9月26日(木)に行われたロード世界選手権女子ジュニアロードレースでミュリエル・フラー(スイス)が落車。頭部を怪我した同選手はヘリで病院に搬送されたものの、チューリッヒ大学病院で命を落とした。享年18歳。



ロード世界選手権女子ジュニア個人タイムトライアルを44位で終えたミュリエル・フラー(スイス) photo:CorVos

スイスのチューリッヒで開催されているロード世界選手権。9月26日(木)の現地時間午前10時にスタートした女子ジュニアロードレースは終始雨の中行われ、濡れた路面により複数の落車が発生した。

事故の詳細は明らかにされていないものの、UCI(国際自転車競技連合)の発表によるとミュリエル・フラー(スイス)は落車し頭部に怪我を負い、危篤の状態でヘリコプターで病院に搬送された。しかし状態が回復することはなく、翌日の9月27日(金)にチューリッヒ大学病院で息を引き取った。

フラーはロード世界選手権が開催されているスイス・チューリッヒ出身の18歳(2006年7月1日生まれ)。今年6月のロードナショナル選手権ではロードと個人タイムトライアルの女子ジュニアカテゴリーでそれぞれ2位に入り、マウンテンバイクではBIXSパフォーマンス・レースチームの一員として活躍。シクロクロスでもスイス選手権で2年連続の2位とマルチな才能を発揮した。

また9月24日(火)に行われた女子ジュニア個人タイムトライアルでは44位だった。

スイス自転車競技連盟はプレスリリースの中でこう記す。「我々は深い悲しみに包まれ、言葉を失っている。果てしない悲しみと共に、本日ミュリエル・フラーに別れを告げなければならない。我々はいつも笑顔を絶やさない、温かい心を持つ素晴らしい若き女性を失った。この事態を理解することは難しく、痛みと悲しみだけが残っている。彼女の愛する人たちと家族に思いを寄せ、この困難な時期に彼女のプライバシーへの配慮を願っている」。

18歳という早すぎる逝去を悼み、編集部一同、心からお悔やみ申し上げます。

text:Sotaro.Arakawa
photo:Swiss Cycling