マキシム・ファンヒルス(ベルギー)がロット・デスティニーとの契約を解除し、退団を正式に発表した。今年ワールドツアー初勝利を飾った同選手は24歳の若手パンチャーで、移籍先にはアスタナやレッドブル・ボーラの名が挙がっている。



エシュボルン・フランクフルトでワールドツアー初勝利を飾ったマキシム・ファンヒルス(ベルギー) photo:CorVos

今季はストラーデビアンケとラ・フレーシュ・ワロンヌで3位表彰台を獲得し、エシュボルン・フランクフルトではワールドツアー初勝利を果たしたファンヒルス。ツール・ド・フランス第1ステージでは5位に入賞するなど、グランツールで戦える力を示した。

ファンヒルスは下部チームからの7年間を振り返り、「U23からプロ選手に育ててくれたロット・デスティニーには深い感謝の気持ちがある」とコメント。さらに「ここまで成長できたのはチームとスポンサーのおかげだ」と感謝の念を示した。また「来年は異なるジャージを着ることになるが、ロット・デスティニーは”第二の家族”であり、ここで過ごした日々は決して忘れることはない」とも。

ストラーデビアンケで3位に入ったマキシム・ファンヒルス(ベルギー) photo:CorVos

ロットのステファン・ヒューロ代表も、「我々は若い才能を育て、プロ意識を持って成長させることを使命としてきた。マキシムが大きく羽ばたくことは、私たちにとっても誇らしいことである」と語る。現在、ファンヒルスの移籍先としてアスタナ・カザクスタンやレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが有力候補として挙がっている。

一方、ロット・デスティニーは今季限りでスポンサーのデスティニーが離脱することが決まっており、ヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)やパスカル・エインコールン(オランダ)など主力選手の退団が相次いでいる。UCIチームランキングで9位と、2026年のワールドチーム昇格が確実視される中、チームは若手中心の補強を進めている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:Makoto AYANO