エウスカルテル・エウスカディの公式サイトが伝えたところによると、精密検査の結果、チームリーダーのサムエル・サンチェス(スペイン)の手首が骨折していたことが判明した。サンチェスは最終TTでデニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)に破れたものの、自身最高の総合4位でツールを終えている。

右手首を骨折しながらトゥールマレー峠でステージ5位に入ったサムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)右手首を骨折しながらトゥールマレー峠でステージ5位に入ったサムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル) photo:Makoto Ayanoチーム公式サイトによると、北京五輪ロードレース金メダリストのサンチェスが右腕の橈骨(とうこつ:前腕の親指側にある長骨)を骨折したのは第17ステージ。トゥールマレー峠にゴールする山岳ステージの前半で落車した。

サンチェスは痛みで一時的に立ち上がれず、数分後にチームスタッフの助けを借りて再スタート。落車の影響が心配されたが、トゥールマレー峠では痛みを感じさせない走りを見せ、総合3位を守るとともにステージ5位で難局を乗り越えた。

しかし総合争いを決定づける第19ステージの個人タイムトライアルでメンショフに大きなリードを許してしまい、総合4位に陥落。初のツール総合表彰台を逃したが、自身最高位をマークした。

サンチェスの橈骨は小さなヒビが入っている状態で、それほど重度の怪我ではないという。スペインのマルカ紙によると、サンチェスはギブスを付けなくてもレース出場が可能な状態。サンチェスは7月31日にスペインで開催されるクラシカ・サンセバスティアンにチームリーダーとして出場予定で、昨年総合2位だったブエルタ・ア・エスパーニャにも出場の意向を示している。

text:Kei Tsuji