常に自転車界をリードするイタリアンブランド、ピナレロの2013ニューモデルが発表された。最高峰グレードのドグマが「ドグマ65.1 THINK 2」へと進化を遂げ、大幅に価格が下がった。
エントリー~中級モデルグレードには2車種が追加され、さらなるラインナップの拡充が達成された。

6月20日、東京・代官山で開催された発表会でお披露目された2013ラインナップ。マイナーチェンジしたドグマ、そしてFP TEAM、FP UNO CARBON、ディスクブレーキ仕様のCXマシン FCX DISK CROSS CARBONのラインナップを紹介しよう。

ピナレロ ドグマ65.1 THINK 2
2009年にトップモデルとしてデビューを飾ったドグマは、2012年モデルで「ドグマ2」へと進化。そして2013年モデルはカーボン素材の見直しによってさらなるブラッシュアップが施れた。それが「ドグマ65.1 THINK 2」だ。

ピナレロ ドグマ65.1 THINK 2(850)ピナレロ ドグマ65.1 THINK 2(850) (c)カワシマサイクルサプライ

ドグマ65.1 THINK 2に採用されたのは、東レ製のNanoalloyテクノロジーを用いた65tの超ハイモジュラスカーボンファイバーだ。マシンの基本的なジオメトリーに変更は無いものの、この超高弾性のカーボン素材を用いることによって、さらなる軽量化を達成し、ドグマ2と比較して若干の剛性アップも果たしているという。

ピナレロ ドグマ65.1 THINK 2(744/BIANCO BLUE)ピナレロ ドグマ65.1 THINK 2(744/BIANCO BLUE) (c)カワシマサイクルサプライピナレロ ドグマ65.1 THINK 2(747/ROSSO)ピナレロ ドグマ65.1 THINK 2(747/ROSSO) (c)カワシマサイクルサプライ


電動、メカニカルどちらにも対応するTHINK2システムを採用電動、メカニカルどちらにも対応するTHINK2システムを採用 (c)Makoto.AYANOバッテリーはダウンチューブ下部に収まる。プレスフィットBBは不採用が決まったバッテリーはダウンチューブ下部に収まる。プレスフィットBBは不採用が決まった (c)Makoto.AYANO


そして最新コンポーネントに対応すべくシマノ、カンパニョーロどちらの電子制御変速システムにも対応し、なおかつ従来からのワイヤーコントロール式メカニカルコンポーネントにも対応する「THINK 2」システムを搭載したことで専用フレームを必要としない柔軟性も持ち合わせている。

発表会の会場に展示されたモデルはまだプロトタイプ。THINK 2のケーブル引き入れ部分の形状などは変更があるだろうとのこと。また、展示車はプレスフィットBBとなっていたが、現時点で採用が見送られ、おそらく通常のイタリアンタイプになるだろうとのこと。

ピナレロ ドグマ65.1 THINK 2フレームセット
■フレーム素材:トレカCarbon 65HM1K Nanoalloy
■フォーク:ONDA2 65HM1K 1"1/8-1"1/2
■バック:ONDA2 バックステイ
■カラー:743/NERO ROSSO、747/ROSSO、742/BIANCO ROSSO、744/BIANCO BLUE他
■価 格:449,000円





ピナレロ FP TEAM

ピナレロ FP TEAM(737/sky)ピナレロ FP TEAM(737/sky) (c)カワシマサイクルサプライ

新たにラインナップに追加されたFP TEAMは、30HM12Kカーボンを使用したミドルクラスロードモデルだ。もちろんONDAフォークを前後ともに搭載し、ボリューム感のあるダウンチューブやBB周りが高い剛性を生み出すという。シマノ・アルテグラ仕様となり、コストパフォーマンスにも優れる。

ピナレロ FP TEAM(736/Movistar)ピナレロ FP TEAM(736/Movistar) (c)カワシマサイクルサプライピナレロ FP TEAM(751/Rainbow)ピナレロ FP TEAM(751/Rainbow) (c)カワシマサイクルサプライ


唯一モビスターとチームスカイのレプリカカラー、そしてアルカンシエルのレインボーカラーをあしらったモデルが用意される。週末サイクリングをメインに楽しむ方を対象に造られた高級感あるバイクだ。

ピナレロ FP TEAM完成車
■フレーム素材:30HM12K
■フォーク:ONDAカーボン 30HM12K 1"1/8-1"1/4
■カラー:736/Movistar、737/sky、738/White Red、751/Rainbow
■コンポーネント:シマノ・アルテグラ
■価 格:319,000円





ピナレロ FP UNO CARBON
FP UNO CARBONは、エントリーロードカテゴリーにあたる新登場のフルカーボンバイクだ。フレーム素材にはビギナーにも優しい乗り味を提供する24HMUDカーボンが採用され、前後ともONDAフォークが装備される。

ピナレロ FP UNO Carbon(757/Carbon White)ピナレロ FP UNO Carbon(757/Carbon White) (c)カワシマサイクルサプライピナレロ FP UNO Carbon (758/Carbon Red)ピナレロ FP UNO Carbon (758/Carbon Red) (c)カワシマサイクルサプライ


メインコンポーネントはシマノ・ティアグラが装備されるが、シフターは105仕様。性能はもちろんのこと、高級感のあるグラフィックと共にルックスを高めている。価格も20万円を切る非常にリーズナブルな設定で、ビギナーには魅力あふれる入門バイクだ。

ONDAフォークを前後共に採用し、高級感あるフォルムONDAフォークを前後共に採用し、高級感あるフォルム (c)Makoto.AYANO1"1/8-1"1/4の上下異形テーパードヘッドを採用1"1/8-1"1/4の上下異形テーパードヘッドを採用 (c)Makoto.AYANO


ピナレロ FP UNO CARBON完成車
■フレーム素材:24HMUD
■フォーク:ONDAカーボン 24HMUD 1"1/8-1"1/4
■カラー:757/Carbon White、758/Carbon Red
■コンポーネント:シマノ・ティアグラ、105
■価 格:199,000円





ピナレロ FCX DISK CROSS CARBON

ピナレロ FP TEAM(738 WHITE RED)ピナレロ FP TEAM(738 WHITE RED) (c)カワシマサイクルサプライ

ピナレロがリリースするシクロクロスバイクが、FCX DISK CROSS CARBON。フレームは30HM12Kカーボンを採用し、ディスクブレーキ仕様となることが最大の特徴だ。本国で販売されている従来モデルのCXマシンと大きく姿を変え、ベンド量の少ないONDAフロントフォークや、ドグマKやROKHと同様のシェイプを持つシートステーが採用されている。チェーンステーは下側へ湾曲する形状で、衝撃吸収性を高めたものと思われる。詳しいデータや発売日などは未発表。


ピナレロ FCX DISK CROSS CARBONフレームセット
■フレーム素材:30HM12K
■価 格:256,000円





ピナレロ MAAT PISTA

ピナレロ MAAT PISTAピナレロ MAAT PISTA (c)カワシマサイクルサプライ

トラックレーサー向けにピナレロがリリースするニューモデルが、MAAT(マート)。最高級グレードの東レ製トレカ60HM1K超高弾性カーボンを使用し、各所にリブを設けた非常にマッシブでボリューム感あふれるフレームワークが目立つ。

各所にリブを設けた非常にボリュームあふれる造り各所にリブを設けた非常にボリュームあふれる造り (c)Makoto.AYANOエアロ形状の専用トラックハンドルエアロ形状の専用トラックハンドル (c)Makoto.AYANO


エアロ形状の専用ハンドルとともにトータルでデザインされたMAATは、フレームセット販売のみで、完全受注発注モデルとなる。価格や詳しいデータなどは未発表。

ピナレロ MAAT PISTA
■フレーム素材:トレカ60HM1K