センセーショナルなプロデビューから7年。着実にヨーロッパでキャリアを重ねるフミこと別府史之(レディオシャック)にインタビュー。冬の過ごし方、来るシーズンの展望、そしてプロとしての自分をフミが語る。

新デザインのジャージを身にまとい2011シーズンに臨む別府史之(日本、レディオシャック)新デザインのジャージを身にまとい2011シーズンに臨む別府史之(日本、レディオシャック) (c)bluefort

現在スペイン・マヨルカ島でレディオシャックチームキャンプ中のフミ。チームのジャージは赤と白基調となり、昨年よりも明るい印象。このインタビューは2010年末、スペイン・カルペでのチームキャンプ後に行われたものだ。

年末の時点で気温マイナス5度のフランスでトレーニングを重ねるフミ。チームとしては温暖なスペインでの合宿も行われているが、寒い中走ることも春先のレースを見据える上で大事なのだと言う。極寒期のトレーニングはどのように行われるのだろう?

ジャパンカップ2010クリテリウム 逃げ続ける別府史之(レディオシャック)ジャパンカップ2010クリテリウム 逃げ続ける別府史之(レディオシャック) 「もしこんな気温でメカトラとかパンクとかしたら、もう死を覚悟しなくちゃならない(笑)から、タイヤはプレーンチューブっていうゴムの塊のようなパンクしないタイヤを使ったり、着るものは全て二重にしたりしています。グローブはスキー用、シューズカバーやアームウォーマーは二重。その上にタイツを履くから、転んでも痛くないというメリットもあったりして(笑)。

トレーナーの指示で、今は低い心拍数とワット数で走るようにしています。それはベース作りのため。そのトレーナーの彼曰く、日本で走ると信号が多いからストップ&ゴーばかりで心拍数が急に上がり、ベースアップのトレーニングには不向きだ、とのことでした。」

ベースアップのトレーニングは、寒いこの時期だからこそ?

「基本的には、体調を整えるコンディショニングの意味でそれほど負荷をかけないようにして、あとは筋トレです。自転車の上やマットの上で補助的な筋トレを行って下地づくりをしています。チームの中でも(アンドレアス・)クレーデンなんかは今はゆーっくりと走っていますね。12月のチームキャンプでは、ツアー・ダウンアンダーを走る選手もいたのでコンディションがバラバラで足並みめちゃくちゃでしたけど(笑)」

選手として年々進歩していくにつれて、それだけ練習量や強度を多くこなせるようになることだと思うのですが、実際、プロ入りしてから練習でここが変わったな、というところはありますか?

「いや、逆にプロになった時よりも練習の量は減ってますね。昔はムダが多かったと思います。長い距離をひたすら乗っていたってだけで。最近は練習のコツがつかめてきたかな。前は5、6時間ひたすら乗っていればいいって考えでしたが、そんなに必要ではなかったと。

やっぱり自分に合ったトレーニングの仕方が重要で、インターバルトレーニングで重いギアをかけるのと同じくらい、マットの上で基本的な体作りをするということも大事だと気づけたんです。コンディショニングの仕方が上手くなったと思います。

生活の部分でもストレスが無くなってきました。食事を摂るのもレースに出るのも、慣れは大事な要素です。コンディショニングの点では、レースを迎えるにあたってどういう風に、どういう準備をしたらいいかがわかってきた。」

2年間のスキル・シマノ時代はツール出場など飛躍の期間だった2年間のスキル・シマノ時代はツール出場など飛躍の期間だった photo:Makoto Ayanoそれはプロとしての経験からわかってきたということ?

「これはディスカバリーにいた時代より、スキル・シマノに在籍していた時の経験ですね。タイトなスケジュールでレースを転戦していたから、すごく学ぶことが多かった。今のチームのスタッフにはトラベルエージェンシーもついているので、ストライキがあった時にもすぐに対応してくれたりと、とても助かっています。これらがあって自転車に乗るまでのストレスを感じなくなりました。自転車に乗ることに集中できるようになってきたんです。」

トレーナーさんの話が先ほど出てきましたが、それはチームのトレーナーですか?

「いや、今は個人で契約しています。パリ〜ツールが終わった頃からなので10月中旬くらいからです。ベルギー人のマーク・ランベールという、ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー)のトレーナーをしていた方です。ファンデンブロックをみて最初の年にジロでたしか総合7位、今年(2010年)はツールで総合5位という成績を出したことで評価されている人です。もともとはロットチームを総合的にみていたそうで、ロンド・ファン・フラーンデレンに出るレイフ・ホステ(ベルギー)のコンディショニングをしていたり、という話です。


現代最強のワンデイレーサーの一人であるフィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット)現代最強のワンデイレーサーの一人であるフィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット) photo:Riccardo Scanferla10月にバイクを持ってベルギーに行き、乳酸の値を調べてもらいました。ステップアップごとに乳酸値を計るというテストだったんですが、僕の乳酸値とワット数は、かつて彼がロットにいた時のトップ10に入るくらいの数値だと言われました。体重とワット数で見ればジルベールとあまり変わらないとも。

彼のラボはずっと同じ基準でデータを取り続けているので、それは信頼できると思いました。その彼は、ドーピングがはびこっていた昔は真面目にトレーニングしていた選手が報われなかったけど、今はかなりドーピングが無くなってきて、トレーニングをしっかりした選手が報われる時代だよ、って。」

今の段階でシーズン中に狙うレースを見越してトレーナーと話し合ったりするのですか?

「今シーズンはチームからいいスケジュールをもらっています。チャレンジ・マヨルカ、ジロ・ディ・サルデーニャ、ティレーノ~アドリアティコ、ミラノ~サンレモ、ヘント~ウェベルヘム、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ~ルーベ、ブラバンツ・ペイル、ツール・ド・ロマンディ、ジロ・デ・イタリアと。

もちろん自分のコンディションやチームの都合もあるので絶対とは言えないけれど、リストではほぼ確定として組んであるので、ケガと病気さえしなければ出られると思います。」

シーズン前半の主要レースが多くプログラムされていますが、やはりコンディションは早めに上げてくる?

「そうですね、チームキャンプがマヨルカ島でありますが、2月下旬のサルデーニャではもう調子が上がってきてないとキツいかな、という感じですね。自分的にはティレーノも興味があります。それに北のクラシックはほぼ全て出ることもあります。2月の始めからレースが始まるので、今はスカイプ(インターネット電話)でトレーナーと自分の今のコンディションとトレーニング内容を毎日のように話して下地づくりをしているところです。」

プロとしての自分の経験とトレーナーの方針とが噛み合ないところはありますか?

「それはもちろんありますが、ディスカッションして、自分はこういうタイプの選手で、過去にこういうトレーニングは合わなかった、ということは話します。個人個人、向き・不向きはやはりあるので。

それに自分は、ステージレースに出る方が自分の体に合っているかもしれないと、これまでの経験から気づき始めています。もちろんワンデイクラシックには魅力がある。でも自分がそこで例えばボーネンとかカンチェラーラみたいなワット数を、レースの中のワンチャンスで出せるかと言われれば出せない。じゃあそこで自分がどうやって走るかというのもトレーナーと話す必要があるんです。クラシックで自分にできる走りとは何か、を。」

フミは北のワンデイクラシックレースの難しさを一番良く知る現役選手だフミは北のワンデイクラシックレースの難しさを一番良く知る現役選手だ photo:Sonoko Tanaka

ステージレースの方が合っているというのは、その中で区間優勝を狙う走りをしたいということ?それとも総合成績を見据えているということ?

「今の流れで調整していければ、たぶん総合成績も見えてくる走りができると思う。そういった部分を意識してこれから走ってきたいですね。

そうそう、自転車のサイズを替えたんです。いままで580だったのを560にして、スローピングのフレームにしたら、合宿の時にスプリントでの最高ワット数が200も上がったんですよ。そういった意味で、自転車もスケジュールもトレーナーも全部がしっかりした状態で、フランスの生活も安定している。だからあとはトレーニングに打ち込んでレースにしっかり出ることだな、と思っています。」

フランスでの生活のリズムはどんな感じなのでしょう?

「最近は寒いので、9時30分とか10時に、近所のトレーング仲間とコンタクトをとって出発して、4、5時間走ってますね。トレーニングの内容はメニューによって変わりますが。でもこの寒さの中で4時間乗るのもキビシイんですけど(笑)、寒くて身体が動かなくて前に進まないしで...。雨が降ったらローラー台に乗ったり、マットで基礎筋力トレーニングなんかをしています。」

2010世界選手権。日本の代表として日の丸を背負って走る2010世界選手権。日本の代表として日の丸を背負って走る photo:Kei Tsujiフミの姿を見るたびに思うのですが、年々体つきがマッチョ=筋肉質になっているように見えますが。

「それはたぶん体が引き締まったのだと思います。体の軸を大切にしたトレーニングをし始めてから引き締まってきた。それに自転車に乗っていてペダルを踏む時にも身体全体を使ってダイレクトに踏めるようになったかな。」

確かにプロ選手の走りを見ていると重いギアをかけていても上半身がブレることなく踏んでいますよね。

「そうです。そういう部分で体の軸作りは大切だと感じさせられましたね。これもスキル・シマノにいた時の経験が生きているんですが、そこのトレーナーは自転車に乗るのも大事だけど、そうした基礎的なトレーニングも大事だぞ、って言っていて。それまで器具を使ったトレーニングもしていたのですが、すごく全身が疲れてしまう。筋肉量を増やすトレーニングよりも、今ある筋肉を生かすようなブレない軸作りをする方が大切だと教わりました。」

そうして研鑽を積んだトップレベルの選手が集まる場がレースですが、トップ自転車選手たちの身体感覚に興味があります。例えば、レースならではの感覚だったり、直感とか、そういった日常では使わない感覚を覚えることはあるのでしょうか?

「僕らはトレーニングをいっぱいしているけど、レースに入るとそれは競技だから、もう全く別の世界ですね。今やっているトレーニングは基礎的なもので、選手として一番大切なものは闘う意志です。

新城幸也の世界選9位をアシストしながら、自らも30位でゴールした新城幸也の世界選9位をアシストしながら、自らも30位でゴールした photo:Kei Tsujiレースの中でも「ここだ!」という瞬間は空気が変わるんです。みんな息を吸い込んで、「もうすぐ勝負どころだ」と一息つく時がある。そういうのはレースだからこそだと思います。2009年のツールでもありましたが、横風の区間で集団を分裂させようとする攻撃が「そろそろ来る」っていうのがわかる鼻を持つようになりました。

逆にこの間の世界選手権はどこでレースが動くのかがわからなくなった。というのは、無線が禁止されてどのチームも組織的に動けなかったから。あれは本当にわからなくなった。

でもレースを重ねるごとに、どこで行くべきか、というのはわかるようになる。むしろどこで踏んばるべきか、と言えるかもしれませんが。力を使わなくていいところがあるし、キツイと思ってももうひと踏ん張りをしなければいけないところもある。経験がそれをわかるようにしてくれています」

例えばレースの一番苦しい局面、ハンドルにしがみついて走るような状況になった時に、何か考えたり感じるものはあるのでしょうか。『あれだけ練習したんだから遅れられない』とか…

「そういうのはあまり無いかもしれないですね。フィジカル面30%、メンタル面70%だから、自分が勝てると思えば行けるし、負けると思えばポテンシャルが落ちるのは確かです。常に強い心を持っていなくてはならないというのがある。

"Si je le veux,je peux le faire"(それをしたいと思えばこそ、それをすることができる)っていうフランスの諺がありますが、まさにそれ。昨年ベルナール・イノーさんと話してこの話になった時に、『自分で獲りたいものは自分で獲らなきゃダメだ。』って。そういう気持ちがないと彼みたいな走りはできないし、彼みたいな生き方はできないんだと感じましたね。」

「スポーツはすべてそうですが、レースでは何が起こるかわからない。逃げ集団がばっと先行して今日はもう追いつけないだろうと思われても、最後の最後に追いついて集団スプリントになることはよくあること。自分が逃げている時はもっとそうで、『どうせ追いつかれるだろう』なんて思ってちゃダメ。その先に勝利があることを考えながら走らないといけないんです。

2007年のロマンディの時も、まさか逃げ切れるとは思っていなかったけど、『じゃあここで止めて何になるんだ?』って思って踏んだ。そういうことがあったから、勝負には負けたけれど逃げ切れたんです。」

古巣とも言えるレディオシャックで2年目を迎えるわけですが、チームの雰囲気はいかがでしょうか。

「12月のキャンプではトレーニングだけじゃなくて、みんなで山に登ったり、カートのレースをしたりとチームアクティビティを楽しみました。カートのレースにはブリュイネール監督やギャロパン監督、マッサージャーなど全員が参加したんですよ。自転車のプロでいる人はみんな、すごく人間もできていて優しくて。例えば誰かが酔いつぶれた時に、すごく親身に介抱してあげたりしている(笑)。

チームメイトとは自転車の話ばかりじゃなくて、クルマとか税金とか、レース中のハプニングとかチームのこととか、話をしてますね。「ペダルはこう踏まなきゃいけない」とか「ワット数は…」とかいつも言ってる選手はほとんどいないですね。そういう選手のウンチクが始まると、みんな『またその話かよ〜』って顔しますね(笑)」

レディオシャックの中では英語がメイン?

「英語とフランス語が半分半分ですね。フランス語圏の選手もいるし、英語を話さなきゃいけないと決まっているわけじゃない。面白いのは、ベン・ヘルマンスとセバスティアン・ロセレルというベルギーの選手がいて、ベンがフラマン語で話して、セバがフランス語で返す。ずっとそれで会話している(笑)」

海外のチームで走るのに、外国語の問題は一番ではないにしても大きなものだと思います。フミを見ていると、そのあたりすごく自然にクリアしているように見えるけれど?

「うーん、僕も全然できてはないんですけどね。でも自分の気持ちを伝えるということが大切で、それがコミュニケーションだと思います。英語はプロになるまで使ったことがないから得意じゃなかったけど、必要に応じて使えるようになりました。それも、こっちはとにかく言いたいことを言わないと伝わらないから。そこから発展することも多いです。イタリア人みたいに喋らないと(笑)」

良くも悪くも日本人であることは、まだまだヨーロッパのシーンでは注目されると思いますが、フミ自身で自分は日本人だなぁと感じることはある?

「12月に日本に帰った時に、電化製品をいっぱい買い込んだんです。炊飯器、カメラ、ビデオなどなど。カメラは3台も持ち歩いていて、『なんで俺こんなに持ってるんだ?』って(笑)。無くてもいいものが、日本に帰るたびに増えていきますね。iPodもシャッフルだけで2つあったり。スーツケースを見た時に、電化製品がたくさん入っているのを見て『あぁ、俺日本人だなぁ』と思ったけれど、別にそれは僕個人の問題か(笑)。

僕は用心深いところがあるのかな。こないだのスペインの合宿のときも、寒かったら困ると思ってジャケットを5着くらい持って行ったら、現地は26℃。いらなかった(笑)。他の選手なんてスーツケースがほぼ空っぽなのに。」

ヨーロッパでプロをしているフミは、日本人というアイデンティティがあると思いますが、なかなか日本のファンにレースをしているところを見せる機会は多くないと思います。10月のジャパンカップのクリテリウムはいい機会だったと思いますが、フミにとって、自分が日本、あるいは日本の自転車界に対して考えていることは何かありますか。

「日本人ということで、日本について聞かれることが多いけれど、正直なところ日本のことをあまりよく知らないんです。海外のメディアに聞かれた時にも、応えられえるように勉強しないといけないと感じます。

実際に日本で走ってみると、ずいぶん状況が変わったな、とも感じます。すっごくサイクリストが増えていて、しかしその分走行マナーが浸透していないのも目にしました。僕はいつも自転車は素晴らしいスポーツで、健康にもいいんですよって言ってきたけれど、あれ?僕はただ言ってきただけでマナーのこととか伝えようとしてきたかな? と思ったんです。」

終始笑顔で逃げ続けたフミ。久々の日本のレースを心から楽しんだ終始笑顔で逃げ続けたフミ。久々の日本のレースを心から楽しんだ photo:Kei Tsuji

最近ツイッターで交通ルールについてファンと意見を交換しているのも、そうした意識の現れですね。

「そうですね。やはり自分が好きなスポーツで、人に勧めたいスポーツだからこそ、みんなに楽しく、いがみ合うこと無く乗ってほしいと思いますし。日本の良さってそういうところだと思います。日本は人がお互いにリスペクトし合える国ですから。治安もいいし、人柄もいい。自分が生まれ育った国だし、少しでも自分がみんなに恩返しできたらいいなと考えています。」

ツール・ド・フランスの総合ディレクターであるクリスティアン・プリュドムさんも、フランスがツールを維持するためには、スポーツ用だけじゃなくて一般自転車も普及しないといけないとおっしゃっていました。

「そうです。それがすごく大事なことだと思います。自転車って免許がいらなくて、人の行動範囲を一気に広げてくれるものじゃないですか。そうやって小学生がどんどん新しい世界を発見していく。そのワクワク感。見たことない世界を見てみたいって自転車を通じて思っていたからこそ、僕も世界に飛び出せたんだと思います。どんな自転車でも、乗る人には笑顔であってほしいです。」

日本で走る機会が少ないからこそ、注目もされる立場にあるフミ日本で走る機会が少ないからこそ、注目もされる立場にあるフミ photo:Makoto Ayano自転車の選手として、発言権がある立場というのが重荷になったりはしないのでしょうか。

「競技を通じてパブリックな立場で話すことは増えましたが、それでも別府史之は別府史之です。自転車に乗っている別府の方が世間に知られているけれど、でもだからといって自分が思っていないことなんて言わない。自分は自分ですから。自転車を降りたベルナール・イノーには今でもファンはいると思います。あれだけストレートな物言いをしているからこそ(笑)。
でも、『生きる』ってそれでいいんじゃないか。仮にツールを走ったイノーを知らなくても今会った人が、『このおじさんのエネルギーすごい』って思えるなら、それがベルナール・イノーという存在なわけで。

自分が経験してきたことでしか人は語れない。狭い世界だけを気にするんじゃなくて、もっと全体的に物事を見て語れるようになりたいと思っています。そのためにはまったくボキャブラリーも無いし、勉強しないといけないことも多いですけれども。

そのことを責任とか重荷って考えるよりも、それに向かって自分が一生懸命生きていく姿を見せることの方が大切なことだと思います。だからそこで気負うでもなく、今の自分を支えてくれた多くの人たちの役に立てたらいいと思っています。」


interview:Yufta Omata
photo:Makoto Ayano,Kei Tsuji,Sonoko Tanaka,Riccardo Scanferla

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