アジアで初開催となるUCIグランフォンド世界選手権が北海道ニセコで開幕。初日は個人タイムトライアルが行われた。日本人は男子75-79歳で中嶌初美と津村民生が、女子65-69で菊池香が表彰台に登った。最速タイムはオーストリアのホフストラッサがマークした。

羊蹄山が見守るタイムトライアルコース photo:Satoru Kato
UCIグランフォンドとは、UCI(世界自転車競技連合)が「Cycling for All」カテゴリーに据える種目であり、UCIポイントを所有しない非プロレーサーによって争われるロードレースであり、実質的には「ホビーレーサーが挑戦できるロードレース」だ。

女子65-69 菊池香がUCIのゲートからスタート photo:Makoto AYANO

女子60-641位 Diane OTLEY-DOE(オーストラリア) photo:Makoto AYANO 
女子55-59 1位 Anne ELLIOTT (オーストラリア) photo:Makoto AYANO
そして世界各国で開催されるUCIグランフォンドワールドシリーズ各戦を予選として勝ち抜いてきた有資格者だけが出場できるシリーズ最高峰イベントがUCIグランフォンド世界選手権(ワールドチャンピオンシップ)であり、その大会が史上始めてアジアで、しかも日本のニセコで初開催を迎えた。

共和町内の国道276号を往復するタイムトライアルコース photo:Satoru Kato
2016年からUCIグランフォンドワールドシリーズに組み入れられていた「ニセコクラシック」が、今年はUCIグランフォンド世界選手権となって世界トップのアマチュアレーサーたちを集めることになったのだ。

イヴァン・バッソが特別ゲストで来訪 photo:Makoto AYANO
3つの種目が実施される5日間。レースプログラムは27日(木)がTT。 28日(金)がチームリレー、30(日)がグランフォンド/メディオフォンド。 29日(土)にはレースではないファンライドとして「ニセコディスカバリーライド」も実施される。
第1種目の個人タイムトライアルは岩内郡の共和町が舞台。コースは共和町役場を発着点とした15.0kmで、各エイジ共通となる。TTにエントリーしたのは52カ国・402人の選手たち。スタートは女子からとなり、最高齢から逆順の年齢別にスタートしていき、男子へとつづく。第1走者が7時ちょうどにスタートしてから30秒おきに出走していき、最終走者が走り終えるのは12時前という長丁場だ。

女子最速タイムは35-39優勝の Ewelina WOLOS (ポーランド) photo:Makoto AYANO
天候は数日ぶりの晴れ。昨夜までの雨が上がり空はクリアに澄み渡るが、朝から気温は上がり、10時すぎには気温30度近い夏日となった。選手たちは往路が追い風、復路は向かい風の折り返しの15kmコースに挑んだ。

Daniel HOCHSTRASSER(オーストリア)の走りは異次元だった photo:Makoto AYANO
結果的にトップタイムは男子35-39カテゴリーのダニエル・ホフストラッサ(Daniel HOCHSTRASSER、オーストリア)がマークした17分42秒40。平均時速は50.84km/hだった。ホフストラッサはメディカルドクターを職業とする34歳で、昨年のオーストラリアでのグランフォンド世界選でも優勝しており、年代カテゴリーをまたいでの連覇となる。

Daniel HOCHSTRASSER(オーストリア)の走りは異次元だった photo:Makoto AYANO 
男子40-44 Wojciech KUZIARA(ポーランド) photo:Makoto AYANO
職業はMD(メディカルドクター)のホフストラッサは言う。「今までで最高の走りができた。通常のタイムトライアルと違ってこのような短いTTはとても難しい。ペース配分がうまく行ったし、僕のスタートした時間帯は風もそれほど強くはならなかった。今年はオーストリアのナショナル選手権にも勝ったけど、もちろんこの勝利が最高のタイトルとなります。今は大病院で働いていますが、同時にサイクリングにも可能な限り打ち込んでいます。職場の理解があり、トレーニングの時間も確保できるのでレースに打ち込むことができています。職場の仲間には感謝しています」。

男子45-49優勝 Oeystein Seth FISKAA(ノルウェー) photo:Makoto AYANO 
男子19-34 優勝は1位 Glenn VAN NIEROP(オランダ) photo:Makoto AYANO
また全カテゴリー通して日本人のポディウムは、男子75-79の2位中嶌初美と3位津村民生、女子65-69の菊池香の3人。残念ながら優勝者はいなかった。なお最速だった男子35-39では表彰台には届かなかったものの河田恭四郎(infinity style)が3位から約7秒遅れの4位に食い込んでいる。

男子35-39で河田恭四郎が3位から約7秒遅れの4位に食い込んだ photo:Makoto AYANO

男子35-39 1位 Daniel HOCHSTRASSER(オーストリア) photo:Makoto AYANO
男子75-79は奇しくもツール・ド・ふくしまで表彰台に載った3人が同じ顔を揃えたが、その順位は違っていた。優勝はふくしまで2位だったTinsley JANES (ニュージーランド)で、ふくしまで3位だった中嶌が2位。ふくしまで優勝した津村が3位に。

男子75-79 3位 津村民生 photo:Makoto AYANO 
男子75-79 1位 Tinsley JANES (ニュージーランド) photo:Makoto AYANO
伊豆大島でのタイムトライアル・マスターズ選手権の70歳以上の部で優勝しての権利獲得で出場した中嶌初美(天狗党)。「表彰台には載りたいと思っていましたから、結果には満足。前半は追い風をしっかり使って走れたけど、中盤過ぎてからがキツかった。中古で手に入れたTTバイクに載り始めてまだ1ヶ月なので乗り慣れておらず、新車の人にはちょっとハンデかな。でも楽しめました」。

男子75-79 優勝Tinsley JANES (ニュージーランド)、2位 中嶌初美、3位 津村民生 photo:Makoto AYANO
ツール・ド・ふくしまでは70歳の部でロードとTTの両方に勝ったと津村民生(ヒデオサイクル)だが、この結果に不満げだ。「ふくしまではこの3人で私が一番でしたので、今回は残念。ロードバイクで走ったので、やっぱり機材の差はありますね。ここで勝とうと思ったらやっぱり最新のTTバイクじゃないとキツい」。

女子65-69 3位 菊池香の走り photo:Makoto AYANO
女子65-69で3位だった菊池香(なるしまフレンド)は、30年前にトライアスロンを始め、ロードレースに出るようになったのは50歳になってからという67歳。ニセコクラシックをはじめマスターズレースでは表彰台の常連だ。

女子65-69表彰 Andrea NIGHTINGALE(イギリス)が優勝、3位 菊池香 photo:Makoto AYANO
菊池は言う。「往路が追い風、しかし復路は強い向かい風を感じて踏ん張れなかったのが残念。表彰台には乗れたけど、やっぱり真ん中に載りたかった。1位の選手とは1分差があるので、それを今後どうしたら詰めることができるのかが課題です。TTバイクを購入したのが1月。5月からそれに乗り始めて間もないから、まだ乗り慣れていないんです。それを考えると上出来だったとは思います。人から勧められて始めたTTですが、やってみると奥が深いです」。
菊池はメディアフォンドにも出場する。
明日の28日(金)はチームリレーが開催される。日本は高岡亮廣と大前翔の両雄が率いる男女混合チームがエントリーしている。

22人の新TT世界チャンピオンが誕生した photo:Makoto AYANO

UCIグランフォンドとは、UCI(世界自転車競技連合)が「Cycling for All」カテゴリーに据える種目であり、UCIポイントを所有しない非プロレーサーによって争われるロードレースであり、実質的には「ホビーレーサーが挑戦できるロードレース」だ。



そして世界各国で開催されるUCIグランフォンドワールドシリーズ各戦を予選として勝ち抜いてきた有資格者だけが出場できるシリーズ最高峰イベントがUCIグランフォンド世界選手権(ワールドチャンピオンシップ)であり、その大会が史上始めてアジアで、しかも日本のニセコで初開催を迎えた。

2016年からUCIグランフォンドワールドシリーズに組み入れられていた「ニセコクラシック」が、今年はUCIグランフォンド世界選手権となって世界トップのアマチュアレーサーたちを集めることになったのだ。

3つの種目が実施される5日間。レースプログラムは27日(木)がTT。 28日(金)がチームリレー、30(日)がグランフォンド/メディオフォンド。 29日(土)にはレースではないファンライドとして「ニセコディスカバリーライド」も実施される。
第1種目の個人タイムトライアルは岩内郡の共和町が舞台。コースは共和町役場を発着点とした15.0kmで、各エイジ共通となる。TTにエントリーしたのは52カ国・402人の選手たち。スタートは女子からとなり、最高齢から逆順の年齢別にスタートしていき、男子へとつづく。第1走者が7時ちょうどにスタートしてから30秒おきに出走していき、最終走者が走り終えるのは12時前という長丁場だ。

天候は数日ぶりの晴れ。昨夜までの雨が上がり空はクリアに澄み渡るが、朝から気温は上がり、10時すぎには気温30度近い夏日となった。選手たちは往路が追い風、復路は向かい風の折り返しの15kmコースに挑んだ。

結果的にトップタイムは男子35-39カテゴリーのダニエル・ホフストラッサ(Daniel HOCHSTRASSER、オーストリア)がマークした17分42秒40。平均時速は50.84km/hだった。ホフストラッサはメディカルドクターを職業とする34歳で、昨年のオーストラリアでのグランフォンド世界選でも優勝しており、年代カテゴリーをまたいでの連覇となる。


職業はMD(メディカルドクター)のホフストラッサは言う。「今までで最高の走りができた。通常のタイムトライアルと違ってこのような短いTTはとても難しい。ペース配分がうまく行ったし、僕のスタートした時間帯は風もそれほど強くはならなかった。今年はオーストリアのナショナル選手権にも勝ったけど、もちろんこの勝利が最高のタイトルとなります。今は大病院で働いていますが、同時にサイクリングにも可能な限り打ち込んでいます。職場の理解があり、トレーニングの時間も確保できるのでレースに打ち込むことができています。職場の仲間には感謝しています」。


また全カテゴリー通して日本人のポディウムは、男子75-79の2位中嶌初美と3位津村民生、女子65-69の菊池香の3人。残念ながら優勝者はいなかった。なお最速だった男子35-39では表彰台には届かなかったものの河田恭四郎(infinity style)が3位から約7秒遅れの4位に食い込んでいる。


男子75-79は奇しくもツール・ド・ふくしまで表彰台に載った3人が同じ顔を揃えたが、その順位は違っていた。優勝はふくしまで2位だったTinsley JANES (ニュージーランド)で、ふくしまで3位だった中嶌が2位。ふくしまで優勝した津村が3位に。


伊豆大島でのタイムトライアル・マスターズ選手権の70歳以上の部で優勝しての権利獲得で出場した中嶌初美(天狗党)。「表彰台には載りたいと思っていましたから、結果には満足。前半は追い風をしっかり使って走れたけど、中盤過ぎてからがキツかった。中古で手に入れたTTバイクに載り始めてまだ1ヶ月なので乗り慣れておらず、新車の人にはちょっとハンデかな。でも楽しめました」。

ツール・ド・ふくしまでは70歳の部でロードとTTの両方に勝ったと津村民生(ヒデオサイクル)だが、この結果に不満げだ。「ふくしまではこの3人で私が一番でしたので、今回は残念。ロードバイクで走ったので、やっぱり機材の差はありますね。ここで勝とうと思ったらやっぱり最新のTTバイクじゃないとキツい」。

女子65-69で3位だった菊池香(なるしまフレンド)は、30年前にトライアスロンを始め、ロードレースに出るようになったのは50歳になってからという67歳。ニセコクラシックをはじめマスターズレースでは表彰台の常連だ。

菊池は言う。「往路が追い風、しかし復路は強い向かい風を感じて踏ん張れなかったのが残念。表彰台には乗れたけど、やっぱり真ん中に載りたかった。1位の選手とは1分差があるので、それを今後どうしたら詰めることができるのかが課題です。TTバイクを購入したのが1月。5月からそれに乗り始めて間もないから、まだ乗り慣れていないんです。それを考えると上出来だったとは思います。人から勧められて始めたTTですが、やってみると奥が深いです」。
菊池はメディアフォンドにも出場する。
明日の28日(金)はチームリレーが開催される。日本は高岡亮廣と大前翔の両雄が率いる男女混合チームがエントリーしている。

UCIグランフォンド世界選手権2026ニセコ 個人タイムトライアル結果
| 男子19-34 | ||
| 1位 | Glenn VAN NIEROP(オランダ) | 17'53"91 |
| 2位 | Julian BRAUN(ドイツ) | +2"42 |
| 3位 | Aidar ZAKARIN | +18"58 |
| 男子35-39 | ||
| 1位 | Daniel HOCHSTRASSER(オーストリア) | 17'42"40 |
| 2位 | Zack MORRIS(カナダ) | +45"60 |
| 3位 | Christopher PULOMENA(アメリカ) | +48"56 |
| 男子40-44 | ||
| 1位 | Wojciech KUZIARA(ポーランド) | 18'56"51 |
| 2位 | Ladislav RYBARIK(スロバキア) | +5"86 |
| 3位 | Aleksandrs ZAVOLOKS(ラトビア) | +19"59 |
| 男子45-49 | ||
| 1位 | Oeystein Seth FISKAA(ノルウェー) | 18'04"93 |
| 2位 | Andrew KNIGHT(アメリカ) | +17"34 |
| 3位 | Ioannis ZENTELIS(ギリシャ) | +53"50 |
| 男子50-54 | ||
| 1位 | Robert BRAAM(オランダ) | 18'26"99 |
| 2位 | Torbjorn ENGER(ノルウェー) | +14"44 |
| 3位 | Girts VEVERS(ラトビア) | +19"28 |
| 男子55-59 | ||
| 1位 | Robert NUNES(コスタリカ) | 19'03"65 |
| 2位 | Bruce BIRD(カナダ) | +17"90 |
| 3位 | Adrian JACH(ポーランド) | +25"46 |
| 男子60-64 | ||
| 1位 | Jørn FJELDAVLIE(ノルウェー) | 19'27"28 |
| 2位 | John MADDEN (アイルランド) | +24"61 |
| 3位 | Brendan SULLIVAN(アメリカ) | +38"44 |
| 男子65-69 | ||
| 1位 | Alan NELSON(オーストラリア) | 19'48"52 |
| 2位 | Jim MCMURRAY (ニュージーランド) | +26"59 |
| 3位 | Tim STONE(アメリカ) | +32"78 |
| 男子70-74 | ||
| 1位 | James DICKERSON (アメリカ) | 20'58"37 |
| 2位 | Roger CULL(オーストラリア) | +12"66 |
| 3位 | Joel KATZ(カナダ) | +22"17 |
| 男子75-79 | ||
| 1位 | Tinsley JANES (ニュージーランド) | 22'18"69 |
| 2位 | 中嶌初美 | +1'17"56 |
| 3位 | 津村民生 | +2'07"32 |
| 男子80-84 | ||
| 1位 | Colin HOWKINS (オーストラリア) | 24'56"90 |
| 2位 | Kevin DONOVAN(オーストラリア) | +5"12 |
| 3位 | Russell BELL(イギリス) | +29"83 |
| 男子85-89 | ||
| 1位 | Marcel ÉVE(フランス) | 25'42"76 |
| 女子19-34 | ||
| 1位 | Rotem GAFINOVITZ(イスラエル) | 21'09"57 |
| 2位 | Jin FENG(中国) | +33"84 |
| 3位 | Ada OGIEGLO(ポーランド) | +38"46 |
| 女子35-39 | ||
| 1位 | Ewelina WOLOS (ポーランド) | 20'17"87 |
| 2位 | Hayley SIMMONDS(イギリス) | +5"98 |
| 3位 | Ewelina MIERNIK(ポーランド) | +15"27 |
| 女子40-44 | ||
| 1位 | Martyna WISNIEWSKA(ポーランド) | 20'42"17 |
| 2位 | Alina MYLKA(ポーランド) | +53"67 |
| 3位 | Monique BRAKE(ニュージーランド) | +1'02"87 |
| 女子45-49 | ||
| 1位 | Simone STEFFEN (スイス) | 21'52"00 |
| 2位 | Marcia Alejandra BARRIOS CARRASQUEL(ベネズエラ) | +1"27 |
| 3位 | Sarah MORRISON(ニュージーランド) | +8"46 |
| 女子50-54 | ||
| 1位 | Molly VAN HOUWELING (アメリカ) | 21'03"05 |
| 2位 | Marina LETAEVA | +13"38 |
| 3位 | Jeannie BLAKEMORE(ニュージーランド) | +23"11 |
| 女子55-59 | ||
| 1位 | Anne ELLIOTT (オーストラリア) | 21'42"03 |
| 2位 | Jane DESPAS(アメリカ) | +1'01"07 |
| 3位 | Irmi LEHMANN(ドイツ) | +1'24"10 |
| 女子60-64 | ||
| 1位 | Diane OTLEY-DOE(オーストラリア) | 21'42"03 |
| 2位 | Jane DESPAS(アメリカ) | +1'01"07 |
| 3位 | Irmi LEHMANN(ドイツ) | +1'24"10 |
| 女子65-69 | ||
| 1位 | Andrea NIGHTINGALE(イギリス) | 23'39"87 |
| 2位 | Betsy HARD (アメリカ) | +21"68 |
| 3位 | 菊池香 | +1'05"64 |
| 女子70-74 | ||
| 1位 | Patricia CALDEIRA(アメリカ) | 22'46"69 |
| 2位 | Glenda SIGNORINI(オーストラリア) | +2'22"25 |
| 3位 | Mary JONES(ニュージーランド) | +3'23"09 |
| 女子75-79 | ||
| 1位 | Mary CULLEN(ニュージーランド) | 26'03"35 |
| 2位 | Sharon PRUTTON(ニュージーランド) | +15"65 |
| 3位 | Margaret DOCKING(イギリス) | +3'12"37 |
text&photo:Makoto AYANO
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