グランツールで好成績を残すデニス・メンショフ(ロシア)が、実質的に解散するジェオックス・TMCを離れてカチューシャに移籍する。ロシアを代表するグランツールレーサーのロシアチーム入り。一方でダニーロ・ディルーカ(イタリア)やウラディミール・カルペツ(ロシア)はチームを離れる。

2009年ジロ・デ・イタリアを制したデニス・メンショフ(ロシア、当時ラボバンク)2009年ジロ・デ・イタリアを制したデニス・メンショフ(ロシア、当時ラボバンク) photo:Kei Tsuji2003年にツール・ド・フランスで新人賞を獲得し、2005年と2007年にブエルタ・ア・エスパーニャ、2009年にジロ・デ・イタリアを制しているメンショフがカチューシャに加わる。33歳のベテランが母国ロシアチームを率いることになった。

メンショフはプレスリリースの中で「カチューシャに加わることが出来て満足している。長年カチューシャ入りを楽しみにしていたんだ。自分のキャリアにおいて正しいステップだと感じている。チームに貢献し、ロシアがこのスポーツにおける最高の地位を築けるよう努力したい」と語る。

今年ジロ総合8位、ブエルタ総合5位という成績を残したデニス・メンショフ(ロシア、ジェオックス・TMC)今年ジロ総合8位、ブエルタ総合5位という成績を残したデニス・メンショフ(ロシア、ジェオックス・TMC) photo:Cor Vos1999年、2001年、2004年に世界チャンピオンに輝いているオスカル・フレイレ(スペイン)の加入は10月にお伝えした通り。チームは他にもアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)やサイモン・スピラック(スロベニア)、ガティス・スムクリス(ラトビア)らを獲得している。また、レディオシャックで監督を務めたヴィアチェスラフ・エキモフ(ロシア)も首脳陣の一員となる。

その一方で、ダニーロ・ディルーカ(イタリア)はアックア・エ・サポーネへの移籍を決めている(契約はまだ結ばれていない)。その他、フィリッポ・ポッツァート(イタリア)、ウラディミール・カルペツ(ロシア)、レイフ・ホステ(ベルギー)らがチームを離脱。現在判明している情報によると、カチューシャは13名を放出し、13名を獲得。2012年のメンバーは以下の通り。

カチューシャ2012メンバー
マキシム・ベルコフ(ロシア) ←ヴァカンソレイユ・DCM
パヴェル・ブラット(ロシア)
ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア)
ニキータ・エスコフ(ロシア)
シャビエル・フロレンシオ(スペイン) ←ジェオックス・TMC
オスカル・フレイレ(スペイン) ←ラボバンク
デニス・ガリムジャノフ(ロシア)
ヴラディミール・グセフ(ロシア)
マルコ・ハラー(オーストリア) ←アドリア・モビル
ホアン・オラク(スペイン)
ペーテル・イグナチェンコ(ロシア)
ミハイル・イグナチエフ(ロシア)
ウラディミール・イサイチェフ(ロシア)
アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー) ←BMCレーシングチーム
ティモフェイ・クリスキー(ロシア) ←イテラ・カチューシャ
アレクサンダー・クチンスキー(ベラルーシ)
アルベルト・ロサダ(スペイン)
デニス・メンショフ(ロシア) ←ジェオックス・TMC
ダニエル・モレーノ(スペイン)
ルーカ・パオリーニ(イタリア)
アレクサンドル・ポルセフ(ロシア)
ホアキン・ロドリゲス(スペイン)
リュトガー・ゼーリッヒ(ドイツ) ←レオパード・トレック(スタジエール)
ガティス・スムクリス(ラトビア) ←HTC・ハイロード
サイモン・スピラック(スロベニア) ←ランプレ・ISD
ユリー・トロフィモフ(ロシア)
アレクセイ・ツァテヴィツク(ロシア) ←イテラ・カチューシャ
マキシム・ファントム(ベルギー)
アンヘル・ビシオソ(スペイン) ←アンドローニ・ジョカトリ
エドゥアルト・ヴォルガノフ(ロシア)

チームを移籍する選手
レイフ・ホステ(ベルギー) →アクセントジョブス
ステイン・ファンデンベルフ(ベルギー) →オメガファーマ・クイックステップ
アレクサンドル・ミロノフ(ロシア) →チームルスベロ
アレクサンドル・プリウスチン(モルドバ) →レオパード・トレック・コンチネンタル
ダニーロ・ディルーカ(イタリア) →アックア・エ・サポーネ
フィリッポ・ポッツァート(イタリア) →ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ
ウラディミール・カルペツ(ロシア) →チームモビスター
ニコライ・トルソーフ(ロシア) →チームルスベロ
アレクサンドル・コロブネフ(ロシア) →ドーピング違反により停止処分中
セルゲイ・イワノフ(ロシア) →?
アルキメデス・アルゲリエス(ロシア) →チームルスベロ
エゴール・シリン(ロシア) →アスタナ
アルテム・オヴェチキン(ロシア) →チームルスベロ

text:Kei Tsuji