ツール・ド・ロマンディ第1ステージは降雪により中盤の山岳が省略された87kmコースで行なわれ、序盤に抜け出した3名が逃げ切りを成功させた。ステージ優勝は3名のスプリントを制したリカルド・セラノ(スペイン、フジ・セルヴェット)。地元スイス出身のグレゴリー・ラスト(アスタナ)が総合リーダーに立った。

逃げた3人にのるスプリント勝負を制したリカルド・セラノ(スペイン、フジ・セルヴェット)逃げた3人にのるスプリント勝負を制したリカルド・セラノ(スペイン、フジ・セルヴェット) photo:www.tourderomandie.ch4月下旬のスイス山間部はまだまだ冬モード。2つの1級山岳を含む176kmの山岳コースで行なわれる予定だった第1ステージは、山間部の降雪により87kmに短縮された。

レースは22km地点でリカルド・セラノ(スペイン、フジ・セルヴェット)が飛び出し、ラルスイティング・バク(デンマーク、サクソバンク)とグレゴリー・ラスト(スイス、アスタナ)が合流。リードを広げたこの先頭3名は、スプリンターチームが牽引するメイン集団を振り切り、ゴールまで逃げ切った。

スベルディアを引き連れてトニ・マルティン(ドイツ、チームコロンビア)が28秒遅れでゴールスベルディアを引き連れてトニ・マルティン(ドイツ、チームコロンビア)が28秒遅れでゴール photo:www.tourderomandie.chラスト2kmを切ってトニ・マルティン(ドイツ、チームコロンビア)がメイン集団から飛び出して追走する中、先頭の3名は牽制し合いながらゴールへ。ラスト500mで早めに仕掛けたバクが飛び出し、セラノとラストは追撃する展開。先行するバクをゴール30m手前で撃ち落としたセラノが、両手を挙げてゴールした。

セラノはステージ優勝だけでなく、山岳賞ジャージを獲得して総合2位に浮上。チーム公式サイトの中で「この勝利は本当に嬉しい。逃げた3人は完全に利害が一致していて、協力して最後まで逃げ続けた。風向きも僕らに味方していたし、ラスト30kmで3分リードを保った時点で逃げ切りは確信した。ラスト9kmでタイム差は1分を切ってしまったけど、何とか耐え抜いたよ」と語る。

31秒遅れの大集団の先頭はコルド・フェルナンデス(スペイン、エウスカルテル)が穫る31秒遅れの大集団の先頭はコルド・フェルナンデス(スペイン、エウスカルテル)が穫る photo:www.tourderomandie.chセラノの勝利は、2006年4月のブエルタ・ア・リオハ総合優勝以来3年ぶり。ティンコフに所属していた2007年から度重なる怪我に悩まされ、スランプに陥っていた。

「これまで早めに仕掛けて勝利を逃すことが多かったけど、今回は落ち着いて勝負に持ち込めた。ここ2年間は故障やトラブルが続いていたので、この勝利は自分に自信を取り戻す好機だ」。セラノは5月9日に開幕するジロ・デ・イタリアの仮メンバーに入っている。

リーダージャージに袖を通したグレゴリー・ラスト(スイス、アスタナ)リーダージャージに袖を通したグレゴリー・ラスト(スイス、アスタナ) photo:www.tourderomandie.ch地元スイスで逃げに乗り、リーダージャージを獲得したラストは「レース終盤はメイン集団が迫ってきたのでハードな逃げだった。リーダージャージ獲得の可能性があったから、先頭交代に積極的に加わった。そのおかげでステージ優勝は逃したけど、ジャージを獲得できたことには非常に満足している。最後までジャージを着続けることは困難。でもやってみないと分からない」と喜びを語っている。

その一方で総合成績もステージ優勝も逃してしまったのがバク。「(アスタナの)ラストはリーダージャージ獲得のために前を引き続けていたので、ずっとセラノの動きに目を光らせていた。ラスト1kmを切ると下りの追い風基調だったので、一か八か飛び出したんだ。でも残念ながらラストがセラノを引き連れてギャップを詰めてきて、最後は抜かれてしまった」と、悔しいコメント。しかし「シーズン最大の目標であるジロ・デ・イタリアに向けて、順調な仕上がりだ」とも語っている。

レース展開はレース公式サイト、選手コメントは各チームの公式サイトより。


ツール・ド・ロマンディ2009第1ステージ結果
1位 リカルド・セラノ(スペイン、フジ・セルヴェット)2h08'35"
2位 ラルスイティング・バク(デンマーク、サクソバンク)
3位 グレゴリー・ラスト(スイス、アスタナ)
4位 トニ・マルティン(ドイツ、チームコロンビア)+28"
5位 アイマル・スベルディア(スペイン、アスタナ)
6位 コルド・フェルナンデス(スペイン、エウスカルテル)+31"
7位 ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、リクイガス)
8位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)
9位 マルクス・ツベルグ(スイス、BMCレーシング)
10位 ミヒャエル・シェアー(スイス、アスタナ)

個人総合成績
1位 グレゴリー・ラスト(スイス、アスタナ)2h12'17"
2位 リカルド・セラノ(スペイン、フジ・セルヴェット)+05"
3位 ラルスイティング・バク(デンマーク、サクソバンク)+12"
4位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームコロンビア)+33"
5位 サンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)+35"
6位 トニ・マルティン(ドイツ、チームコロンビア)
7位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)+36"
8位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)+37"
9位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、リクイガス)
10位 マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

スプリント賞
グレゴリー・ラスト(スイス、アスタナ)

山岳賞
リカルド・セラノ(スペイン、フジ・セルヴェット)

新人賞
トニ・マルティン(ドイツ、チームコロンビア)

チーム総合成績
アスタナ

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