントはベルキン公式サイトより。



今シーズン初勝利を飾った22歳のモレノ・ホフランド(オランダ、ベルキン)今シーズン初勝利を飾った22歳のモレノ・ホフランド(オランダ、ベルキン) photo:Cor Vos優勝トロフィーを受け取るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)優勝トロフィーを受け取るアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Cor Vos



ブエルタ・ア・アンダルシア2014第4ステージ結果
1位 モレノ・ホフランド(オランダ、ベルキン)                4h09'53"
2位 ニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・シマノ)
3位 ケニース・ファンビルセン(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
4位 トム・ファンアスブロック(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)      +01"
5位 エドワード・トゥーンス(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
6位 ダヴィデ・ヴィガノ(イタリア、カハルーラル)
7位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、チームスカイ)
8位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
9位 ダニエル・ホエルガールド(ノルウェー、ETIXX)
10位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

個人総合成績
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)            14h37'51"
2位 リッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ)              +31"
3位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)             +33"
4位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
5位 タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)                 +43"
6位 バウク・モレマ(オランダ、ベルキン)                    +55"
7位 トーマス・デガント(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)        +1'02"
8位 ダニエル・ナバーロ(スペイン、コフィディス)               +1'06"
9位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)               +1'13"
10位 ルイスアンヘル・マテマルドネス(スペイン、コフィディス)         +1'24"

ポイント賞
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

山岳賞
トム・ファンアスブロック(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)

複合賞
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

チーム総合成績
アスタナ

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos

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