白熱のスプリントバトルをメルリールが制す　ヴィンゲゴーが総合首位のまま山岳決戦へ

2日連続のスプリント勝負で決したツール・ド・ポローニュ第5ステージ。白熱のスピードバトルをティム・メルリール（ベルギー、スーダル・クイックステップ）が制し、今シーズン13勝目をマークした。

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ポーランド南部を巡るツール・ド・ポローニュ（UCIワールドツアー）は5日目を迎え、この日はコース中盤に3級山岳が設定された平坦ステージ。そのため前日に続き世界トップクラスのスプリンターたちによる集団スプリントが繰り広げられた。

気温29度という暑さのなか、グルパマFDJへの移籍が決まっているヨハン・ヤコブス（スイス、モビスター）ら3名が逃げを打つ。一気に5分のリードを許したメイン集団は今季好調のティム・メルリール（ベルギー）を擁するスーダル・クイックステップなどがコントロール。シャビエル・アスパレン（スペイン、Q36.5プロサイクリング）とノルベルト・バナシェク（ポーランド・ナショナルチーム）を含む逃げはリードを保ちながら距離を消化していった。

逃げから1人遅れたバナシェクは残り17km地点でプロトンに飲み込まれ、あとの2人も残り10kmで吸収。スーダルやリドル・トレックが先頭で人数を固めながら、フィニッシュラインの引かれたカトヴィツェに向けて集団のスピードが上がっていく。

残り3km地点ではマッズ・ピーダスン（デンマーク、リドル・トレック）の落車にフィル・バウハウス（ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス）が巻き込まれ、更にバウハウスの背後にいたカレブ・ユアン（オーストラリア、ジェイコ・アルウラー）も脚を止める。そのため優勝候補の3名が脱落するなか、ダニー・ファンポッペル（オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ）を先頭に集団スプリントが幕開けた。

ファンポッペルの背後からヨルディ・メーウス（ベルギー）がスプリントを開始し、イェンセン・プロウライト（オーストリア、アルペシン・ドゥクーニンク）とオラフ・コーイ（オランダ、ヴィスマ・リースアバイク）の背後からティム・メルリール（ベルギー、スーダル・クイックステップ）が猛スピードで先頭へ。メルリールは先行するメーウスを抜き、勝利のガッツポーズを作った。

「まずはステージを通して前を牽いてくれたアイコ（バスティアンス）に感謝を伝えたい。チームメイトのおかげで絶好の位置で最終コーナーを抜け、完璧なタイミングからスプリントができた。心から喜ぶことのできる勝利だった」とメルリール。6月に優勝したデンマークでのUCIグラベルワールドシリーズを除き、ロードで今季13勝とシーズン後半戦もその好調ぶりを見せつけた。